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さり気なく、華やかに、シングルモンク。 (124)余韻

 こんにちは。

 今日は曇りでした。

 気温は、、、暑さは無く、肌寒いような、、でもそこまで寒くも無く、、

 なんだか掴みどころが無いような感じ??

 

 シングルモンクを色々と見てきました。

 日本ではあまり人気が・・・??

 という割には、これまでに無かったくらいの長編となりました。

 

 思い返すと、スタートは昨年の11月2日・・

 5ヶ月以上前かぁ。(超長っ)

 ・・・

 フォーマルにもインフォーマルにも履けるデザイン、

 オックスフォードとダービーの間という位置づけ、

 という話から始まりました。

さり気なく、華やかに、モンクストラップシューズ。 - 靴と歩む、僕の...

 

 また、17世紀から18世紀の宮廷装束として履かれていたバックル付きシューズという話もありましたね。

さり気なく、華やかに、モンクストラップシューズ。 歴史とポジション(2) - 靴と歩む、僕の...

 ここと繋がりそうなのが所謂「メリージェーン」と言われるデザインやスリッポンタイプかなと。

 ダービー(外羽根)タイプのシングルモンクと比べて、室内履きをルーツに持つような上品な印象がするので。

 ただし、はっきりとした事は分かりません。

 

 そして、イギリス靴、フランス靴、イタリア靴、アメリカ靴、と(靴の)主要各国におけるシングルモンクを見てきました。

 また、アメリカ靴に入る前にググっていたら『JOHN LOBB(LONDON)』の見解を見つけました。

さり気なく、華やかに、シングルモンク。 (113)アメリカ靴の前に - 靴と歩む、僕の...

 

 

 あらためて、ここまでで知り得た情報を整理すると、

 もともとは、14世紀から15世紀のアルプス地方における僧侶(monk)のワークシューズでしたね。

 その後、(一説によると)英国紳士が国に持ち帰ってイギリス靴に加わったのではないかと。

 

 そして、イギリスではシングルモンクはカジュアルシューズとして見られていたようです。

 個人的には、それはダービー(外羽根)タイプの事ではないかと予想するのですが、、。

 

 しかし、1940年代のアメリカで、シングルモンクはフォーマルとして発展しました。

 それが世界に広まり、冒頭のフォーマルにもインフォーマルにも履けるデザインとなったのではないでしょうか。

 

BEAMS Online Shop

 

 この流れで振り返ってみると、

 確かにイギリス靴のクラシカルなモデルには、ブラウン系のスムースレザーや起毛革、ブローグやUチップ、太めのストラップといった、カジュアルなデザインが見られましたね。

 こういったデザインがイギリスにおける伝統的なシングルモンクなのかもしれませんね。

 

 他方で、近年のイギリス靴では、ブラックのスムースレザーにスマートなラスト、細いストラップに小ぶりのバックルといった、ドレス感の高いシングルモンクも見られました。

 こうしたデザインならフォーマルにも履けそうですよね。

 

 ひょっとしたら、両者の間にアメリカの影響が入るのかもしれませんね。

 「イギリスではブラックのシングルモンクストラップシューズはフォーマルと見做される」ようになったのはいつ頃からなのでしょう??

 

 この点、アメリカ靴のクラシカルなモデルにもブラックのスムースレザーに細めのストラップと小ぶりのバックルというドレス感の高いシングルモンクが見られました。

 更に、ブローグやUチップと組み合わせながらもドレス感があるものもありましたね。

 カジュアルデザインの実用性や装飾性をドレスに取り込んでしまう合理性というのか、おおらかさというのか、派手好みというのか、強さというのか、、とにかくアメリカ流のドレス観を感じました。

 

 シングルモンクに限らず、アメリカ製のドレスシューズの作りにおいてしばしば聞かれる「味」も、アメリカ流のドレススタイルにおいてはアリだったりしますよね!!?

 アメリカントラッドには似合ってしまうのですから面白い!

 でも、それをヨーロッパのドレススタイルに合わせると「味」が目について浮いてしまう事もあるかなと・・。

 それを個性として肯定した「フレンチトラッド」もありますが。

 

 とはいえ、やはり一般的にはアメリカ靴をヨーロッパのドレスに合わせるのは微妙に難しい。

 でも、アメリカ流のドレス観は新しくて、自由で、カッコいい!

 そこで、イギリス靴がアメリカ靴の良いところを取り入れて洗練させる事で、新しいトラッドが生まれているではないでしょうか。

 これはアメリカからに限らずで、イタリアやフランス等からも良いところを取り入れているのかもしれませんね。

 

三越伊勢丹オンラインストア

 

 このように外の良いものを取り入れて新しいデザイン・スタイルを生み出すのは、フランスのファッションでは度々言われるように思います。

 新しいものを受け入れ、変わり続けながら、厳選されていく、という印象があります。

 でも実は、イギリスも!?

 イギリスは昔から変わらず、変えず、伝統を守り続けている、というイメージもありますが、実はゆっくりと(最近は早いのかも)変わりながら進化しているのかなと。

 

 

 さて、イギリスとアメリカ以外の国のシングルモンクも見てきましたね。

 イタリア靴は、イギリス流のトラッドをベースに、イタリアに残る手仕事と柔らかな革などの素材によって個性が現れていました。

 フランス靴は、ベルルッティに代表されるように、自由な色や装飾デザインを取り入れた、ファッション性の高い、新しいデザインのシングルモンクが多かったですね。

 シングルモンクのフォーマルにもインフォーマルにも対応する幅の広さが活かされていましたね!

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

 


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