こんにちは。
今日は雨も上がり、晴れました。
指先に寒さを感じるくらいの気温が普通になってきましたね。
前回の続きです。
前回はチャーチのフルブローグのシングルモンク「Piccadilly」を取り上げました。
日本のショップでは見つけられなかったのですが、本国イギリスの直営オンラインショップには現行品としてラインナップされているようですね。
現行品ですので、現行主力ラスト173です。
これに関して前回もチラッと書いたのですが、「Piccadilly」は前の主力ラスト73の時代からあるモデルです。
ただ、プラダ買収後の現在のチャーチとなってからラスト73は廃盤となり、現行品でラスト73はラインナップされていません。
となると、ラスト73の「Piccadilly」もヴィンテージで探すしか無い・・・??
ちょぉっとぉ待ぁぁったぁぁぁ!!!
現行品でラスト73の「Piccadilliy」なら有るよっ!
Church's PICCADILLY 伊勢丹別注
そう、伊勢丹別注の「Piccadilly」ですっ!!
今年の『ISETAN靴博2021』に登場した特別モデルですね。
僕も実際に伺わせて頂いて、拝んできました。(🙏)
もうね、ヤバかったです!!
僕の大好き要素が入り過ぎていて、
かなりカッコ良過ぎて、
とても美し過ぎて、
今でも胸が熱くなりますね。
僕のどうでもいい個人的想いはおいておいて、
靴について書きましょうね!
ラスト73
もう何度も書いていますが、本靴のラストは73です。
ラスト73については同じく伊勢丹別注の「WESTBURY」の時にも書きました。
ノーズがやや長めのスマートな現代的ラスト173に対して、
ラスト73のノーズは短めです。
この点、前回は「Piccadilly」の魅力として、
トゥとヒールにブローギングが施されているのに対し、ヴァンプとクォーターはプレーンですっきりしており、ドレス感を感じる、それも貴族的なエレガンスを感じる、
と書きました。
本靴も基本的なデザインは同じです。
ただしラストが違うので、ノーズが短い分プレーンなヴァンプの範囲も短くなります。
加えて、翼を広げたようなデザインのトゥキャップが大きな面積をとっているので、尚更そう感じるように思います。
とはいえ、シングルモンクはストラップの位置が高くデザインされているのでノーズ
が詰まって見える訳ではありません。
これらの総合的なバランスから、無駄の無いコンパクトな、引き締まったエレガンスを感じます。
現行ラスト173の「Piccadilly」は伸びやかなノーズが優雅な印象をもたらしていましたが、ラスト73の「Piccadilly」はカチッとした印象ですね。
シェルコードバン
伊勢丹別注の「WESTBURY」もそうでしたが、
本靴もホーウィンのシェルコードバンが使われています!
ところで、シングルモンクのポジションは、
フォーマルとインフォーマルの両方、
オックスフォードとダービーの間、
でしたね。
ですので、フォーマル寄りの方向性にも、カジュアル寄りの方向性にも、デザインできるのだと思います。
あらためて「Piccadilly」を見ると、
フルブローグという点では、カントリー寄り、カジュアル寄りのデザインです。
でも、小ぶりで上品なバックルや、装飾の無いプレーンなヴァンプとクォーターはドレス感があり、フォーマル寄りなデザインだと思います。
こうした両極のデザインが調和したデザインも珍しいですよね!!
そして、両極のデザインがあるからこそ、アッパーの素材や色によって印象がガラッと変わるから面白いです!!
まずはブラックのコードバン。
美しい輝きのあるブラックのコードバンは、華やかなドレス感がありますね。
ブラックはプレーンなヴァンプやクォーターのシックな印象が活かされる色ですね。
そして、コンパクトで引き締まったラスト73と、重厚感のあるフルブローグや金属素材のバックルと相まって、重厚感のあるドレスシューズという印象もします。
シックな装いに合わせられて、さり気なく個性が現れる靴に仕上がっていると思います。
次に、ウィスキーのコードバン。
パーフォレーションもくっきりと表れ、
味わい深いアンティーク感のあるブラウンや
華やかなゴールドのバックルも
存在感があります!
つまり、カジュアル寄りですね。
ただし、極上のカジュアルですけどねっ!!
「Piccadilly」の個性的なデザインと美しいウィスキーコードバンの相乗効果で、ジュエリーのような存在感のある靴に仕上がっていると思います!
今回はここまでです。
ではでは。