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さり気なく、華やかに、シングルモンク。 (124)終わり

 こんにちは。

 今日は曇りで、夜は雨になりました。

 寒さまではいかないけれど、肌寒い感じです。

 

 前回の続きです。

 やっとシングルモンクも(一先ず)終了です。

 あらためて振り返ってみると、

 実に多彩なデザインがあり、実に多彩な印象をもつ、

 自由度の高い靴でしたね!

 

 ストラップが1本という事で、

  羽根がコンパクトになり、ヴァンプが広く、ノーズが長く見える、

 という特徴がありました。

 

 このヴァンプとノーズの見え方というのは、靴の印象に、ひいては履き主の印象にも影響する重要なポイントだと思います。

 

 レースアップタイプと比べると分かりやすいでしょうか。

 

 レースアップシューズでは通常5ホール程度のレースホールと、それを納める羽根が甲を覆っていますよね。

 そのため、ヴァンプはトゥから羽根の下までのスペースと狭くなり、ノーズもやや短く見えるかと。

 

 この点、

 ノーズが長く見えると、靴全体もスマートに見えますよね。

 しかし、長過ぎると色気が強くなり、品も下がった印象になります。

 逆に、ノーズが短く見えると、靴全体が引き締まって見えます。

 しかし、短過ぎると野暮ったい印象になります。

 

 このような特性を踏まえて、他にどのようなデザインを取り入れ、どうバランスを取るか、ですね!

 

三越伊勢丹オンラインストア

 

 もっともシンプルなのがプレーントゥです。

 シングルモンクのヴァンプを広く、ノーズを長く見せるデザインですね。

 

 特にダービーをベースとしたプレーントゥは最も伝統的なシングルモンクという印象でした。

 ルーツとされる修道士のワークシューズを思わせる無駄の無い実用的なデザインですね。

 シンプルなデザインなので、トゥのフォルムや甲の立ち上がり、クォーターのカットラインやステッチ、ストラップの幅やバックルのデザインなどの微妙な違いによっても印象が大きく変わりました。

 カジュアルなデザインからドレス感のあるデザインまで、

 クラシカルな印象から現代的な印象まで、

 実に多彩でしたね。

 レースアップのプレーントゥダービーでもここまで大きくは変わらないのではないでしょうか??

 やはりストラップとバックルのデザインの自由度が大きいと思います!

 

BEAMS Online Shop

 

 ブローグやUチップと組み合わせたデザインもありました。

 金属素材のバックル自体がデコラティブなデザインですが、更に装飾性の高いデザインが加わるので、全体のバランスが重要になりますね。

 

 そして、シングルモンクならではの特徴がヴァンプに表れます。

 ブローグではトゥキャップが、Uチップではモカ縫いが、靴の前方を占めているので、そこからタンの上まで続く装飾の無いヴァンプが目立つのです。

 レースアップタイプであれば羽根で埋められるスペースがシングルモンクではオープンになるためですね。

 すっきりしている分スマートににもなり得ますし、間延びするとだらしない印象に・・。

 ここを綺麗に見せられるか否かが印象を変えるように思います。

 そういう意味では、キャップトゥの難易度が最も高いのがシングルモンクかもしれませんね。

 

 

 そして、新たに誕生したとされるサイドモンクも取り上げました。

 バルモラル(内羽根)をベースとしている事もあって、とてもエレガントな印象でしたね。

 パターンとしてはレースアップと同じようにヴァンプとクォーターの境界がはっきり表れます。

 ですので、ダービー(外羽根)タイプと比べて、ヴァンプは狭く、ノーズは短く見えるバランスなはず・・??

 なのですが、サイドモンクにそういう印象はあまり無かったように思います。

 

 どういう事なのか?

 プレーントゥで考えてみましょうか。

 

 シューレースのあるバルモラルですと、クォーターはシューレースがある事でやや装飾性がある一方、ヴァンプはとてもシンプルです。

 この点、トゥキャップがあれば装飾感・ボリューム感も多少分散されます。

 でも、プレーントゥは一切の装飾が無いので、トゥからクォーターとの境目までが際立って目立つように思います。

 

 それに対してシングルモンクの場合は、羽根にシューレースが無い事でクォーターもすっきりしています。 

 加えて、バックルが後方へ流れるデザインなので、トゥからタンの上部まですっきりとした印象で統一されます。

 そのため、ヴァンプだけが際立って目立つ感じでは無くなり、全体的なバランスが宜しいかと!

 

 ビジネスやフォーマルといった印象の強いバルモラルにおいて、サイドモンクは適度なカジュアル感やモード感があるように思います。

 ここでもやはりシングルモンクの特性、すなわちフォーマルにもインフォーマルにも履けて、オックスフォードとダービーの間というポジョション、が現れていますね!

 

AIGLE

 

 また、羽根の無いスリッポンをベースとしたシングルモンクもありました。

 宮廷文化を思わせるようなシックでフォーマルな雰囲気も感じました。

 ひょっとしたら修道士のワークシューズとはルーツが違うのかも?

 いや、違う方向性に枝分かれして洗練されていったのかも??

 でもフルブローグの「メリージェーン」にはワークシューズ感もあったなぁ。

 興味は尽きませんね!

 

 という事で、シングルモンクはここまでです。

 ではでは。

 


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