スポンサードリンク

さり気なく、華やかに、シングルモンク。 (41) EDWARD GREEN ASHTON ②

 こんにちは。

 今日は曇り時々晴れでした。

 予報では午後から晴れると言われていたような記憶だったのですが、

 ほぼ曇りで、寒かったです。

 

 エドワードグリーンのシングルモンクに戻りますね。

 この前の回では「ASHTON」を取り上げました。

さり気なく、華やかに、シングルモンク。 (40) EDWARD GREEN ASHTON ① - 靴と歩む、僕の...

 「製造時期」と「ラスト890」のところまで書きましたね。

 今回はその続きです。

EDWARD GREEN  ASHTON

 エドワードグリーン創業125周年のタイミングで登場したサイドモンクです。

 でも、これまで取り上げてきたサイドモンク(↓)

maeego.hatenablog.com

maeego.hatenablog.com

とは少〜し変わった感じがしませんか!??

 

デザイン構成

 サイドモンクといえばバルモラル(内羽根)をベースにした構造が一般的ですが、「ASHTON」のアウトサイド側にはヴァンプとクォーターの革の切り返しに相当する縫い合わせ箇所がありませんよね。

 

 アウトサイド側の革の切り返しを見ると、ヴァンプからヒールまで一枚で、更にヴァンプを覆ってインサイド側のソールのウエストまで伸びています。

 サイドに革の切り返しが無いので、ホールカットのように革の表情がそのまま現れていますね!(美)

 

 インサイド側にはクォーター革の切り返しがあり、大きな羽根となって甲を覆い、上端からストラップが伸びています。

 しかも、羽根はバルモラル(内羽根)のようにヴァンプの下では無く、ダービー(外羽根)のように上に位置しています。

 このデザインは珍しいように思います!!

 

 ある意味ホールカット(っぽいデザイン)とダービー(外羽根)のハイブリッドのような構造とも言えるでしょうか!?? 

 他所ではあまり見られない、意欲的なデザインですね!

 

 なお、横から見ると、ラスト890の特徴であるトゥの薄さ(低さ)、サイドのエッジ、ノーズの長さがよく分かりますね。

 とてもスマートな印象です!

 それでいて、インサイド側の羽根の付け根からソールへのカットラインにはカーブが描かれていて、クラシカルなエレガンスを感じますね!

 

デザイン

 キャップトゥです。

 シングルモンクはプレーントゥが多い印象なので、キャップトゥは割と珍しいように思います。

 エドワードグリーンのキャップトゥは細やかなダブルステッチが美しく、名靴「CHELSEA」でも高く評価されていますね!

 

 ヴァンプと羽根の縫い合わせのラインに注目すると、ほんのりと弓形のカーブを描いています。

 そして、アウトサイド側の羽根の付け根からストラップへのカットラインは明らかに弓形のカーブを描いていますね。

 甲に立体感が感じられ、無駄の無い引き締まった印象を生んでいるように思います。

 

 あらためて全体を見てみると、

 トゥキャップ、ヴァンプ、羽根、の3つのブロックで区切られているように見えます。

 ロングノーズのラスト890に対して3つのブロックがそれぞれ十分なスペースをとっている事で、ノーズが間延びした感じがしませんね。

 この点、これまでは中庸なノーズ長のラストにおいてシングルモンクはノーズが長く見えると書いてきました。

 しかし、ロングノーズのラストにおいてはノーズが長く見える過ぎると品が失われる危険もあります。

 そういう意味では、本靴はバランス良く3つに区切る事でクラシカルなエレガントが感じられるロングノーズに仕上がっていると思います!

 

ストラップ、バックル 

  ストラップの幅・長さはドレスシューズとして標準的だと思います。

 ストラップのカットラインを見ると、先端の下だけがカーブを描いていますね。

 これは羽根の付け根から弓形のカーブを描いている流れと上手に繋がっています。

 横顔に美しいカーブが描かれ、エレガントな印象ですね!

 

 ストラップに対応するバックルもコンパクトです。

 ピンの先が乗る方の長辺だけが少し幅広となっています。

 角は丸みがあり、シンプルで控えめなデザインですね。

 

後ろ姿

 踵の縫い合わせは縫い割りで、上端はドッグイヤーです。

 ヒールカップの丸みが美しいですね!

 

 ヒールブロックの幅がヒールカップよりも狭く、エレガントな印象です。

 エドワードグリーンらしい上品さが感じられますね!

 

ソール

 

 美しい!!

 真っ新なオークバークソールです。

 ウエストの絞り込み、立体的な曲面、更に磨きがかかっていますね!

 

 トップリフトは三日月型のゴムで、化粧釘は3本打ちピッチです。

 ここに関連して、こちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)

エドワードグリーン リフト交換 | GRENSTOCK

 今ではお馴染みの3本ずつというのは2000年あたりからだったのですね。(学)

 それ以前、1980年代までは、比較的同じような配置だったようです。

 

 因みに2000年頃のエドワードグリーンは、

 ラスト808の誕生が1998年、 

 翌1999年にはトップドロワーがスタート、

 ヒラリー・フリーマン女史が故ジョン・フルスティック社長の後を継いだのが2000年、

 でしたね。

 他社のOEMばかりでなく、自社ブランドとしての地位をしっかり築いて行こうとしていた頃だと思われます。

 その魂はトップリフトの化粧釘にまでしっかり宿っていますね!!

 

 因みに、トップドロワーでは片足になんと50本もの化粧釘が打たれそうです!!(驚)

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

 

寄付累計9万件!人気№1獲得謝礼品★限定品★あまおう約1,120g(2022年3月以降発送)


スポンサードリンク