こんにちは。
今日も晴れました。
割と暖かかくて過ごしやすかったですね。
プレーントゥダービーについてきてきました。
最後に取り上げておきたい靴があります。
フランスの後発の靴ブランドなのですが、
独特の美しさで大きな評価を得て、
一躍老舗靴ブランドと肩を並べるようになりました。(凄)
その名靴がこちら。
Corthay Arca
J.M.WESTON、Berluti、Paraboot、Hechungなど歴史ある名門靴ブランドが名を連ねるフランス。
そこに新しく加わったのがCorthayです!
歴史
Corthayの始まりは1990年、28歳のPierre Corthay(ピエール・コルテ)が、パリのヴァンドーム広場近くのヴォルネイ通りにシュール・ムジュール(ビスポーク)のアトリエ「メゾン・コルテ」を設立したところから始りました。
その5年後には、レ・コンパニオン・ドゥ・デュボワールで経験を積んだ弟のクリストフ・コルテが参加します。
1962年生まれのピエール・コルテは、幼い頃から革の小物作りに熱中していたそう。
ここに関してもう少し詳しい情報を見つけました。
【インタビュー】ピエール・コルテ|世界でもっとも美しいスニーカーの誕生 | RECOMMEND | 伊勢丹新宿店メンズ館 公式メディア - ISETAN MEN'S net
記事によると、ピエールは物心がつくと叔母のベラのアトリエを遊び場にしていたとの事。
ベラはパリの美術館にも展示される陶芸家だそうで、扱う素材は石膏やマホガニーのほか、テラコッタやレザーも含まれていたそうです。
その頃にベラから彫刻の薫陶を受けたようですね。
1977年から83年まで、皮革職人養成機関である「コンパニオン・デュ・ドゥボワール(Compagnons du Deboir)が行う職人養成プログラムに参加。
1983年から85年まで、ジョン ロブに在籍。
1985年から90年まで、ベルルッティのビスポーク部門のチーフとして在籍。
1990年に独立し、「Corthay」をスタート。
2001年から自社生産による既成靴(プレタポルテ)ラインをスタート。
2003年には自社工場を設立。
2004年には東京・南青山に店舗がオープン。
しかし、青山店は先月クローズドしてしまいました。(悲)
2008年、フランス文化省からフランスの人間国宝ともいわれる「MAÎTRE D’ART(メートル・ダール)」を授与される。
幼少期は陶芸家の叔母や俳優の両親の下で芸術的な感性が育まれたのでしょうね。
そして、ジョンロブとベルルッティで修行され、高い技術を磨かれたのでしょう!
その経験がコルテの靴に見事に活きていると思います。
英国靴の伝統を踏まえ、ビスポークの技術を取り入れたグッドイヤーウェルト製法に、コルテ独自の感性が見事に反映された美しいデザインが合わさり、オリジナル性の高い靴が魅力ですね。
ラスト001
コルテの個性を遺憾無く伝えるのが、独特の個性をもつオリジナルのラストです。
「セーブル」と呼ばれるそのラストは、コルテ氏と共に働くビスポークの職人チームと、既成靴を作るチームが共同で開発したそうです。
その特徴は何と言っても独創的なトゥですね!
ベグテーグル(鷲のくちばし)とも呼ばれるスクエアトゥです、、、と書いてみたのですが、どうやら厳密には違うそうなのです!??
これについてもインタビュー記事に言及がありました。
【インタビュー】ピエール・コルテ|世界でもっとも美しいスニーカーの誕生 | RECOMMEND | 伊勢丹新宿店メンズ館 公式メディア - ISETAN MEN'S net
記事によると、「ベグテーグルはもともとイギリスのビスポークの世界で誕生したラスト」だそうです。
そして、「わたし(コルテ)が削ったトゥシェイプはそれに比べればなだらかです。そのラストは、アルメニアのお客さまのために削ったラストが原型になっています。アルメニア人といえば高くて大きな鷲鼻が特徴。お客さまも立派な鼻をお持ちでした。従来のベグテーグルでは、どうしても鼻とのバランスがとれなかった。3回目でようやく完成させたのがこのトゥシェイプなのです。」とあります。
いろいろと興味深い内容ですね!
ビスポークでは顧客の鼻のバランスまで考えてデザインされているなんて!!??(驚)
僕の鼻とは・・・合わない?(笑)
先端はのみで削ったように鋭角にカットされたチゼルトゥで、サイドのエッジも効いていますね。
ノーズもやや長めでしょうか。
幅も細く見えますね。
ただ、見た目とは裏腹に、ボールジョイント部にはゆとりが設けられているそうです。
コルテ氏自らも「8割の人の足にフィットする木型」と明言されているとか!?
それでも、全体的にはシャープでスマートな印象に仕上がっていますね。
コルテの名声を一気に高めたこの独創的なラストは、他の靴ブランドにも大きな影響を与えたのではないでしょうか。
僕がそう思う理由は、イギリスのあの靴ブランドのあのモデルのあのラストにその影響を感じるからです。
実際どうなのかは分かりませんが、コルテがドレスシューズ界に与えたインパクトは大きかったのではないかと思います。
今回はここまでです。
ではでは。