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ベーシックを追求、プレーントゥダービー ㉙ コルテ アルカ(2)

 こんにちは。

 今日も快晴でしたね。

 今年はなんだか乾燥が少し気になります。

 

 前回の続きです。

 コルテのアルカについて書いています。

Corthay Arca

www.corthay.com

 フランス靴のプレーントゥダービーです。

 実に個性的で、実に美しい靴ですね。

 

ダービー

 クオーターの革の切り返しがあるタイプのダービーです。

 そして、2アイレットです。

 この組み合わせでオーソドックスなデザインといえば、

 Vフロントですよね?

 しかし、アルカは違います!

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https://www.corthay.com/madeinfrance

 まずは羽根から。

 羽根の下端が、斜めでは無く、水平にカットされています。

 ですので、羽根を閉じてもVの字にはなりませんね。

 強いて言うなら「一」の字でしょうか!?(笑)

 Horizontalなフロントですね。

 

 そして、バンプとクオーターの縫い合わせ箇所に注目です。

 オーソドックスなデザインであれば、後方へ伸びてからヒールの手前へカーブを描いて落ちていきます。 

 しかし、アルカは真っ直ぐソールへ落ちていますね!

 

 このデザインを何と呼ぶのか調べてみたのですが、あまり情報が無いようで・・・。

 「スクエアフロント」と呼ばれる事があるようですが、どうなんでしょうね??

コラム『私と世界の靴vol.16~パリの靴事情』 - BROSENT in 目黒

 それにしても、とてもシンプルな方法で、非常に斬新なデザインを生み出しましたね!!(凄)

 

 羽根からソールまで(僅かにカーブを描きながら)ほぼ真っ直ぐなラインです。

 横から見ると、靴の前半と後半に分かれているようですね。

 そのバランスも実に美しいと思います。

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 ノーズの伸びやかさがありつつ、クオーターの存在感を見せる事で間延びした品の無さが出ないよう抑えられています。

 羽根もコンパクトになり、華奢なエレガントさが生まれています。

 

 タンは上端の両側が外へ広がるデザインです。

 大きめのタンはベルルッティのAndyもそうでしたね。

 

 ステッチも非常に細やかです。

 丁寧な仕事がエレガントさを支えていますね。

 

カラー

 コルテの魅力に、クオリティの高い革と芸術的な色使いも挙げられます。

 

 ベルルッティベネチアンカーフを思わせる、しなやかなカーフ。

 その革にレッドやパープル、ブルーやグリーンなど、絵画のような色が入る事もありますね。

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https://www.corthay.com/product-page/copie-de-arca

 このような色のセンスはやはりフランスならではでしょうね。

 ジェントルマンのアクセサリーに相応しい上質な革の靴です!

 

 また、シューレースやパイピングに色を使うのも非常に上手です。

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  シックな赤のシューレースも細目にすることで華奢な華やかさが生まれますね!

 個人的に、和の玉手箱のような印象も!?(楽)

 履き口周りのパイピングも同色で、極細なラインが品位を守っていますね。

 個人的に、この靴を見ていると「和」も感じます。

 

 他にも、ライニングにパープルやライトグリーンを使ったり、

 クロコダイルやパイソンなどのエキゾチックレザーを巧みに取り入れるのも得意としていますね。

  やはりフランスのブランドですね!

 

ソール

 グッドイヤーウェルト製法です。

 フットプリントがついて足に馴染むと履き心地が良くなりますし、

 オールソールをして長く履けるのも嬉しいですね!

 レザーソールはヒドゥンチャネルです。

 

 ソールに着目すると、ジョンロブの影響を感じますね。

 

まとめ  

 クラシックとアヴァンギャルドが見事に調和した独創的な美しさです。

 こういう感覚の靴はベルルッティ以来の衝撃でした!

 他にはステファノ・ブランキーニ くらいかなぁ。

 

 大胆でありながらクラシック感のある美しさですね!

 色気があるけれども、色気を出し過ぎない

 派手なようで、品を失わない

 そんな小粋なバランス感覚がフランスらしいように思いますね。

  イギリスの靴ブランドがパリへ出るのもそういう空気に触れるためなのかな??

 

 ではでは。


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