こんにちは。
今日は晴れたり曇ったりだったでしょうか。
朝晩は寒いですが、昼はそれ程でも無かったように思います。
丁度良いといえば丁度良い感じ!?
前回の続きです。
チャーチのシャノンについて書いています。
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羽根
シャノンはホールカットタイプのダービーで、アメリカ靴(オールデン990やアレン・エドモンズLeedsなど)に多くみられるデザインのダービーですね。
クオーターの革が無く、羽根のパーツだけが縫い付けられています。
羽根の縫い付けのステッチも注目の箇所で、スキンステッチで縫われています!
そして、羽根の付け根も半月を描くように手縫いされたハーフムーンステッチが施されています。
なんと、古いシャノンにも同様のディテールが見られました!!
前回ご紹介した70〜80年代のシャノンです。
スキンステッチもハーフムーンステッチもありますね!!(感)
シャノンは職人の手縫いがデザインのポイントとして活かされているところも魅力ですね!
ドレスシューズで一般的な5ホールの内鳩目です。
レースホールの間隔も一般的で、英国靴らしい品がありますね。
この点、990はもう少し密に見えますね。
羽根の位置も絶妙で、やや履き口の方へ寄っていて三の甲をカバーする位置でしょうか。
その為、履いた時に三の甲にはしっかりフィットして(ジャストサイズの場合)、靴にも立体感が生まれます。
そして、二の甲から一の甲へかけてはノーズ伸びやかに流れ、野暮ったさを消しています。
このメリハリの効いたフォルムもシャノンの魅力だと思います!
ソール
オールアラウンドグッドイヤーウエルト製法です。
張り出したコバに施された出し縫いのステッチが踵まで靴を一周していますね。
ストームウェルトもあります。
個人的にはリズムよく刻まれた面取り目付けも魅力的です!
アッパーのボリュームに負けないデザイン性の高い装飾で、
クラシックな雰囲気もあって、
ドレス感がありますね。
そして、チャーチといえばオープンチャネルのレザーソールですね。
この価格帯の靴となればヒドゥンチャネル仕上げまでするブランドも多いのですが、チャーチは以前と変わらずオープンチャネルです!
チャーチの場合、ここに関して批判的な声はほとんど聞いた事が無いですよね。
むしろ好意的な声さえ聞こえるくらいですよね!
オープンチャネルですが、刻印されたデザインは凝ってますよね!?
個人的にはそこが好きです!(笑)
また、化粧仕上げにコストをかけない分、他所にコストをかけてくれているのでは!??という期待も。(笑)
まとめ
ここ数年特にボリューム感のある靴の人気が高いですが、
個人的には、その先駆けとなった靴がシャノンではないかと思います。
プラダ傘下後という事で、ファッション面の追い風もあったかもしれませんね。
靴自体のデザインのみならず、ファッションの流れを先取りしていたのかも!??
そういう面から見てみると、なかなか面白いですよね。
イギリスの超高級靴ジョンロブがフランスのエルメスの影響を取り込み、
イギリスの高級靴チャーチがイタリアのプラダの影響を取り込んでいる。
ファッションブランドのデザイン性と靴ブランドの伝統が融合した、新しいクラシックへ挑戦する靴の魅力を感じます。
ファッション性過ぎない匙加減が靴ブランドならではの魅力だと思います。
シャノンはその成功例と言っても良いのではないでしょうか。
20年近く経っても魅力が褪せず、相変わらずカッコイイのですから!
ではでは。