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キャップトゥダービーで! (189)Allen Edmonds ⑧ NEW ORLEANS (D)オールアラウンドグッドイヤーウェルト製法

 こんにちは。

 今日も晴れました。

 気温は・・まだ寒いですね。

 三寒四温とすれば、そろそろ温?

 

『アレン エドモンズ』のキャップトゥダービー「ニューオーリンズ」を取り上げています。

Allen Edmonds New Orleans 4142E


 

 前回は、きちんとした印象を与える「レースステイ」すなわちフェイシングと、本靴の1番の特徴と言っても過言では無い「Weave Calf」について書きました。

 

 フェイシングについて考えてみると、伝統的にはオックスフォード(内羽根)とダービー(外羽根)の違いは、それで靴が分類されるくらい意味のある違いですよね。

 でも、現代ではフォーマルやそれに準じる場で無い限り、ダービー(外羽根)をドレスに取り入れる事もできるようにと思います。

 そう考えると、今度はダービーのフェイシングの違いが意味を持つかもしれませんね。

 

 アッパーの次は、ソールです!

底付け

 踵周りに注目すると、コバが少し張り出し、その上に出し抜いのステッチが走っています。

 すなわち、爪先から踵まで出し抜いのステッチがぐるりと靴を一周していますね。

 オールアラウンドグッドイヤーウェルト製法です。

 

 コバに注目すると、

 ウェルトはフラット仕様で、コバの張り出しは抑え気味です。

 この点、『アレン エドモンズ』ではオックスフォードシューズでもオールアラウンドグッドイヤーウェルト製法が標準仕様で、コバの張り出しを抑えています。

 本靴もそのようなドレスシューズと同じ仕様ですね。

 

 因みに、西欧のドレスシューズではヒールは釘打ちが多いので、踵周りのコバは殆ど張り出していませんね。

 また、オールアラウンドグッドイヤーウェルト製法はカントリーシューズが代表的で、ストームウェルトやノルウェイジャン製法と組み合わされる事が多く、コバの張り出しも大きい傾向が見られます。

 そうした西欧の靴と比べてみると、ドレス寄りなオールアラウンドグッドイヤーウェルト製法は『アレン エドモンズ』の特徴的なデザインとも言えそうですね!

 

 

 さらに!

 特徴的と言えそうなのがソールかなと。

アウトソール

 あらためて、「Spring 2011」のカタログをチェックします。

Allen Edmonds Spring 2011 Catalog by Allen Edmonds Shoe Corporation - Issuu

 7ページ目に掲載されている「New Orleans」を見ると、

 「Single oak leather sole

 と記載されています。

 

 オークレザーですので、樫の木のタンニンで鞣された革ですね。

 オークバークソールとも呼ばれますが、世界のクラシカルなドレスシューズで広く使われているレザーソールです。

 

 ・・・って、

 どこが特徴的なのさ??

 

 確かにオークレザーソール自体は必ずしも特徴的とは言えないのですが、

 シングルレザーソールをオールアラウンドグッドイヤーウェルト製法と合わせている点が特徴的かなと思うのです。

 というのも、

 繰り返しになりますが、西欧靴ではオールアラウンドグッドイヤーウェルト製法はカントリーシューズのようなカジュアル・スポーツシューズで使われる事が多く、そこではダブルレザーソールが一般的だと思われるので。

 

 『アレン エドモンズ』がシングルレザーソールを採用しているのはドレスシューズである事を意識してのデザインだと思われます。

 それでもオールアラウンドグッドイヤーウェルト製法に拘るブランドですので、シングルレザーソールと組み合わせるのでしょうね。

 ここがアメリカ靴らしいようにも思います!

 

 

感想

 キャップトゥダービーも革の切り返しがあるので、コンビシューズのようなデザインが作りやすいと言えます。

 色を変える事もできますし、素材を変える事もできますね。

 そうしたコンビのデザインにもいくつかのオーソドックスなパターンがあると思いますが、

 本靴のように編み込まれた革というのは珍しいように思います。

 

 本靴はパーフォレーションやクォーターのカットラインなどに強い個性がありますが、それらもそれ程目立たないくらいWeave Calfの個性が光っていますね。

 

 全て革という事で高級感がありますし、

 編み込みが涼しげで季節感がありますし、

 色味が統一されている事でシックな印象も保たれています。

 

 さすが『アレン エドモンズ』と言えるデザインですね!

 

 ではでは。

 


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