こんにちは。
今日は曇りで、気温もそこまで上がらなかったですね。
ここのところずーっと感じているのですが、
なんだか肌感覚でしっくり来ないのは何故・・・。
僕のエドワードグリーン「BORDON」を取り上げています。
前回は「Utah calf」について書きました。
ブランド公式Twitterの画像を見つけたのですが、「BORDON」が登場したのは2014年秋冬になるのかな?
その頃くらいから「ユタカーフ」も採用されてきたように思います。
割と近年の登場で、他ブランドではあまり見られない革かなと。
せっかく実物があるのですから、もう少し「ユタカーフ」について書き足したいと思います。
パターン
表面の格子状のパターンです。
前回読ませて頂いた記事では型押しと解説されてましたね。
タンナーの『Haas』社のカーフについて書かれた記事を見つけました。(感謝)
「Utah」は『Haas』社のシグネチャーである「NOVONAPPA」という革にロシアンカーフ を模した「UTAH」という名前の型を押した革なのですね。
因みに、オリジナルのロシアンカーフは木製の型押しブロックでこのような模様を施していたようです。
そのオリジナルのロシアンカーフをお持ちの方が画像を上げておられました。(感謝)
チャールズ皇太子も関係していたなんてっ!(驚)
1786年に沈没した船(メッタ・カテリーナ号)から
1973年にサルベージされたロシアンカーフを
1986年にはジョージ・クレバリーが買い付けていたのですね。
僕がロシアンカーフという名前を知ったのは近年なので、意外と昔から世に出ていた事に驚きました。
おそらくそこから研究がされていったのでしょうね。
それにしても、オリジナルは想像以上に整ったパターンですね!(驚)
ユタカーフに戻ります。
型押しの凹凸は割とあります。
手触り感は、スコッチグレインレザーのような固さが無いのでブツブツとした粒感までは無く、ザラ感くらいでしょうか。
凹凸感があることで見た目にも格子パターンがはっきり見えるのでしょう。
格子パターンの中をよく見ると、より細やかな肌理が見られますね。
とても上質な革がベースとなっているように思います。
個人的には、これだけ上質なカーフなら型押ししなくても・・・って。(苦笑)
でも、だからこそ型押しパターンが綺麗に表れるのでしょうね。
そして、トゥやヒールなど釣り込みによって革が伸ばされて型押しパターンが薄まったところにはその肌理が現れるのです!
手元にある『ジョンロブ』のバッファローカーフと並べてみました。
バッファロー カーフ(←左側)は、大小様々なパターンが表れるナチュラルなシボですね。
コテージラインという事もあってか、やや大きめのパターンで若干ワイルドな印象でしょうか。
目を凝らすと、シボの中に肌理の細かさが見られます。
こちらは凹凸感が浅く、比較的さらりとした手触りです。
色味の影響もあると思いますが、落ち着いた雰囲気ですね。
ユタカーフ(→右側)は、もう少し整ったパターンですね。
正直・・・初見ではつまらないパターンかなとも思いました。(苦笑)
整い過ぎているからか、面白みに欠けた印象だったのかもしれません。
でも、キャップトゥダービーという僕にとっては新しいデザインで、ラスト202というドレス感のあるフォルムには、しっくりきたんですよね。
一般的に型押し革はカジュアルな素材だと思いますが、その中でユタカーフは上品な方に位置付けられるのではないでしょうか。
パターン面からの理由としては、整ったパターンは素直に上品な印象です。
そして前や横から見た時にパターンが斜めに表れる事でシャープな印象も出ますね。
だから菱形のパターンと言われるのでしょう。
このようなユタカーフが持つ上品なカジュアル感が、「BORDON」の持つドレスとカジュアルのハイブリッドのようなスタイルにハマった感じがしました。
個人的な印象ですが、例えばカジュアルなデザインに合わせる事を考えると、スコッチグレインレザーではワイルドな雰囲気が出ますが、ユタカーフですとマイルドな雰囲気になるように思います。
おまけ
こうして2足を並べてみると、
やはりUチップはフランスっぽく、キャップトゥはイギリスっぽいなぁ
と思いました。
僕の個人的なイメージですけどね。(笑)
今回はここまでです。
ではでは。
追記
ユタカーフを使った靴を楽天で見つけました。
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ラスト202のUK71/2Eです。
状態もかなり良いですね。