こんにちは。
今日は雨でした。
かなり肌寒くなりましたね。
『Alden』のシングルモンクを取り上げています。
今回はこちらです。
Alden 1671 フルブローグ
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クラシカルな印象のシングルモンクですね。
本靴はユーズドですが、本国アメリカでは現在も販売されているモデルです。
でも、国内販売店を探してもなかなか見つかりません・・・。
というのも、どうやら、
NY店限定モデル、、らしいです。
そのNYで購入されたという記事を読ませて頂きました。(感謝)
素敵な体験と思い出も加わって、愛着も一入ですよね!
また、かつて日本でも販売された事があったようです!!?
どういうことかと言いますと、こちらの記事です。(感謝)
『BEAMS』が別注として「1671」を販売したのですね!
では、見ていきましょう!
ラストAberdeen
本国オンラインショップを拝見すると、「1671」のLastは「Aberdeen」となっていますね。
アバディーンラストは最初に取り上げたプレーントゥの「955」と同じですね。
1948年からあるラストで、特徴は細いっ!
細くスマートなフォルムはドレス感が高いようにも思うのですが、実はアバディーンラストを採用しているのはむしろカジュアルなモデルだったりします。
ウィングチップの「967」やタッセルローファーの「563」、
ノルウィージャンフロントの「962」、
そしてシングルモンクの「955」や本靴です。
『EDWARD GREEN』の「DOVER」でラスト32が採用される感じとも似ているでしょうか。
何故でしょうね??
太いのはカジュアルな印象ですが、細いのもカジュアル・・・
ドレスは中庸に限るという事なのかもしれませんね!?
あらためて細いアバディーンラストに載せられたカジュアルなモデルを見渡すと、基本的に装飾性の高い、ボリューム感のあるデザインが多いですよね。
対極的な組み合わせによってちょうど良いバランスが生まれているのかなと。
そして、本靴「1671」も、同じくシングルモンクの「955」と比べて、装飾性が増している!?
フルブローグ
トゥキャップは翼を広げたようなW字型のフォルムで、淵には親子穴のパーフォレーションが施されています。
トゥにはメダリオンもあります。
サイドのクォーターの縁にもパーフォレーションが施されていますね。
フルブローグです!
ロングウィングでは無かった事と、
こちらのイギリス靴を思い出させるデザインなので、フルブローグとしました。
アメリカ靴編の最初で学んだ『JOHN LOBB(LONDON)』のシングルモンク観によると、カジュアルなデザインという認識で、バックスキンやフルブローグとの組み合わせの提案がされていましたね。
確かにイギリス靴ではフルブローグのシングルモンクが見つけられます。
そういう観点からすると、本靴「1671」もイギリス靴的なデザインですよね。
ドレス感
強いてアメリカ靴らしさを感じる点をあげるなら、
敢えて(?)ドレス感のあるデザインを取り入れているところでしょうか。
例えば、ストラップとバックル。
細いストラップと小ぶりで上品なD字型のバックルです。
ストラップの縁はシングルステッチで、ブローギングもされていません。
ここは「955」等とも共通で、ドレス感が強調されたような印象がします。
この点、イギリス靴(特にオールドデザイン)では、やや太めのストラップだったり、シンプルなバックルだったりで、ドレスアップしたデザインでは無い場合が多いような印象です。
例えば、ヒール。
アウトサイドカウンターの革の切り返しが無く、ヒールにはパーフォレーションがありません。
そのほか、トップラインやタン、ストラップにもブローギングはされていませんね。
この点、イギリス靴ではヒール周り等にもパーフォレーションがあったりします。
装飾の無いプレーンなデザインはドレスシューズと同じですよね。
敢えてカジュアルなデザインを排する事で、ドレス感が加えられているように思います。
こうしたイギリス靴とは異なるアプローチはアメリカ靴的かなと。
感想
というように、イギリス靴でも見られるフルブローグのシングルモンクですが、微妙に違った印象も感じられました。
やはり西欧ではカジュアルな位置づけだったシングルモンクをドレスにも対応させたアメリカ流のデザインでしょうかね!??
なお、近年のイギリス靴ではドレス感のあるシングルモンクも多数登場しています。
アメリカの影響もあるのかもしれませんね。
おまけ
セミブローグのシングルモンクもあるのですね!!
Alden D9517
日本では販売されているショップが見つけられませんでした。
今回はここまでです。
ではでは。