こんにちは。
今日は曇り気味で、夜から雨でした。
日中はそこまで寒くはならなかったですが、明日は流石にどうだろう??
クロケット&ジョーンズのシングルモンクを取り上げています。
今回はクオリティーを上げた一足です。
CROCKETT&JONES SAVILE
クロケット&ジョーンズの上級コレクション
ハンドグレードです!
ラスト337
看板モデル「AUDLEY」でも採用されているハンドグレードの主力ラストですね。
こちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)
ラスト(木型)の紹介 | クロケット&ジョーンズ(Crockett&Jones) | Trading Post 公式通販
誕生は2001年5月です。
ハンドグレードコレクション専用ラストとしてコレクション創世記を支え、今現在も絶大な人気を誇っています。(圧倒)
C&Jパリ店内に工房を構えるビスポーク職人ディミトリー・ゴメス氏の監修の下で製作され、フランスのエスプリを効かせたモダン・クラシックスタイルは、当時革新的な存在でした。
ハンドグレードコレクション専用ラストとしてコレクション創世記を支え、今現在も絶大な人気を誇っています。(圧倒)
2000年代初頭は革靴業界の転換期だったのですね。
思い返せば、
クラシックな英国靴からフランスのモダンなデザインが加わった新たな英国靴へ、
素材と作りのグレードを上げた高級靴へ、
変わっていった時期だったように思いますね。
ラスト337の大きな特徴として、スーッと伸びたノーズが上げられますね。
クラシックな英国靴はやや短めの中庸なノーズ長が多いので、ノーズ長の違いは大きいと思います。
イタリア靴等のロングノーズよりは抑え目で、まさに英国靴とイタリア靴の間ですね。
良いポジションだと思います!(笑)
トゥ
もう一つ、ラスト337の大きな特徴としてセミスクエアトゥが上げられます。
アッパーは丸みを感じさせるスクエアなので、シャープ過ぎない印象ですね。
アウトソールのトゥはスクエアを感じさせるラインで、クラシックな英国靴の流れを感じます。
このバランスが新しい時代のモダンな英国靴として広く受け入れられたのかなと思います。
横顔
クォーターの革の切り返しがあります。
羽根の付け根からソールへは直線のカットです。
角度も浅く、短いカットですね。
それに呼応するように羽根もコンパクトで短めのカットです。
バックル
ドレス感のあるコンパクトなサイズのバックルです。
艶のあるシルバーでモダンな印象です。
ソール
シングルウェルトのグッドイヤーウェルト製法です。
コバの張り出しも抑えられていてドレス感がありますね。
コバの目付もとても細かく、ウエストのサイドは角を削って薄く・細く見える仕上げがされています。
アウトソールはオークバークソールです。
1年もの長い年月をかけて丁寧に鞣す事で革の繊維が詰まり、摩耗に強く耐久性がありながら、しなやかな反りの良さも併せ持つという高品質な高級レザーソールです。
出し抜いの糸を見せないヒドゥンチャネルや、
少し湾曲を持たせた立体的なフォルム、
ウエスト部を黒く色付けした半カラス、
といった手間隙をかけた美しい仕上げも目を惹きますね。
感想
スラリと伸びたノーズや、サイドの革の切り返しデザイン、角張ったコンパクトなバックルなど、全体的な印象は前回取り上げた「MONKTON」とも共通するものがありますね。
どちらも現代的なフォルムのシングルモンクだと思います。
その上で違いについて考えると、
メインコレクションとハンドグレードという違いもありますが、
トゥシェイプの違いによる印象の違いが大きいように思います。
「MONKTON」はエッジの効いた彫刻的なチゼル気味のスクエアトゥで、シャープな印象です。
「SAVILE」は丸みのあるラウンド寄りのセミスクエアトゥで、スマートな上品さを感じますね。
あくまで僕個人の感想ですが、バックルの印象も少し違うように思います。
「MONKTON」は上下に対して左右の幅が僅かに細く見え、縦長に見えますね。
個人的には少しクラシカルな印象がします。
「 SAVILE」は四辺ともに均質で、正方形のように見えます。
個人的にはモダンな印象がします。
個性の強い「MONKTON」の方がより現代的なようにも思うのですがバックルはクラシカルな印象のデザインが、
マイルドな「SAVILE」の方がドレス寄りでクラシカルなように思うのですがバックルはモダンな印象のデザインが、
という組み合わせ方も面白いなぁと思います。
どちらもクラシックなデザインとモダンなデザインの両面を取り入れて新しいクラシックを目指しているでしょうから、バランスを考えながらデザインされているのでしょうね。
ではでは。