こんにちは。
今日は晴れました。
幸い、気温はそこまで暑くわならなかったのかな。
キャップトゥダービー特集をしています。
『クロケット&ジョーンズ』からもう1足です。
「AW18」というのは2018年秋冬のリリースという意味でしょうかね!??
残念ながら今回のも日本で販売されているショップは見つかりませんでした。
本国オンラインショップでは販売されているようです。
CROCKETT&JONES WALTON2
Walton 2 Black Calf | Crockett & Jones – Crockett & Jones ROW
スマートで、ドレス感のあるキャップトゥダービーですよね!
それもそのはず!?
だって青い箱ですから!
そう、「ハンドグレード」ラインです!
ラスト363
Walton 2 Black Calf | Crockett & Jones – Crockett & Jones ROW
2009年5月に登場した、ソフトなラウンドトゥで、非対称なフィッティングを兼ね備えた、ハンドグレードコレクションのラストです。
363はベストフィッティングラストの1つと広く見なされています。
これは後部がスリムになって踵が滑りにくくなっている事と、ウエストを少し細くしてアーチのサポートを良くしているからです。
ノーズはやや長めで、スマートで現代的なフォルムですね。
トゥキャップも十分な長さがとられていて、イギリス靴らしいエレガントなバランスだと思います。
その縁のステッチも、とても細やかで、限りなく近接したダブルステッチです。
オックスフォード(内羽根)のドレスシューズと同様の仕様ですね!
ドレス仕様
ドレス仕様なポイントは他にもあります。
アッパーはハンドグレード仕様の「finest calf leather」です。
レースホールの鳩目は見えず、
アッパーのステッチはとても細やかで整っています。
シングルウェルトのグッドイヤーウェルト製法で、コバの張り出しも抑えられています。
アウトソールは「City rubber sole」で、ドレスシューズに使われるラバーソールですね。
特筆すべきデザインは、何と言ってもサイドです!
Golosh Style
Walton 2 Black Calf | Crockett & Jones – Crockett & Jones ROW
クォーターの革の切り返しを見ると、
羽根の付け根からヒールへと落ちる事無く、ヒールへと伸びています。
ロングヴァンプですよね!
これを『クロケット&ジョーンズ』では「golosh style」と記載しています。
「golosh」という言葉は以前聞いた事があったような・・・
そう、キャップトゥダービーについて調べている時に考えてしまった「バルモラル 」と「オックスフォード」という言葉の意味について書いていた時でした。
『JOHN LOBB LONDON』では「Golosh Oxford Cap」というモデルがありましたね。
いわゆる「バルモラル」のようなサイドデザインの内羽根で、古いフランス語やラテン語の「galoche」に由来する言葉との事でした。
あの時は他のブランドで「golosh」という言葉は見かけなかったのですが、今回見つけてしまいました!
まだまだ分からない事が多い言葉ですが、デザインとしてはクラシックと言えるのではないかと思います。
さて、「WALTON2」の「golosh」には特徴的なポイントがあります。
まずは、サイドのカットラインが弓形を描いている点ですね。
これはロングセラーブーツの「Radnor」等のブーツにも見られるデザインです。
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因みに、『エドワードグリーン』の「GALWAY」にも同じようなデザインが見られますね。
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因みに、「バルモラル 」と呼ばれるロングヴァンプですと直線型のカットラインが多く見られるように思います。
先の『JOHN LOBB LONDON』の「Golosh」も直線型ですね。
それに対して、弓形型のカットラインの靴も結構あるように思います。
前回の「Veldt」でも触れましたが、何か元となる歴史的なモデルがあるのでしょうね!?(興味)
そして、ダービー(外羽根)である点です。
ヴァンプとクォーターの縫い合わせ箇所を見ると、
基本的にはヴァンプが上に被さっているのでオックスフォード(内羽根)の構造です。
しかし、羽根の付け根箇所だけはクォーターが上になり、これによってダービー(外羽根)構造になっていますね。
これも「Radnor」等と同じデザインです。
因みに、「バルモラル 」ですとオックスフォード(内羽根)となりますね。
つまり、カントリーブーツやミリタリーブーツに由来するデザインですよね!?
それらを短靴にしたようなデザインが、前回取り上げた「PEEBLES」や「Veldt」ではないかと思われます。
それをドレス寄りに仕上げたのが今回の「Walton2」ではないでしょうかね。
今回はここまでです。
ではでは。