スポンサードリンク

真っ白なテニスシューズを履きたい気分(58)JOHN LOBB ⑦ 是非

  こんにちは。

 今日は曇り時々小雨くらいでした。

 蒸し暑さも少しありましたが、昨年とかよりはマシだと思います。

 今年はこのくらいで済んでくれるとありがたいです。

 

 前回の続きです。

 ジョンロブのスニーカーについて書いています。

  2003年「スプリント」、2009年「ウィナー」、2012年「ウィナースポーツ」、と発表されてきました。

 2014年7月1日、アーティスティックディレクターにパウラ・ジェルバーゼが就任して新生ジョンロブがスタートしました。

 2015年「レヴァー」が発表されました。

 

 この新生ジョンロブと「レヴァー」については、様々な見方があると思います。

 というのも、2015年に発表された最初のコレクションには新しいデザインがあったから。

 このディテールは本当に必要なものなのか?

 ジョンロブで作られるべきデザインなのか?

 クラシックとなりうるのか?

 つまりは、ジョンロブの伝統から乖離したシューズなのではないだろうか??

 

 しかし、近年はドレスからカジュアルへの流れが大きくなってきていますよね。

 スニーカーの台頭も無視できません。

 あくまで僕の主観ですが、

 ジョンロブのドレスシューズがそうした流れに対応できないとは思いません。

 芸術的な美しさを帯びたジョンロブのドレスシューズは、ドレススタイルにはもちろん、カジュアルスタイルに合わせてもアクセサリーに匹敵するくらいコーディネートのポイントになります。

 ただし、ドレスシューズの領域が小さくなる流れ、カジュアルシューズやスニーカーの領域が広くなる流れがある事も確かでしょうね。

 ジョンロブが後者の領域へ進出する事もまた歓迎できます。

 そうした新しいカジュアルスタイルに対応できるシューズを開発する事は、伝統からの「飛躍」を要する事なのかもしれません。

  パウラ女史による新生ジョンロブはそうした「飛躍」を目指しているのかなぁと勝手に想像します。

 

レヴァーの是非

 そろそろ「レヴァー」の話に入りましょうね。

 「レヴァー」は果たしてどうなのか?

 

 否定的に見れば、

 何もジョンロブで「スタンスミス」のような靴を作らなくても、、、とも思えます。

 テニスシューズが人気だからって、ファッションブランドでもあるまいし。

 ジョンロブがスポーツブランドのようなスニーカーを作る意味があるの?

 

 実は僕もそういう思いがありました。

 もう少し踏み込んで考えると、結局はグッドイヤーウェルト製法やハンドソーンウェルト製法などのような、履き込む事で自分の足に馴染み、オールソールできて長く履けるシューズしかジョンロブのシューズとして認めたくない、

 という思いなのかもしれません。

 すなわち、ソールが減ったら履けなくなりそうな、しかも外部工場製のシューズにジョンロブとしての価値があるのだろうか?

 

 そしてChurch'sの「MIRFIELD」を選びました。

 もちろんここでも、チャーチがスニーカーって・・・というネガティブな気持ちはありましたよ。

 ただ、品質と価格とデザインで納得できたのがチャーチでした。

 

 しかし、実際に「MIRFIELD」を履いてきて、僕の考えが変わりました!!

 それがこれまで書いてきた「真っ白なテニスシューズ」への思いです。

 

 そして今は、ジョンロブでも、いやジョンロブにこそ、作って欲しいデザインだと思っています。

 なぜなら、これまで何度か書いていますが、 

 真っ白なテニスシューズは意外とドレススタイルにも合うように思うから。

 白いテニスシューズは黒いキャップトゥに並ぶ位、と言っては言い過ぎかもしれませんが、

 それくらい定番的な位置に着き得る可能性を感じるのです。

 

 そう思っているのは僕だけでは無いようで、例えば「スーツ スニーカー」で画像検索をしてみると、既に沢山のスタイルが見られます。

 もちろん、もう少しカジュアルなドレススタイルにも合いますよね。

 ドレスシューズを合わせた方がきちんとした印象になりますが、

 白スニーカーを合わせても品は保たれているのではないかと思います。

 

 ですので、ドレススタイルに合わせる靴として、ドレスシューズの他に上品なスニーカーも選択肢に入り得るのではないかと思うようになってきました。

 特に真っ白なテニスシューズはドレスシューズには無い軽やかさやアクティブさがあります。

 フォーマルには黒いキャップトゥ、デイリーには白いテニスシューズはあり得るかもって。

 

 そうなってくると、ドレスシューズブランドがドレススタイルにも合わせられる白いテニスシューズを作る意味が生まれてくるのではないでしょうか!!?

 

 そして、ジョンロブには最上級のテニスシューズを期待してしまいます!!

 

 というのが僕の超個人的な思いなのですが、、、

 実際のところ、どれだけのドレスシューズブランドがテニスシューズを作っているのでしょうか??

 

英国靴とスニーカー

 ドレスシューズの名門ブランドが多い英国靴の中で、テニスシューズを取り入れたブランドは他にもあるのだろうか?

 僕なりに、EDWARD GREEN、CROCKETT&JONES、Tricker's、Cheaney、Sanders、などのスニーカーが無いかググってみたのですが、目ぼしいシューズは見つかりませんでした。

 GrensonとLoakeは作っているみたいですね。

 そういう中で、Church'sとJOHN LOBBはより積極的に展開しているような印象がしますね。

 

 発表は、チャーチの「MIRIELD」が2015年春夏、ジョンロブの「LEVAH」が2015年秋冬、でした。

 両ブランドに共通するのは、有名なファッションブランド(プラダエルメス)のグループ傘下にあるという事ですよね。

 やはりその頃のファッション界におけるテニスシューズには大きな意味がありそうですね。

  また、プラダエルメスのグループに有ったからこそスニーカー分野へ進出できたのかもしれませんね。

 

イタリア製

 もう1つ両ブランドに共通するのは、イタリア製である事です。

 イギリスブランドであり、ノーザンプトンに自社工場を持っているにもかかわらず、イタリア製です。

 個人的に物足りなさを感じる点は、自社で製造されていない事ですね。

 

 もちろん、イタリア製が粗悪であるという事ではありません。

 むしろ高級ファッションの製造としてイタリアは非常に有名です。

 高級ブランドのスニーカーにおいても同様で、イタリア製が多いですよね。

 

 ただ、自社工房を持つドレスシューズブランドにおいては、自社工房に大きな価値を有していると思うのです。

 特に高級靴ブランドは素材やデザインや手仕事や品質管理などなど、加えてブランドの歴史まで、あらゆるブランド価値がそこに集約されているのではないでしょうか。

 そのため、そこから生み出されるシューズに大きな価値があるのかなと思います。

 

 もう少し考えると、

 ファッションブランドはいわばデザインを売っている面が大きいように思います。

 すなわち、ファッションブランド固有のデザインが作れれば、製造をイタリアに委託しても価値が認められるのではないでしょうか。

 たとえその工場がブランドAとブランドBの服を製造していても、AとBは別の価値を認められる事があり得ると思います。

 

 しかし、ドレスシューズブランド、特に伝統的なデザインを大事にする老舗英国靴ブランドなどでは、固有のデザインもありますが、大概細かなディテールにおいてです。

 逆にあまり個性的なデザインだとかえって受け入れられなくなるでしょうね。

 ですので、デザインだけで価値を認めてもらうのは難しいように思います。

 

  更には、テニスシューズはスポーツブランドも作っていて、世の中に沢山溢れていますよね。

 価格もずっと抑えられていて、競争は激しいように思います。

 その中で高級靴ブランドならではの説得力を示せるかが大事なのではないでしょうか。

 ブランドロゴで、という方法もとれるのでしょうが、

 やはりドレスシューズで培ったやり方で是非とも上質なテニスシューズを開発して頂きたいです!(期待)

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

 


スポンサードリンク