スポンサードリンク

春のフレンチローファーはいかがですか!? (14) おしまい

 こんにちは。

 今日は晴れました。

 朝晩は少し寒さを感じますが、日中は穏やかで過ごしやすい時期ですね。

 

 僕がこの春に履きたい気分なのがフレンチローファー!

 エシュンのHELIX(↓)が出番です。

f:id:maeego:20210409221423j:image

 黒のウールパンツに黒のソックスを合わせてちょっとお粧し!?!?(笑)

 黒のカーフだと綺麗目にも合わせやすいですね!

 

 前回の続きです。

 クロケット&ジョーンズのBOSTONとGRANTHAMの比較をしました。

 アメリカンローファーなボストンに対して、

 フレンチローファーなグランサムですね。

 ただ、両靴はラストが同じですし、全体的なデザインも共通していました。

 違う点は、モカ縫い、サドルの窓とステッチ、くらいでしたね。

 これらの違いを大きいと見るか、大して違わないと見るか。(笑)

 

 つまり、アメリカンローファーとフレンチローファーは結構似ている!?!?

 広く大きなヴァンプのU字型、中庸なノーズ長、ハーフサドル、

 といった僕が思うフレンチローファーの特徴は、アメリカンローファーにも当てはまりますね。

 もっと言ってしまえば、フランス人のフレンチトラッドにおいてAldenのローファーが履かれる事だって十分あり得えますよね!??(笑)

 ANATOMICAがオールデンのモディファイドラストに拘ったのは有名ですし、こんな記事も見つけました。(感謝)

CREATIVE DIV. [企画] -Blog- » COLUMN 『服の向こう側』 vol.38 / French styleと L pocket pants

  

 そういう意味では、フレンチトラッドであろうと、アメリカントラッドであろうと、厳密に境界線を引ける訳では無いのかもしれませんし、引く必要も無いのかもしれませんね。

 何となく、ニュアンスが、フレンチっぽいとか、アメリカンっぽい、というのが実際のところではないでしょうか??

 それを日本人の僕が着ようとしているのですから、、、

 外から見たらジャパニーズトラッドなのかもしれませんね。(苦笑)

 

 ただ、こんな締め方というのも靴好きとしてどうなのよ?って思います。

 なので、もう少し粘ってみます!

 

 フレンチローファーとアメリカンローファーの違いですよね・・・

 一般的というよりも、特定のローファーの話になってしまうかもしれませんが、

 書き出してみます。

アッパーの革

 アメリカンローファーの革として思い浮かぶのは、やはりコードバンでしょうか。

 何と言ってもAldenですよね!

 特有の強い輝きと大きな履き皺が魅力で、存在感のある足元になります。

 ただし、水に弱いという難点もありますが。

 コードバンを使わない場合でも、ガラスレザーのように光沢感の強い牛革が選ばれる印象があります。

 

 逆にフランスでコードバンを積極的に扱う靴ブランドは・・・思い浮かびませんね。

 フレンチローファーといえば、やはりカーフをイメージします。

 ナチュラルな艶や細かい履き皺が特徴で、控えめで滲み出るような上品さでしょうか。

 また、耐水性を高めた実用的なカーフが使われる事もありますね。

 

ステッチ

 C&Jのボストンとグランサムを比較した時にも書きましたが、モカ縫いをはじめとしたステッチ・仕上げが違うように思います。

 

 アメリカンローファーは存在感の強いステッチ・仕上げがされる傾向があるように思います。

 例えば、Aldenではつまみモカをスキンステッチで仕上げていますし、

 G.H.BASSは拝みモカですが強めのテンションでギャザーが入ったような仕上がりですね。

 どちらも表情のあるモカ縫いで目がとまるポイントになっていると思います。

 

 また、サドルの両端に施される「ビーフロール」と呼ばれるステッチも、その元祖はSEBAGO(米国)と言われていますね。特に革が波打つくらい強いテンションで縫われたビーフロールは存在感が強いです!

 

 それに対して、

 フレンチローファーは細やかなステッチ、繊細なステッチで上品に仕上げられる傾向があるように思います。

 例えば、J.M.WESTONは拝みモカをトライアングルモカでより繊細に仕上げていますし、

 HESCHUNGやPARABOOTのランスであっても均等なテンションの大人しいステッチで仕上げられています。

 そのため、カジュアルなローファーでもどことなく上品な印象があるように思います。

 

 なお、そうは言ってもファッション大国フランスなので、ビーフロールやキルト、タッセル、ビットやバックル、異素材の組み合わせ等々、装飾デザインが施されたローファーもあります。

 一見するとアメリカンデザインだったり、イングリッシュデザインだったり、イタリアンデザインだったりするのですが、やはりベースとなる作りや装飾の具合、全体のバランスがフランスっぽい、すなわち「chic(シック)」という感じがあるように思います。

 

フォルム

 クロケット&ジョーンズのボストンとグランサムは同じ376ラストなので当てはまらないのですが、オールデンとJ.M.ウエストンやパラブーツを見比べた印象としてのフォルムの違いを挙げてみます。

 

 アメリカンローファーは高さを抑えた感じ、重心が下にある感じがします。

 特に甲の峰やタンの角度を見ても低く抑えられているように思います。

 グッドイヤーウェルト製法によるコバの張り出しやクラフト感のあるステッチ、コードバンであれば強い輝きもあって、足元に存在感がありますよね。その存在感が低いフォルムで形成される事で重心が下にあるように感じるのかもしれませんね。

 そのため、アメリカンローファーは低くどっしりとした印象があります。

 

 それに対して、

 フレンチローファーはもう少し上に高い感じ、重心も少し上にある感じがします。

 甲の峰やタンの角度を見るとしっかり立ち上がっていますね。

 更にノーズも中庸からやや短めのバランスとなると、前後方向よりも上下方向が強調されるように見え、より高さを感じるように思います。

 重心が上にある感じから、躍動感もあるような、スポーティーな印象があるように思います。

 

 なお、パラブーツやエシュンのようにノルウィージャンウェルト製法で分厚いラバーソールを合わせたフレンチローファーもあります。ソールにボリュームがあるので低くどっしりとした印象になる・・・ようにも思えますが、やはり高さがある事で重心も少し上にあるように感じます。そこがスポーティーさを感じさせているのではないでしょうかね!?

 

おしまい

 フレンチローファーの話をしていたつもりでしたが、最後は何故かアメリカンローファーとの比較になってしまいました。(苦笑)

 しかも、違いがあると言えばありますが、大した違いは無いとも言えなくは無いような・・・・。(笑)

 とはいえ、やはり違いに拘り、違いを愛で、自分のローファーを選び、それを履く事が楽しいですよね!

 

 ではでは。

 


スポンサードリンク