こんにちは。
今日も晴れました。
気温が結構上がったようで、日中は暑かったです。
服装選びが難しいですね。
この春の僕はフレンチローファーに関心が向いています!
パラブーツのランスを取り上げています。
今回はその続きです。
Paraboot REIMS
それではランスの特徴を見てみましょう。
かぶせモカ
ランスのモカ縫いは革の厚みと高さがありますね!
ちょうど『進撃の巨人 The Final Season』を観ている時期だから、
という訳でもあるのですが(笑)、
まるで「城壁」!??
とてもボリューム感のあるモカ縫いをよく見てみると、ちょっと変わっていませんか!?
ググってみると「かぶせモカ」としている記事が多いでしょうか??
この点、「かぶせモカ」というのは、ヴァンプの革の縁を山型に折り、その山をサイドの革に被せるようにして縫うモカ縫いですよね。「ヘビモカ」とも呼ばれるのかな??
それをパーツに分けると、ヴァンプの革、サイドの革、です。
しかし、ランスのモカ縫いをよく見ると、ヴァンプの革とは別のテープ状の革を山型に折って被せていますよね。
つまり、パーツとしては、ヴァンプの革、サイドの革、かぶせモカの革、です。
ヴァンプの革を折り曲げてかぶせる方は「ヘビモカ」で、
そんな「かぶせモカ」の特性についても考えてみます。
特性
この点、180のような「合わせモカ」の場合、革と革の合わせ目に隙間が生じる可能性がありますよね。俗に言う、モカ割れ、です。
対して、ランスのような「かぶせモカ」の場合、そもそも一枚の革なので、隙間が無くなりますね。
これによって、水などの侵入を防ぐ事が出来、モカ割れのリスクも軽減されます。
このように、防水性や耐久性で利点があると思われるかぶせモカですが、敢えて難点と言わせて頂くならば、見た目のカジュアル感でしょうか。
この点、 180は、合わせモカの中でも、革と革が合わさる断面を斜めにカットした「トライアングルモカ」です。それにより、モカの厚みが薄くなり、繊細でドレス感のある仕上がりになりますね。
対して、ランスは厚みのある革を山折りにする事で更に厚みが増し、存在感の強いカジュアルな仕上がりです。
ただ、アウトドアシューズであればそれも魅力の1つなので、靴全体のデザインの中で上手く調和していれば難点とは言えないかな!?
ランスの場合は、底付けもボリューム感がありますし、それこそチロリアンシューズのMICHAELと同等の作りと考えれば、カジュアル・アウトドアシューズという位置づけなのかもしれませんね。
であれば、ドレス感のあるチロリアンシューズがランスなのかな、と。
そう考えると、ボリューム感のあるモカ縫いもチロリアン寄りのデザインとしてアリだと思います!
そういう意味では、こちらの特徴も同様だと思います。
ビーフロール
ランスのサドルの両端の方をよく見ると、モカ縫いの上に被さるサドルの縫い付け箇所に、凧糸を巻かれたローストビーフのようなステッチがありますよね。
それが「ビーフロール」です。
サドルをしっかり縫い付ける役割なのでしょうが、見た目にもボリューム感がありますね。
因みに、ビーフロールのオリジナルと言われるSEBAGO(米)ではもっと締め付けがかけられているように思います。
ビーフロールをよく見ると、革が凸凹と畝っています!
モカ縫いにもテンションがかかっているようで、革に細かいギャザーがありますね。
これらにより革の表情がハッキリと表れ、カジュアルな印象が強まっているように思います。
それに対して、ランスのビーフロールはもう少し抑えめな印象です。
革の凸凹は無く、ステッチがかかっているくらい、という印象ですね。
妙な表現かもしれませんが、綺麗目なビーフロールだと思います。
因みに、180にはビーフロールは無く、すっきりとしたサドルでしたね。
ランスは、かぶせモカなど全体的なボリューム感がある中で、ビーフロールがバランス的に好ましいのだと思います。
やはり基本的にはカジュアル・アウトドアシューズなのでしょうね。
そこにコインローファーの上品さが加わり、都会的なアウトドアシューズに仕上がっていると思います!(魅)
今回はここまでです。
ではでは。