こんにちは。
今日は曇りでした。
相変わらず寒い朝ですが、日中もお日様は見られず、、、。
前回の続きです。
今回は僕のディプロマットの大きな特徴の1つである
ラストについて。
ラスト73
前回も書きましたが、チャーチのラスト73は1940年に登場したようです。
以来、プラダによる買収後の2000年に誕生したラスト100、2003年に誕生した現在の173にその座を譲るまで、チャーチのドレスシューズの主力ラストを務めていました。
という事は、
およそ60年間、
それこそファッションの変化が大きかった70年代、80年代、90年代も乗り越えて、
73ラストが君臨し続けていたという事ですよね!!(神)
また、チャーチは積極的に海外展開をしてきた英国靴ブランドでもありましたね。
確か、英国靴の中でも生産の規模はかなり大きかったはず。(!??)
つまり、ラスト73は世界中で多くの紳士に受け入れられ、長く愛されてきたという事でもありますよね。
となれば、多くの人にとってラスト73がチャーチのイメージ、そして英国靴のイメージとなるのでしょう!
因みに、現在のチャーチのイメージといえばラスト173ですね。
173はややノーズが長く、スマートな印象の現代的なフォルムです。
その現代感のベースになったのがラスト100と言われていますね。
ただし、ラスト100はボリューム感のあるラウンドトゥです。
それではチャーチの顔としては物足りなかったのかな??
往年のチャーチの顔とも言えるラスト73のセミスクエアトゥを取り入れて173が誕生しました。
という事で、ラスト73の特徴をいくつか抽出してみますね。
セミスクエアトゥ
爪先のカーブを見ると、
割と大きなラウンドと言いますか、
やや平たさすらあるような(尖っていない)。
このデザインが73の、そしてチャーチの顔でしょうね。
ボールガースからトゥへ向かって、
アウトサイドだけで無くインサイドからもカーブを描いていますね。
上品なノーズの長さ
ノーズはやや短めになるでしょうか??
それは現在のやや長めのノーズを基準に見るからでもあるのですが。
かといって、ショートノーズという訳でも無いと思います。
捨て寸もちゃんとありますし。
長過ぎず短過ぎない、足にフィットする丁度良い長さで、非常に英国靴らしいバランスだと思います。
僕はここに上品さを感じますね。
他にこの感覚を覚えるのは、エドワードグリーンの202や606くらいかなぁ。
無駄の無いコンパクトさ
ノーズが短いと野暮ったくなる事もあるのですが、
73はそうなっていないと思いますね。
それは、無駄の無い立体的なフォルムだからだと思います。
トゥから一の甲は低く、二の甲から三の甲へしっかり立ち上がっています。
サイドもウォールの立ち上がりがきちんとあって、足を包むような立体的なカーブもしっかり描かれています。
足に対して無駄の無いコンパクトなサイズ感でありながら、立体的な曲面がしっかり成形されていますね。
(ここが大らか過ぎるとパンやギョーザと呼ばれる類の野暮ったい靴に・・・。)
感想
ラスト73が何故それほど長きにわたってチャーチの主力であり続けられたのか?
僕が履いてみて思うのは、
無駄の無いコンパクトさからくるフィット感の良さと、
コンパクトでありながらも上品でドレス感のあるデザインという
バランスの良さでは無いかと思います。
こういうバランスの取り方がイギリス靴らしいように思いますね。
ではでは。