こんにちは。
昨夜の雨は意外と激しかったですね。
今朝は雨も上がり、日中はやはり意外と暖かかったです。
もう、本当に読めない・・・
防寒すると暑いし、油断すると寒いし・・。
前回の続きです。
Church'sの「WESTBURY」を取り上げています。
Church's WESTBURY
前回はラスト173について、大きめのバックルについて、あれこれ書きました。
今回はもう一歩踏み込んでみたいと思っています。
さて、「WESTBURY」のストラップの箇所をよーく見ていると、
これまで見てきたシングルモンクとは少し違う事に気がつきました。
アレが無いですよね!!??
ベルト
これまで見てきたシングルモンク(他の多くのシングルモンクも)は、ダービーシューズの構造をベースにしていましたよね。
すなわち、靴紐の部分をストラップに替えた構造です。
ですので、ダービー(外羽根)でいうところの羽根がありましたよね。
しかし、「WESTBURY」には羽根が無いですよね。
そう、アレというのは羽根です!
羽根が無いという事は・・・
ベースとなる構造としてはスリッポンが近いでしょうか!!??
羽根の代わりにという事でも無いのでしょうが、
アウトソールと接するウェストの内外両側から帯状の革の切り返しがデザインされていますね。
内側の帯状の革は甲の辺りからストラップとなり、
外側の帯状の革に付けられたバックルで留める構造です。
そして、「WESTBURY」のデザイン的な特徴である大きめのバックルと呼応するように、ストラップもやや太めですね。
全体から眺めると、まるでウエストでベルトを締めたような感じでしょうか!?(妄想)
例えばコートのベルトを想像すると、ウエストを締める事でスタイリッシュに、引き締まった印象になりますよね。
そこで重要となるのがウエストの位置です。
低過ぎると胴長な印象で野暮ったくなりかねません。
高過ぎても不自然で安定感が薄くなります。
その間の範囲で、少し高くすればスマートに、少し低くすれば貫禄がある感じになるでしょうか。
この話、毎度の脱線なようですが、実はそうでは無いのです!(笑)
「WESTBURY」もストラップの位置が少し足首の方へ寄っていますよね。
それによってヴァンプが広く、ノーズが長く見えるのです。
そして、靴がスマートに見えるのです。
これは従来のシングルモンクも同様でしたね。
ダービーの羽根と比べるとシングルモンクのストラップは幅が狭いので、羽根の付け根の位置も後方寄りとなり、ヴァンプが広く、ノーズが長く見えます。
プレーントゥやUチップ、フルブローグといったデザインは同じでも、ダービーと比べてシングルモンクの方がドレス感を感じる理由の1つかなと思います。
ただし、コートのベルトと同様にシングルモンクのストラップの位置というのは重要で、
低過ぎればノーズの詰まった野暮ったい印象に、
高過ぎても鼻(ノーズ)の長い間延びした印象になりますよね。
この辺りのバランスは個人の好みもあるので一概には言えませんが、あまり極端なバランスですと妙に目立ちますよね。
そう言えば、以前『Corthay』を取り上げた時に学んだ「鼻」の話を思い出しました。
トゥシェイプを削る時に顧客の鼻とのバランスを考えた、というエピソードでしたね。
僕のお気に入りの靴たちは・・・結構バラバラですね。
もちろん靴を替えたからといって僕の鼻は変わらないのですが・・・。(笑)
あ、これは脱線です。
話を戻します。
「WESTBURY」を見ると、ラスト173はノーズが少し長くてトゥに少しボリューム感がありますよね。
そのため、トゥに存在感があるように思います。
そして大きめのバックルも存在感があります。
これら2つのポイントの間に距離を感じる事で、ノーズが長く見えるのかな思います。
同じラスト173の「CONSUL」や「GRAFTON」等と見比べても、「WESTBURY」のノーズは長い印象がしますね。
ソール
底付けはシングルウェルトのグッドイヤーウェルト製法です。
アウトソールはチャーチらしいオープンチャネルのシングルレザーソールです。
チャーチのレザーソールは、レザーの質感や色味、縁周りやブランドの刻印等のデザインも良いですよね。
この価格帯の靴ですと、ヒドゥンチャネルのドレス仕上げをするブランドもあります。
でもチャーチは、ここに必要以上のコストをかけない姿勢、その分他に、という姿勢なのかもしれませんね。
そんな説得力のあるオープンチャネルも珍しいかもしれませんね。(笑)
おまけ
前回も『輝けライフ!』さんの記事を読ませて頂いて、とても勉強になったのですが、
どうやら「WESTBURY」は特にお好きなようで・・・
興味深い記事を読ませて頂きました!(感謝)
はたして皆さんはついて行けるでしょうか!??
「WESTBURY」(ただしラスト173に限る)への深い深い愛情を感じますね。
そしてあらためて、モンクストラップシューズにおいてバックルは非常に重要なポイントである事分かりますね。
更に「WESTBURY」の大きなバックルには人を惹きつける不思議な力があるという事も。(共感!)
せっかくなので情報を整理して終わりにしたいと思います。
旧チャーチ時代にはバックルの色が何種類かあったようです。
シルバーとゴールドの他に、黒いニッケルのような燻銀も。
そして、記事によると、昔のゴールドは「現行品より黄色味が強く山吹色のような深みのある色」との事です。
また、「現行のものは白っぽいゴールドで、綺麗目な感じ」との事。
現行品(ラスト173)のブラックのポリッシュドバインダーカーフにはシルバー、
現行品のブラウン系のポリッシュドバインダーカーフにはゴールドもあるそうです。
因みに、現在作られているバーガンディーのポリッシュドバインダーカーフにはシルバーとなっていますね。
ウォルナットのネバダカーフにはゴールドとなっていますね。
今回はここまでです。
ではでは