こんにちは。
今日も晴れました。
そして寒かったぁ。
特に朝が・・・。
着々と冬へ向かっていますね。
では前回の続きです。
JMウエストンのサイドゴアブーツを取り上げてきました。
今回もウエストンです。
J.M.WESOTON 362 クレメント
ジャズの巨匠マイルス・デイヴィスの世界から着想を得た『マイルスコレクション』からのサイドゴアブーツです。
マイルスコレクションは2018年9月からスタートしたそうです。
音楽を通じてジャズの要素である自由を追求し、即興で新たなものを次々と生み出してきたマイルス・デイヴィス。
そんな彼の生き様から、自由に街をさまよい歩く男性をイメージしたコレクションだそうです。
スタート当初は、「353:プレーントゥダービー」、「354:チャッカブーツ」、「355:フルブローグ ダービー」の3モデルがラインナップされたようです。
街中を自由に快適に歩けるよう、柔軟性に富んだカーフを用い、ブレイク製法でラバーソールを縫合して、軽量で弾力性に優れた履き心地を実現したコレクションとの事。
革の切り返し
705や471のようなホールカットタイプではありません。
一般的でオーソドックスなサイドゴアブーツは、ゴアの下辺りに革の切り返しの縫い合わせがあります。
しかし、ご覧のように362は甲の途中で切り替えされていて、
サイドはバルモラル(内羽)のプレーントゥのような(!?)縫い合わせがされていますね。
このデザイン・・・どこかで見たことあるような・・・
!
カウボーイ(ウエスタン)ブーツ!??
サイドは違いますが、甲の辺りのデザインが似ていませんか!??
マイルス・ディヴィスはアメリカのジャズミュージシャンですし、
(ウエスタンのミュージシャンでは無いですけど・・・)
アメリカ寄りのデザインを取り入れたとか?
個人的には、エレガントなドレスブーツというよりも、
それとミリタリーブーツ(騎兵)
のようなイメージが思い浮かぶデザインですね。
ラスト
ラストについての情報は見つかりませんでした。
ゆったりとしたやや大きめのラウンドトゥでしょうか。
プレーントゥダービーの時に見てきたチャーチのシャノンやクロケット&ジョーンズのグラスミアのような感じがしますね。
つまり、今っぽい!!?(笑)
ノーズも特に長い感じはしませんね。
ややボリューム感のあるラストのように見えます。
ソール
コバに施されたステッチが踵までぐるりと靴を一周しています。
よく見るとノッチドストームウェルトのようなものもありますね。
オールアラウンドグッドイヤーウエルト製法!?!?
でも、
ソール裏を見ると、底付けのステッチは随分と内側を走っていますよね。
あっ! そう言えば・・・
『マイルスコレクション』なので、
冒頭で書いた「ブレイク製法」でしょうね!
「ブレイク製法」というとあまり聞かない名前ですが、これは「マッケイ製法」と同じだそうです。
「マッケイ製法」というのはイタリア・マルケ地方の伝統的な製法で、インソールとアッパーとアウトソールを一気に縫い合わせます。
その為、靴の内側(インソールの上)に縫い糸があります。
これをアメリカ人のライアン・ブレイクが機械化し、世界中に広がったそうです。
ヨーロッパでは機械の開発者の名前をとって「ブレイク製法」と呼ばれることもあるそうです。
ですので、製法自体はマッケイ製法になりますね。
グッドイヤーウェルト製法と違い、リブもウェルトもコルクも無いですよね。
その為ソールの反りが良いという特徴があります。
それが履き心地の柔らかさをもたらします。
『マイルスコレクション』のコンセプトは「自由に街をさまよい歩く」でしたので、ブレイク製法が採用されたのでしょうね。
シェブロン柄のラバーソールも柔軟性と弾力性に優れているようなので、軽快な履き心地を目指しているのだと思います。
まとめ
看板モデルの705や 、その系譜にある471とは全く異なるサイドゴアブーツですね。
705や471がドレスブーツな印象であるのに対し、
362は乗馬をイメージさせるアウトドアカジュアルな印象がします。
そして、
ゆとりのあるラスト、
見た目も足当たりも柔らかいスエード、
ブレイク(マッケイ)製法、
ラバーソール 、
という特徴から、コンフォートな履き心地を重視したモデルなのかな、と思います。
昨今のスニーカー人気の影響を受けてか、老舗靴ブランドもコンフォートな履き心地のドレスシューズも作るようになってきていますよね。
362もそんな今っぽさが表現されたサイドゴアブーツではないでしょうか。
おまけ
楽天でもほぼ新品の362が1足だけ見つかりました。
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サイズは7Dです
ではでは。