こんにちは。
今日は晴れました。
が、結構寒かったですね。
今年最初の手袋
J.M.WESTON 471
2001年から2018年までJMウエストンのデザイナーを務めたミッシェル・ペリー氏がデザインした「クラリッジコレクション」のサイドゴアブーツです。
J.M. Weston│バランスが美しい「クラリッジコレクション」 - Web Magazine OPENERS(ウェブマガジン オウプナーズ)
JMウエストンの伝統と、よりクラシックな要素やモードな要素など、様々なスタイルをミックスさせ、その時代らしい解釈をしてデザインされたコレクションです。
705と同じように、どこにも革の切り返しが見当たりませんね!!?
という事は!?
ホールカットですね!(美)
では、705と何が違うのでしょう?
それは、ラストです!
ラストL6
2010年に発表されたラストです。
幅をゆったりさせた一方で、ウエストの絞り込みを強め、
ヒールカップを深くして、ノーズを伸ばした、
というモダンなラストです。
705とは打って変わって
シャープなスクエアのチゼルトゥですね。
僕の勝手な憶測ですが、フランスのあの靴の影響もあるのかな??
違う角度から。
サイドウォールのエッジが効いていますね。
ノーズの長さも感じます。
とはいえロングノーズと言うほどでは無く、
抑制の効いているところがJMウエストンらしいかな。
現代的なドレスシューズの顔ですね。
JMウエストンの特徴とも言えるセンタークリースも効いていますね!
トゥが結構逞しい感じがします。
エレガントでありながらちょいマッチョな顔がJMウエストンらしいように思います。
ソール
伝統的なグッドイヤーウェルト製法です。
コバに注目すると、
フロントがやや張り出しているように見える一方、
ウエストは張り出しがかなり抑えられているように見えます。
メリハリが強調されていますね。
コバの張り出しによって程良いカジュアル感も出て、
ドレスとカジュアルのミックスによるモードな雰囲気があります。
革
JMウエストンですので、上質な革も魅力です。
471の価格は705よりも若干高いですし、遜色の無いクオリティーは期待できますね。
オンラインショップを見る限りでは、ブラックカーフの他には展開が無いようです。
感想
JMウエストンのサイドゴアブーツと言えば705があまりにも有名で、定番で、名作で、
他のデザインはもう作れないのではないかとさえ思えます。
確かに705はクラシックの名品です。
加えて、JMウエストンには、180(シグネチャーローファー )や641(ゴルフ)などの名品もあり、いずれも長年変わらないオーソドックスなデザインとタフな作りで有名です。
ただ、その印象があまりに強いが故にJMウエストンのブランドイメージもクラシックなままで固定されてしまう恐れがありますよね。
「古い」という事は、新興ブランドには絶対に手に入れる事の出来ない大きなアドバンテージです。
でも「古臭い」となると、現在の顧客から選ばれなくなってしまい、新興ブランドに追い抜かれ、負けてしまいます。
シグネチャーローファーもかつては「おじさんの靴」というイメージに陥った歴史がありましたよね...。
だからこそ、老舗ブランドは伝統を受け継ぎつつも業界の先頭を行くくらい新しい挑戦をしているように思います。
言うは易し行うは難し、だと思うので、それを実現されているのは本当に凄い事ですよね!!
挑戦が全て成功するとは限りません。
でも、挑戦の中からニュークラシックは生まれてくるのでしょう。
また、新しいデザインをきっかけにあらためてクラシックの魅力に気がつくこともありますよね。
JMウエストンも2001年にミッシェル・ペリーを迎えて新しい挑戦を始めました。
471のラストL6は2010年に誕生したそうで、
471自体も少なくとも2015年の記事には登場していますので、
5年以上は継続して作られている事になりますね。
L6ラストのフォルムにはあのフランス靴の影響を感じますし、
イギリスのあの靴にも同じ影響が感じられるのですが、
10年以上経った今でもなお、いづれの靴も作られています。
かかる事実を考えれば、このフォルムは1つの完成系として認められていると言えるのではないでしょうか。
705で一定の到達点に達したとも言えるJMウエストンのクオリティを踏まえて、
新しいラストで現代化を成し遂げたのが471なのでしょう!
個人的には、471がミッシェル・ペリーの退任後も作り続けられている事を嬉しく思います。
一時的な流行で終わる事なく生き続けられるという事も靴の魅力だと思っているので。
これからも生き続け、ニュークラシックとなれるのか。
今も挑戦が続いているのでしょうね。
ではでは。