こんにちは。
今日も晴れました。
気温も割と暖かったようで、秋らしい1日でしたね。
もうすぐ11月なのですが・・・。
前回はレッドウィングの101について書きました。
アメリカにおけるプレーントゥダービーの歴史にはポストマンシューズがあったので、
代表的なポストマンシューズとして101を取り上げました。
今回もレッドウィングです。
プレーントゥダービーの歴史において外せないミリタリーシューズを!
レッドウィング Mil-1
2016年に登場した比較的新しい靴なのですが、どことなくクラシックな雰囲気がありませんか!?
というのも、、、
デザイン
社の創業(1905年)期から20世紀半ばまでの時代は、自動車の普及とともに道路の舗装が進み、アメリカ人の日常の靴もブーツから短靴へと移行したそうです。
1930年代にはオックスフォード(短靴)の市場が拡大し、レッド・ウィング社もそうしたタイプの靴を少しづつ広げていった時期でした。
ミルワン・ブルーチャー・オックスフォードは、そうした時代のレッド・ウィングのオックスフォードをベースにデザインしたようです。
ただし、後で書きますが、ラストは後の時代に開発されたものが採用されています。
つまり、1930年代のデザインという事ですよね!!?
それはブーツから短靴へとアメリカ靴が転換してきた頃の初期の短靴ですね。
そして、意外(!??)な発見だったのは、レッドウィングの初期の頃はドレス系の靴を作っていたという事。
その後、ミリタリーやワークの分野に進出して名声を高めたのですね。
近年のレッドウィングは1920年代〜30年代頃のドレス系シューズを復刻?、リバイバル??、させたクラシックなドレスシューズの展開に力が入っているようですね!
ここ最近のワークっぽいドレスシューズ人気にもハマるように思います。
ダービー(外羽根・英国)
ブルーチャー(外羽根・米国)のデザインは、イギリス靴に多くみられるクオーターを用いたタイプです。
羽根からヒールの所まで長く伸びたカーブを描いていますね。
縫い付けもトリプルステッチで迫力があります。
レースステイの下部にはダブルステッチが施されていますね。
そして6アイレットです。
ミリタリーシューズはレースホールが多くて密なデザインの傾向がありそうですね。
どうやら70’s以前のオフィサーシューズに多いようです。
因みに、ヒールカウンターのデザインも個性的です。
砂時計のような上下の膨らみと中間の窄まりがある革の切り返しで補強されていますね。
一見すると普通のブルーチャーのようにも見えますが、
結構個性的なデザインだと思います!
101と比べると、よりクラシカルな印象がします。
Mil-1はカチッとした雰囲気、101は優しい雰囲気があるように思います。
Mil-1ラスト
「Mil」というのはMIlitaryの事です。
つまり米軍のミルスペックのラストで、1953年に米国海軍の靴用に使われていたネイビーラストをベースに開発されたようです。士官クラスの正装に合わせるべくデザインされ、後に米軍のオフィサーシューズに使われました。
前回取り上げた101と比べて、ノーズが長く見えます。
幅は特に細いという印象はしないのですが、ノーズが長い分スマートに見えますね。
トゥは大きめのラウンドで、少しポコっと膨らんでいます。
足指に十分な空間が生まれ、ややクラシックな印象もしますね。
101よりもボリュームを感じるフロントで、アメリカのミリタリーらしいデザインですね。
エスカイヤ レザー
米軍将校がフォーマルな場で履いた靴を思わせる強い艶のある加工革で、 抜群の耐久性と見た目の美しさを兼ね備えた、レッドウィングでも最高品質の革素材だそうです!
因みに、101の定価が38500円、Mil-1が50600円。
12100円の価格差ですから結構差が有りますね。(驚)
肌理の細かいヘファーハイド(若い未経産の牝牛の皮)を厳選し、
染色後の銀面にレジン系のトップコーティングを施したものがエスカイヤ・レザーです。
撥水性に優れた実用性の高いレザーで、履きこむ事で独特な皺が刻まれて味が増すようですよ。
この点、レッドウィングは自社でタンナーを持っている事でも有名ですよね。
そんな靴メーカーは非常に稀ですので、レッドウィングの革素材への拘りが伺われます。
エスカイヤはマスター・タンナー(最高技術責任者)がオイル・ワックス・染料を調合し、松の木で作られたミル(ドラム)でじっくり時間をかけて鞣されるそうです。
手間隙をかけて作られる特別な革なのですね。
それゆえ絶対数が少ないようで、 「DRESSBOOT」シリーズのみでの使用となっているようです。
グロコード(Gro Cord)・メダリオン ソール
オハイオ州にあったリマ・コード・ソール&ヒール社が1920年代にレッドウィングのために作ったソールだそうです。
紐の切れ端をソール全体に練り込んで形成されていたようで、減れば減るほどに練りこまれた紐が表面に出てきて滑りにくいという特徴があるとの事。
レザーにラバーの半張りを取り付け、反りの良さとグリップを両立し、耐久性にも優れたソールです。
ラバー 部分の底面パターンにもGRO CORDのロゴが入っていますね!
ヒールは積み上げのトップリフトがあるパターンです。ドレスシューズの一般的な・伝統的なパターンですね。
やはり101のヒール一体型が独特なのでしょうね。(笑)
Mil-1がカチッとしたドレス感があるのもトップリフトのエレガントな要素が貢献してると思います。
もちろん、グッドイヤーウェルト製法です。
シングルウェルテッドでドレスシューズ仕様ですね。
おまけ
101とMil-1を比較検討した記事を見つけました!
両靴を取り上げる方が他にもおられて嬉しいですね。
101を推しておられる岡田さんの言葉で「ファッション的に崩そう」「崩していかないと面白くない」というのが印象的です。
アメリカントラッドやアイビーにも通じるような、それから現代にまで繋がるファッションの1つの方向性ではないかと思います。
「カジュアル化」とか「アレンジ」とか「ミックス」とか様々な言葉で表現されますね。
Mil-1を推しておられる池田さんの感想の中に「〜〜ドレス系のコーディネートに使うなら〜〜カジュアルなイメージが強くなる靴〜。」「〜〜むしろカジュアルなスタイリングを格上げするような足元として活用すると効果的〜。」とありました。
僕はむしろクラシックなミリタリーオフィサーのカチッとした正装をイメージするかな。
いろいろな魅力を持つ靴ですね。
冒頭でも書きましたが、レッドウィングはドレス系の靴にも力が入ってきたみたいですね。
そして、「ドレス」も時代とともに変化してきていますよね。
最近は実用的なカジュアルシューズの要素が入ったドレスシューズもよく目にするようになってきたので、レッドウィングも要チェックかも!
トリッカーズ(英)、パラブーツ(仏)、レッドウィング(米)!!?
ではでは。