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キャップトゥダービーで! (108)Paraboot ① Azay (D) ノルウェイジャン製法

 こんにちは。

 今日も晴れました。

 朝晩は寒さも感じますが、日中は過ごしやすいですね。

 

 『パラブーツ』のキャップトゥダービー「Azay」を取り上げています。

Paraboot AZAY


 

 日本ではあまり見かけませんが、「Chambord」や「Michael」と並び長く定番として展開されるモデルなようです。

 

 前回はアッパーのデザインについて書き始め、

 トゥキャップとクォーターまで書きました。

 その続きです。

羽根

 

 羽根の下部(ヴァンプ側)は水平なカットラインです。

 Navvy cutですね。

 

 レースホールは5対です。

 間隔も特に離れ過ぎず寄り過ぎずです。

 

 オーソドックスなダービーの羽根ですね。

 

 鳩目の金属は表に見えません。

 内鳩目でしょうか。

 

 ダービー(外羽根)ですが、カジュアル感が抑えられた印象になっていますね。

 

 

後ろ姿

 アウトサイドカウンターの革の切り返しはありません。

 オックスフォード(内羽根)のドレスシューズのようにすっきりとした印象ですね。

 

 踵の縫い合わせは縫い割りで、上端はドッグイヤーです。

 立体的なヒールのカーブラインが美しいです。

 

 ソールもチェックしておきましょう。

 ヒールのコバが張り出していますね。

 ソールのヒールもその幅に合わされています。

 特に高めという事は無いです。

 安定感を感じるヒールですね。

 

 

ノルヴェイジャン製法

 コバと接するアッパーの淵にウェルトが被さっています。

 その上から、ウェルトとアッパーと中底を掬い縫いしたステッチが走っています。

 太い糸でがっちり縫われていますね。

 

 コバの上には出し抜いのステッチが走っています。

 こちらも太い糸でがっちり縫われています。

 

 これらのステッチは爪先から踵まで靴をぐるりと一周しています。

 

 『パラブーツ』が得意とするノルウェイジャン製法ですね。

 この製法については、以前書いていました。

ロック&シック、サイドゴアブーツ。 ⑨ パラブーツ マネージ (2)ノルヴェイジャン - 靴と歩む、僕の...

 登山靴に見られる製法で、

 耐久性はもちろん、防水性にも優れています。

 

AIGLE

感想

 個人的にキャップトゥはダービーでもイギリスっぽいデザインかなと思うのですが、「Azay」もイギリス靴の影響を感じるような気がしなくもないかなと。

 例えば、ラストや革の切り返しなどのボリューム感が抑えられていて、綺麗目なデザインが取り入れられています。

 また、トリプルステッチのキャップトゥはミリタリーやワーク寄りになりそうですが、近接した距離の細やかなステッチによって綺麗目な印象ですね。

 抑制が効いていて上品な感じがイギリス靴っぽいかなと。

 

 しかし、ホワイトステッチのノルウェイジャン製法や緑タグ、オイルをしっかり含んだレザーといった『パラブーツ』らしいアウトドアカジュアルなデザインもしっかり効いていますよね。

 これらによって、やはりイギリス靴とは違う、『パラブーツ』らしいキャップトゥダービーに仕上がっていると思います。

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

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