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キャップトゥでもダービーで! Edward Green BORDON ⑭ 羽根

 こんにちは。

 今日は曇りと晴れと夜に雨と。

 今季は変化が激しいなぁ。

 

 前回の続きです。

 僕のエドワードグリーン「BORDON」について書いています。

 前回は羽根について書きました。

 今回も羽根に注目します!

スワンネック
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 エドワードグリーンと言えば(再)、スワンネック。

 そう言われるくらい有名なディテールです!

 

 スワンネックというのは、アイレットの下を走っているステッチラインのデザインです。

 緩急の効いたカーブがスワンの長くしなやかなネックを思わせるからでしょうね。

 

 何故エドワードグリーンと言えばスワンネックなのか?

 こちらの記事で説明されています。(感謝)

www.union-works.co.jp

 1983年にジョン・フルスティック氏が『エドワードグリーン』を買い取って再建に取り組んでいましたが、90年代後半にまたもやピンチを迎えます。

 『ジョンロブ(パリ)』の親会社『エルメス』による買収です。

 この時、工場とともに木型や道具や職人をも失いました。

 そこから再度ブランドを復活させるために、新しい木型を開発し、スワンネックを取り入れたのです。

 当時は他所のブランドも、それまでのエドワードグリーン自身でさえも、スワンネックを採用していませんでした。

 他ブランドと差別化できつつ、クラシカルで上品なデザインは、見事に大当たり!!

 そのままブランドのアイコン的な意匠となってしまいました。

 その後真似をするブランドも出てきましたね。

 

 その最たる例がキャップトゥオックスフォードの「CHELSEA」です。

 キャップトゥオックスフォードはフォーマルにも対応する定番デザインで、他所のブランドも当然作っています。

 差別化をすると言っても、あまり目立つようなデザインではフォーマルから外れてしまいますよね。

 スワンネックはそこを見事にやってのけたのではないでしょうか!

 

AIGLE

 実は、スワンネックは90年代後半に誕生したデザインという訳でも無いようです。

 こちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)

allabout.co.jp

 紳士靴の主流がブーツであった頃から存在する古いディテールなのだそうです。

 90年代は既にシューズ(短靴)が主流ですから、もっと古くからあったという事ですよね。

 

 ブーツのデザインという点では、以前拝見したこちらの記事(感謝)に掲載されている「シャノン」のようなイメージですかね??

ameblo.jp

 ロングヴァンプのバルモラルはクラシカルな雰囲気が強いですね。

 そこにスワンネックが加わっていますね!

 

 因みに、もう1つ別のデザインも紹介されていますね。

 そのレースステイ脇に「縫い目そのものが存在しない靴」もあり、やはり「ブーツの頃からある古いディテール」という記述です。

 その上の段では、「エドワード・グリーンには、このスワンネックそのものを〜靴の前半分と後半分に分ける縫い目として採用したモデルも存在してい」ると書かれています。

 これらを併せ持つモデルが思い浮かんだのですが、

 こちらの記事(感謝)にあるモデルの事でしょうかね?

lastmagazine.jp

  「HYTHE」です。

 

 他に2002年に登場した「FAWSLEY」も見つけました。(感謝)

chett.shop

 クォーターのというよりもヴァンプのサイドのカットラインがスワンネックのような曲線

を描いていますよね。

 そしてレースステイ脇には縫い目そのものが無いですね。

 

 

 ところで、

 ブーツが主流だった時代というのは何時ごろだったのでしょうね?

 こちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)

tradingpost.jp

 1910年代あたりまではブーツが主流だったようです。

 そういえば、確か、自動車が誕生し、道路が舗装されるようになって、短靴が普及したとも言われていましたよね。

 また、当時のミドルからアッパークラスの方達は短靴も履いていたようですが、50年代以前はオートクチュールやビスポークが普通の時代だったそうです。

 そこではエレガントなデザインやシルエットのものが多かったようですね。

 

 そして、こちらの記事では『エドワードグリーン』のブランド及び事業開発ディレクターのEuan Denholm氏の言及がありますね。(感謝)

 Edward Green: Inside the making of one of Britain’s great shoe brands

 スワンネックは1930年代に始まったと。

 

 『エドワードグリーン』では無いのですが、こちらの記事に興味深い靴が掲載されています。(感謝)

muuseo.com

 まずは1920年代の『Henry Maxwell Balmoral boots』です。

 グレインレザーとウールのコンビですが、レースステイ脇の切り返しラインを見ると、スワンネック!!?

 先にご紹介した記事の中で見た『エドワードグリーン』の「シャノン」も同様のデザインでしたね。

 

 そして1940年代の『Peal&Co.Bespoke Full Brogue』です。

 カントリースタイルの短靴で、レースステイ脇にスワンネックが見られますね!

 記事によると「Peal Facing」と呼ばれていたようです。

 もしかしたらこのデザインの元祖??

 こちらも『エドワードグリーン』の「CHELSEA」をはじめとしたオックスフォード(短靴)との繋がりが感じられますね。

 

 

 こうしたスワンネックの意匠も、その後どこかの時代で廃れていったのでしょうね。

 だから90年代頃にはほぼ見られなくなったのではないかと。

 そしてフルスティック氏によって再び見出され、スワンネックが取り入れられたのかもしれませんね。

 

三越伊勢丹オンラインストア

 そして、「BORDON」に戻ります。

 ダービーはクォーターがヴァンプの上に置かれる事で羽根の存在感が現れますよね。

 その羽根に施されたスワンネックも一際存在感が増しているように思います。

 ここも僕のお気に入りポイントです!

 

 今回はここまでです。

 ではでは

追記

 ユタカーフを使った靴を楽天で見つけました。

 

 ラスト202のUK71/2Eです。

 状態もかなり良いですね。


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