こんにちは。
今日は雨が上がっても曇り空で、非常に寒くなりました。
カシミヤとダウンでフル装備、いや冬装備して大丈夫なくらいの冷え込みでした。
一気に真冬ですね。
それではシングルモンクに戻ります。
Church'sの次はこちらの英国靴です!
SANDERS Rome 8471b
サンダースは近年『ミリタリーコレクション』で大人気となり、セレクトショップや百貨店でも見かけるようになりましたね。
僕もこれまで何足か取り上げてきました。
1873年創業の老舗英国靴ブランドで、英国国防省等に供給されるレザーシューズの殆どを請け負っている事からコストパフォーマンスにも優れた英国靴を製造することができる稀有なメーカーです。
また、雑誌『CLUEL』や『FUDGE』等でもよく見かけますので、レディースも人気となっているようです。
僕の超個人的な印象としては、高級靴というよりも量産された実用靴という感じなのですが、他の同格の靴ブランドと比べると何か不思議な魅力を感じてしまいます。
コスパだけでは無い魅力、サンダースだからこその魅力がありますね。
今回取り上げるシングルモンクは『ミリタリーコレクション』ではありません。
サンダースが作るドレスシューズの『Diplomat COLLECTION』です。
こちらのサイトでも展開されていますね。(感謝)
では見ていきましょう!
ラストKEN
特にラストについての記載が無いので不明です。
スーッと伸びたノーズが現代的な印象ですね。
シングルモンクでストラップが高い(足首寄り)位置にあるため、一層ノーズが長く見えます。
ここでサイズ感についての記述を読むと、やや大きめの作りで、ハーフサイズダウンも提案されていますね。幅広甲高の方はジャストが勧められています。
おそらく他の英国靴ブランドで言うところの2000年以降に誕生したスマートで現代的なラストに相当する感じなのかなと想像されます。
自然な丸みのラウンドトゥは、尖り過ぎず、でもぽってりし過ぎずの中庸な印象です。
わずかにボリューム感を残したドレス感が英国的だと思います。
主張し過ぎない英国靴という印象で、サンダースが得意とする、実にサンダースらしいドレスシューズですね!(好)
横顔
クォーターの革の切り返しがあります。
ダービー(外羽根)をベースとしたシングルモンクですね。
羽根の付け根からソールにかけてのカットラインはストレートです。
この点、クラシックなデザインでは後方へカーブを描くカットが多いように思います。
エレガントな印象のカーブラインに対して、ストレートラインは合理的でモダンな印象がしますね。
縫いの箇所が間隔をあけた2本のステッチになっていて、ワークシューズのような丈夫さを感じます。
この辺りのデザインにサンダースらしさを感じますね。(好)
付け根から羽にかけてのカットには丸みがありますね。
先ほどのストレートカットに対してクラシックなエレガンスを感じます。
ドレスシューズらしさを感じさせるデザインですね!
カーフ、ストラップ、バックル
アッパーはフレンチカーフです。
プレーントゥのシングルモンクはヴァンプの革の質感がそのまま現れます。
「Rome」はしなやかさが感じられる綺麗なカーフですね!
ふくよかな丸みのあるラストのフォルムも美しいです!!(美)
ストラップはわずかに太さを感じます。
それに合わせてバックルもわずかに大きめな印象です。
Church'sの「WESTBURY」等と近いサイズ感でしょうか。
バックルに存在感がありますね。
艶のあるシルバーのバックルはほぼ正方形で角に丸みがありますね。
そして、薄いですよね。
これによって、やや大きなバックルにもかかわらず重量感をそれほど感じません。
ここは「WESTBURY」とは違う印象ですね。
後ろ姿
ウェストからヒールにかけて引き締まっていてドレス感がありますね。
ヒールの縫い合わせにには上から下まで帯のような市革で補強されていますね。
どうやら「棒市」とも呼ばれるデザインだそうです。(感謝)
丈夫そうな印象はサンダースらしいですね!
ヒールブロックもアッパーより少し幅広で、どっしりとした安定感を感じますね。
実用的な印象で、やはりサンダースらしいと思います!!
ソール
底付けはもちろんグッドイヤーウェルト製法です。
シングルレザーソールです。
出し抜いの糸が見えるオープンチャネルですね。
この価格帯のドレスシューズですので通常の仕様です。
感想
ノーズ長のスマートで現代的な靴ですが、英国靴らしいトゥや少し大きめのバックル、サイドの革のカットラインなど、サンダースの個性もさり気なく感じられます。
完成度の高いシングルモンクに仕上がっていると思います。
今回はここまでです。
ではでは。