こんにちは。
今日も穏やかな晴れの日でした。
芝生に寝っ転がってのんびり本でも読みたくなります!(笑)
前回の続きです。
モンクストラップシューズを取り上げています。
まずは歴史と位置づけ、そして大まかな分類について書きました。
修道士(monk)の靴という事からストイックなイメージが、
アルプス地方で履かれていたという事からワークやデイリーなイメージが、
宮廷装束の中でバックルが装飾的に使われていたという事からドレスやモードなイメージも広がります。
実に幅の広いイメージで、「フォーマルとインフォーマルの両方」、「オックスフォードとダービーの間」という位置づけの通りですね!
そして、デザインのバリエーションも豊富だと思います。
それでは実際のシューズを見ていきましょう。
まずはモンクストラップシューズと言えばシングルモンクが一般的だと思うので、
それに僕の関心もシングルモンクが優勢なので、
シングルモンクからです!
一足目は、伝統的でクラシックな雰囲気が感じられるこちらの靴から!
Tricker's M6141 MAYFAIR
トリッカーズですが、カントリーラインではありません!
ドレスラインからのシングルモンクです。
トリッカーズというとカントリーシューズを中心としたカジュアルな靴(カントリーライン)が有名ですが、ドレスシューズも作っています。
それどころか、ビスポークシューズも作っていて、顧客台帳には『007』の原作者イアン・フレミングやダニエル・クレイグ、そしてチャールズ皇太子のお名前もあるとの事!!
英国スタイルのお手本とも言える豪華な紳士達ですね!!(憧)
ラスト4537
幅はややゆとりがあるという事で、カントリーラインのラスト4444に近いフィッティングでしょうか。
にもかかわらず、印象は至ってシャープで、ドレス感がありますよね!!?
まず、ボールジョイントからトゥにかけて
アウトサイドからのカーブにしっかりと角度がついています。
また、インサイドからのカーブもなだらかに描かれていますね。
これらによってトゥがコンパクトにおさまり、ドレス感が生まれています。
トゥはスクエア気味です。
サイドのエッジも感じられ、シャープな印象がしますね!
甲に十分な高さがありつつも、トゥやヴァンプが低く抑えられているのでぽってりとした印象がしません。
めりはりが効いたシェイプによってシャープ感やドレス感が生まれていると思います。
そして、他ブランドのドレスシューズと比べて非常に特徴的な違いはノーズ長ではないでしょうか!!?
長過ぎず短過ぎない中庸な長さですよね。
現代的なロング気味のラストと比べると、むしろショートに見えるかもしれませんね。
それがクラシカルな印象で、伝統的な英国靴という感じがします!!
レースステイ
レースステイよりストラップの方が幅が狭く、Y字を横にしたように窄まっています。
これに合わせて反対側のレースステイもV字を横にしたような角度が付いています。
左右のレースステイに角度が付いた事で、閉じた時にVフロントのようなデザインとなっていますね。
また、シングルストラップ仕様とする事でレースステイ自体もコンパクトになっています。
そのため、レースステイ自体が短くなり、付け根の位置も後ろ寄りとなりますね。
これらによってヴァンプに十分なスペースが生まれ、ノーズも少し長く見えるようなバランスとなっています。
実際には中庸な長さのノーズですが、すーっと伸びて見える事でドレス感が上がっていますね!
横顔
クォーターの革の切り返しがあり、羽根の付け根からヒール手前にカーブを描いて落ちています。
このラインもクラシカルな印象がしますね!
そして、靴の印象を決めると言っても過言ではないのがバックルですよね。
フォルムは正方形のようなスクエアで、角は丸みがあります。
サイズは小ぶりですね。
カラーは艶のあるシルバーです。
靴全体を見ても、バックルの主張は控え目です。
しかし金具ですのでやはり存在感はあります。
そのバランスがとても上品で、
クラシックなドレス感となっていますね!
今回はここまでです。
ではでは。