こんにちは。
今日は晴れ時々曇りくらいだったでしょうか。
暑くも無く、寒くも無く、今の時期くらいの気候が過ごしやすいです。
前回の続きです。
『伊勢丹靴博2021』に行ってきました。
このご時世、長居は禁物なので、お目当てのローファー「BOSTON2」に狙いを定めて試着をさせて頂きました。
そうしたら足長サイズよりハーフサイズ下・ウィズ上のフィット感が想像以上に宜しくて、頭の中でローファースイッチがオン!
気が付いたら靴天国に居まして、その光景は前回ご紹介した通りです。
憧れのローファーが一堂に介する機会なんてそうそう無いですから、いろいろと比較検させて頂くチャスです!
何から書きましょうか。
個人的に考え直されたのは「BOSOTN2」と「986」のフォルムの違いでした。
以前(コイン)ローファーについてあれこれと書いていた時期に「BOSTON2」も取り上げました。
当時、見た目の印象やモデル名からアメリカ靴寄りのデザイン、ズバリALDENの影響を感じるデザイン、という感想を書きました。
実際、大まかなデザインはやはり近しいものを感じます。
でも、現物をまじまじと見比べると、あらためて英国靴と米国靴の違いを感じました。
トゥ
例えば、トゥシェイプ。
「BOSOTN2」はボールジョイントからトゥへのアウトサイドカーブがやや鋭角で、シャープさの入ったラウンドトゥです。
「986」はもっと大らかで、丸みのしっかりしたラウンドトゥですね。
また、トゥの高さも微妙な違いを感じました。
「BOSTON2」の方が少し薄くて前傾を感じたのに対し、
「986」は高さがあり水平な感じがしました。
このトゥの違いは靴全体の印象にかなり影響しているのかなと思いましたね。
「BOSTON2」はボリューム感が控え目で、ドレス感がきちんと感じられるコインローファーという印象。
「986」はボリューム感がしっかり感じられ、重心の低い、安定感のある、どっしりとしたコインローファーという印象。
ウェスト・ヒール
他に、ウェストからヒールのシェイプも違いを感じました。
「BOSTON2」は絞りが効いています。
上からトップラインを見てもV字寄りの曲線ですよね。
実際に足を入れても足にピタリと接してフィット感が高いです。
「986」は絞りが緩く、ゆったりしています。
上からトップラインを見てもU字寄りの曲線ですね。
それではフィット感が緩くて履きづらいかというと、決してそんな事は無いようです。
実際に愛用されておられる方の記事にも書かれていますし。(感謝)
「BOSTON2」は絞りを効かせてフィット感を高め、メリハリのあるフォルムを目指している印象。
「986」は足を締め付けないで、コンフォートな履き心地でありながら歩きやすいフォルムを目指している印象。
作り
そして、作りの印象も違いました。
「BOSTON2」はキチッと真面目に作られた印象です。
ステッチのピッチやテンションも均質的な感じがします。
「986」は多少不器用さもある実直な作りという印象でしょうか。
何となくトリッカーズと通じるものを感じました。(笑)
ステッチに味があるような感じがします。
総括
「BOSTON2」は型押しのコードバンなのでアッパーの質感としてはよりボリュームを感じるであろうと思ったのですが、「986」の大らかさからくるボリューム感の方が上でしたね。
「BOSTON2」はキチッと締めるところは締める英国流のエレガンスを踏まえた上でのアメリカンタイプのローファーという印象がしました。
「986」はアメリカの雄大さを感じるオリジナルのローファーですね。
どちらが優れていて、どちらが劣っている、という事ではありません。
それぞれ違う個性を持っていて、その魅力がしっかり伝わってきました。
英国靴と米国靴、それぞれの特徴を実感しました。
今回はここまでです。
ではでは。