こんにちは。
今日も晴れました。
もう春!?!?
というくらい温暖な気候です。
前回の続きです。
『トリッカーズ』の「MALTON」を取り上げようとしています。
Tricker's M2508 MALTON
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前回は、ブローグの歴史、について書きました。
16世紀のスコットランドやアイルランドにルーツがありましたね。
もともとはハイランドの沼地において、靴の中に侵入した水を排水するための穴でした。
ビクトリア朝後期(1870年代以降)にはノコギリ歯のエッジデザインが加わり、
20世紀初頭に「ブローグ」は靴の特定スタイルとなりました。
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それでは靴を見ていきます。
ラスト4497
ラスト4497についてこちらの記事を読ませて頂きました。
1937年、トリッカーズはジョージ6世の戴冠式を祝うために2つのラストを注文しました。
4444はヘビーブローグのカントリーシューズBourtonの代名詞であり、
4497は最も有名なカントリーブーツStowの製造に使用されています。
ラストは100%リサイクル可能な木材または高密度プラスチックで作られた3次元の型です。
ラストは靴やブーツの形状を定めます。
トリッカーズのラストは全て地元で家族経営されている『Spring Line』で作られています。
悲しいことに、彼らは英国で唯一生き残ったメーカーで、
地元では「the last man standing」として知られています。
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ラスト4497については、
以前にラスト4497Sとラスト4444を比較したときにも書いた事があります。
ラスト4497は、
トゥにややボリューム感のある丸みが見られますが、
幅が適度に抑えられ、
ノーズ長が適度に取られているので、
全体的には縦(前後)方向を感じるスマートな印象があります。
ロングノーズという程では無いので色気が強い訳では無く、
上品でクラシカルなスマートさですね!
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フロントデザイン
トゥキャップはW字型のカットデザインです。
まるで翼を広げたようなデザインという事から、ウィングチップとも呼ばれます。
トゥっキャプの中央先端には親子穴のパーフォレーションによるメダリオンが施されています。
これについては前回調べた中に情報がありましたね。
『トリッカーズ』では1920年代から独自のメダリオンが使われているとの事です。
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トゥキャップの端には親子穴のパーフォレーションとノコギリ歯のギンピングが施されています。
くっきりとした親穴と小さな小穴で、
親穴の間隔も詰まり過ぎず開き過ぎずで、
存在感は有りますが、
うるさく無いバランスだと思います。
何気無いかもしれませんが、
だからこそ、
お手本と言えるブローギングなのでしょうね!
今回はここまでです。
ではでは。
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