こんにちは。
今日は曇り時々小雨、、夜はもう少し降りました。
久しぶりの雨で、良い感じの湿り気ではあるのですが、
受験生の皆様にとってはどうだったのか・・・。
それどころじゃない!というくらい集中されたかな!!?
前回の続きです。
『オールデン』のキャップトゥダービー「972」を取り上げています。
Alden 972
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ユーズドで、サイズ10、ウィズD、アバディーンラストです。
前回はクォーターの革の切り返しと羽根について書きました。
クォーターのカットラインや5アイレットの外羽根といったデザインはオーソドックスなのですが、「横顔の印象はややカジュアル感が強い」ように思うと書きました。
その理由が、こちらです。
アウトサイドカウンター
アウトサイドカウンターの革の切り返しがありますね。
アウトサイドカウンターの機能はおそらく踵の保護や補強だと思うのですが、
それはハードユースを想定した機能とも言えるでしょうか!??
そう考えると、アウトサイドカウンターはカジュアルなデザインかなと思います。
見た目にも、革が重なる事でボリューム感も増しますし、ステッチも表れて存在感がありますよね。
実際のところ、キャップトゥでもオックスフォードでは殆ど見られないディテールだと思います。
逆に、カントリーシューズでは割と多く見られますね。
というイメージもあって、本靴もアウトサイドカウンターがある事でカジュアル感が増した印象がします。
加えて、そのデザインも少し特徴的だと思います。
トップライン後部から前方へカーブを描いて落ちていくカットラインはオーソドックスなデザインではありますが、やや高さがある点が印象的です。
また、縫い付けのステッチはトゥキャップの淵等とリンクする近接したダブルステッチです。
ドレス寄りの細やかなステッチですが、ダブルですので存在感もあります。
これらにより、アウトサイドカウンターの存在感・ボリューム感が感じられ、靴の横顔にカジュアル感が増した印象になっているように思います。
後ろ姿
アウトサイドカウンターがあるので、縫い割り等のステッチはありません。
という事は、シームレスヒール!!?
イギリスやイタリアの靴ブランドであればそうなるところでしょうが、
『オールデン』は違います!
下部に長方形のステッチがありますね。
何か意味があるのだとは思いますが、何の意味なのかは分かりません・・。
ただ、『オールデン』特有の(?)デザインかと。
見た目としては・・・ドレス寄りなデザインでは無いように思うのですが・・。
ただし、本靴はパンチドキャップトゥのダービーですから、そもそもドレス感に拘るタイプでは無いのかなとも思います。
だからといって、カントリーやワークに寄っている感じでも無く。
やはり、ドレスとカジュアルの間、ややカジュアル寄りなドレス、という位置付けでしょうか。
その点、あくまで僕の個人的な印象ですが、アメリカ靴ですのでワーク寄りなドレスシューズはアリだと思います!
ソールのヒールもチェックします。
コバの張り出しは無いですね。
むしろヒールカップの膨らみに対してかなりコンパクトなヒールだと思います。
ここは「971」とは違うデザインかなぁとも思えますね。
「971」は現行品ですが、「972」はユーズド(過去品)ですので、
製造年の違いによる仕様の違いかもしれませんね。
そう、ここまでしれ〜っと書いてきましたが、
「971」と「972」との違いについてまだ触れていませんでしたね。
アバディーンラストやパンチドキャップトゥ、5アイレットのダービー、アウトサイドカウンター、ステッチ、と言ったアッパーデザインは共通していると思います。
ただし、『オールデン』では同じデザインであっても、アッパーの革や色が違う場合でも型番号が変わるのです。
本靴「972」の場合も「971」とはアッパーが違うのだと思います。
ブラウン カーフ
素材はカーフ(仔牛革)ですので「971」と同じですが、
カラーが違いますね。
「971」はブラックでしたが、
「972」はブラウンですね。
明るめという程でも無ければ、暗めという程でも無く、
ミディアムブラウンでしょうか。
このまま徐々に色抜けを楽しむ事もできますし、
ここからアンティークっぽい色を入れる事もできそうです。
アウトソール
底付けはシングルウェルトのグッドイヤーウェルト製法です。
アウトソールはシングルのレザーソールです。
出し抜いの糸が見えるオープンチャネルです。
ソールの色はナチュラルです。
ちなみに、「971」はアッパーがブラックカーフで、アウトソールも黒く塗ったカラス仕上げでしたね。
ナチュラルカラーという事で、トップリフトのデザインもよく見えますね。
少し開いた等間隔で化粧釘が打たれ、
ゴムのデザインはダブテイルですね。
今回はここまでです。
ではでは。