こんにちは。
今日も晴れました。
穏やかな冬晴れが続いていますね。
前回の続きです。
『オールデン』のキャップトゥダービー「558」を取り上げています。
Alden 558
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新品が見つからず、ユーズドです。
前回はモディファイドラストについて書きました。
もともと医療用矯正靴のためのラストという事もあり、
履き心地の良さに定評がありますが、
個性的なフォルムでもあります。
そういう意味では、キャップトゥでもダービーであれば、ドレスとカジュアルの間に位置しているので相性が良いのかもしれませんね!?
という事で、見ていきましょう。
キャップトゥ
トゥキャップの革の切り返しがあります。
長さも十分に取られています。
一般的なドレスシューズであれば、ドレス感のあるバランスですね、と書けるところなのですが、、、
そこはやはりモディファイドラストなので、
ややボリューム感が強い印象かなと。
寄り画像(↑)を見ても、ボリューム感(膨らみ)がありますね。
やや個性的な印象のキャップトゥだと思います。
淵のステッチは近接したダブルステッチで、ドレス寄りな仕様です。
ただし、ピッチが僅かに大きめな印象でしょうか。
この辺りはアメリカ靴らしい感じなのかな??
ダービー(外羽根)
クォーターの革の切り返しがあります。
羽根の付け根から後方へカーブを描いて落ちていくカットラインです。
オーソドックスなデザインではありますが、
少し個性的な印象もあるように思います。
例えば、羽根の付け根の位置がやや高い感じがします。
これは羽根のデザインというより、モディファイドラストに乗せているからなのかもしれませんね。
また。羽根の付け根から水平気味に後方へ伸びてから急カーブで落ちていくところも特徴的な印象がします。
ヴァンプとクォーターの縫い合わせのステッチは近接したダブルステッチです。
トゥキャップの淵のダブルステッチと同じですね。
羽根もチェックします。
6アイレットです!
この点、イギリス靴などでは5アイレットが一般的ですので、
本靴はそれより1対多いですね。
そのため、羽根自体も少し長めでしょうか。
また、その分ノーズが少し短めに見えるように思います。
この辺りのバランスからもやや個性的な印象がしますね。
鳩目の金属は表からは見えません。
レースステイ周りのステッチはシングルです。
この辺りはドレス寄りの仕様ですね。
後ろ姿
縫い割りで上端はドッグイヤーです。
やや細く長い感じの耳ですね。
ヒールカップの立体的な丸みが現れていますね。
上部もしっかり窄まっています。
ソールのヒールもチェックします。
コバは張り出していません。
少し高さが感じられ、ドレス感のあるヒールですね。
アウトソール
底付けはグッドイヤーウェルト製法です。
シングルレザーソールです。
底面は出し抜いのステッチが見えるオープンチャネルです。
ただし、ブラックで塗られたカラス仕上げはドレス仕様ですね。
トゥスチールは後から付けられた物でしょうね。
感想
モディファイドラストという事で、やや個性的な印象のドレスシューズだと思います。
加えて、ダブルステッチやクォーターのカットライン、6アイレットなど、細かなデザインからこの靴独特の個性が醸し出されているように思います。
こうした個性がアメリカ靴らしさなのかなとも思われますね!
履き心地の良いモディファイドラストで、アッパーもカーフ(牛革)ですので、実用的な靴だと思います。
ダービーですがキャップトゥですので、ドレスにも合わせられない事は無いのかなと。
実際にそのような用途で愛用されておられる方の記事もありました!(感謝)
オールデンNYではモディファイドラストは必ずしもメジャーでは無いようですね。
キャップトゥとVチップのみですか。
今回はここまでです。
ではでは。