こんにちは。
今日も曇りと雨を行ったり来たりでした。
・・梅雨?
前回の続きです。
『サンダース』のキャップトゥダービー「1128B」を取り上げています。
SANDERS Military Derby Shoe 1128B
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前回は『サンダース』ならではの「ミリタリー」なデザインが現れているディテールを取り上げました。
その1つがトゥキャップの「トリプルステッチ」でしたね。
今回はもう1つについて・・・
キャップトゥ
キャップトゥダービーについて書きはじめた最初の頃にも書きましたが、
キャップトゥ(オックスフォード)には昼のフォーマルという面もありましたね。
であるなば、キャップトゥには、美しくエレガントに見えるという事も大事なポイントになるでしょうか!?
つまり、トゥキャップのバランスも大事ですよね!
この点、『ジョンロブ』や『エドワードグリーン』をはじめ、著名なイギリス靴ブランドのキャップトゥの殆どは、トゥキャップに十分な長さをとる事でエレガントな印象を生み出していると思います。
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では、
本靴はというと・・
イギリス靴にしては(?)、やや短めで小ぶりなトゥキャップ・・ですよね?
でも、
ノーズが中庸な長さで、ロングノーズでは無い事、
羽根が僅かに長いのでヴァンプが僅かに短く見える事
更にトリプルステッチによるトゥキャップのボリューム感によって、
バランスを崩すほど小ぶりでは無いように思います。
結構ギリギリなバランスだと思いますが、、、(笑)
このギリギリのバランスによって、上手い具合に個性が際立っていますね!
小ぶりなトゥキャップは、エレガントな印象というよりは、アクティブな印象がします。
それを好意的に見られるのもミリタリーシューズならではかもしれませんね!?
ダービー
クォーターの革の切り返しを見ると、
羽根の付け根から後方へ伸びてからカーブを描くカットラインです。
オーソドックスなデザインですね!
そして、ステッチがトリプル(3本)です!
先のトゥキャップのトリプルステッチとリンクするデザインですね。
やはりミリタリーシューズならではの珍しいディテールだと思います。
因みに、トリプルステッチが使われる靴が他に有るとすれば、
頑強なワークシューズでしょうか。
両者の違いとしては、ドレス感の意識の有無かなと思います。
オフィサーシューズは制服に合わせられるドレス感を意識してますよね!?(笑)
5ホールもオーソドックスなデザインですね。
そして、外鳩目です。
丈夫さが求められるミリタリーシューズですからね!
外鳩目が5つ並んでいるので、羽根自体もやや長めでボリューム感もありますよね。
こうした場合、羽根の位置を履き口の方へ寄せる事でノーズを長く見せる事もできるのかもしれません。
ただし、本靴はミリタリーシューズですので、履き口が狭くなるといろいろと問題も起きそうです。
やはり大原則としては万人が履けるフォルムが最優先だと思いますので。
また、オーソドックスな美意識からすれば、ロングノーズは必ずしもエレガントとは言えないかもしれませんね。
そんなこんなで(そうなのか?)、前述したノーズ長やトゥキャップのバランスが生まれたのかなと。
ポリッシュドレザー
アッパーには樹脂加工されたポリッシュドレザーが使われています。
水や汚れに強く、実用的で丈夫な革です。
メンテナンスも表面の汚れを落とす程度で済みます。
それでいて、透明感のある加工なので革の風合いが感じられます。
また、適度なハリがあり、光沢もあるので、ドレス感があります。
やはりミリタリー とはいえ制服に合わせられる仕様ですね。
ラバーソール
アウトソールはイギリス「ITSHIDE」社の「Commando」ソールが採用されています。
ソールパターンは所謂「コマンドソール」のゴツいものでは無く、スマートな見た目の「スタッテッドソール」ですが。
やはりMOD向けの靴ですから、国内(イギリス)メーカーのソールが相応しいですよね。
ラバーソールですので、耐久性や耐水性、柔軟性や衝撃吸収性、グリップ力等の実用性も高いです!
感想
やはりミリタリーシューズならではの魅力に溢れたキャップトゥダービーですね!
他ブランドには見られないデザインも上手に取り入れられていて、
サンダースでなければと思わせる靴に仕上がっていると思います!
今回はここまでです。
ではでは。