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キャップトゥダービーで! (16)SANDERS ② 1128B (前)

 こんにちは。

 今日は曇り時々雨で、久しぶりの雨でした。

 潤いも必要ですね、、って思ったのですが、

 埼玉県の一部地域では災害級の大雨になってしまったようです。

 夜ですし、心配です。

 

 前回の続きです。

 『SANDERS』のキャップトゥダービーを取り上げようとしています。

 前回は歴史とコストパフォーマンスについて書きました。

 工場火事という不幸の後に生産効率を上げる再建を果たしていましたね。

 そして、英国国防総省(MOD)をはじめ、世界各国の軍隊や警察への供給を背景とした効率的な大量生産マネジメントシステムによるコストパフォーマンスの高さですね。

 ただ、僕の個人的な思いとしては、コストパフォーマンスというよりも、『サンダース』ならではのオリジナルモデルに魅力を感じています!

 その1つがこれから取り上げるキャップトゥダービーです!

SANDERS Military Derby Shoe  1128B

 

 「ミリタリーコレクション」からのキャップトゥダービーです!

 繰り返しになりますが、『サンダース』の魅力は英国国防総省(MOD)にシューズを供給している事による本気のミリタリーシューズが作られている事です!

ミリタリーラスト 266

 「ミリタリーコレクション」で使われているラスト266は、MODのオフィシャル・ラプライヤーであるサンダース社が収蔵していたミリタリーシューズのアーカイブを元にした日本企画のラストとの事。

 いわば日本人が大好きな(!?)「復刻・レプリカ」のような感じでしょうか。(笑)

 でも、こうしたマニアックな拘りは日本の強みではないかと!

 

 因みに、現在日本で展開されているような他の有名イギリス靴ブランドでも、かつてイギリス軍のために靴を製造していた歴史が見られます。

 それを背景としたデザインの靴を展開しているブランドもありますよね。

 それらについても今後登場するかと!?

 ただし、それらのブランドが現在もMODへ供給をしているかどうかは明らかにされていませんね。

 

 対して、『サンダース』は現在もなおMODのオフィシャルサプライヤーなのです!

 だからこそ、前述したコストパフォーマンスが可能となり、

 だからこそ、同社が作る「ミリタリーコレクション」には特別な魅力があるのです!!

 

 その象徴的なディテールがこちらですね!

ロイヤルクラウン

 アッパーの踵の外側に「ロイヤルクラウン」が刻印されています。

 なぜなら、イギリス軍が忠誠を宣誓する最高司令官はイギリスの君主、現在は女王エリザベス二世だから!

イギリス軍 - Wikipedia

 女王陛下への忠誠は先月の『Platinum Jubilee』における「Trooping the Color」でも明らかでしたね。

 

 「ロイヤルクラウン」は女王陛下の軍である事の象徴とも言えるデザインです。

 軍にとっても国民にとっても士気に関わる大きな存在として女王がおられるのかな!!?

 

 

 さて、「ミリタリーコレクション」にはいくつかのデザインがありますが、本靴はその中でもミリタリー色が強く現れているように思います。

 それがこちらのディテールです!

キャップトゥ

 爪先にトゥキャップがありますね。

 

 特徴的なのはそのステッチです。

 

 キャップトゥでよく見られるのはダブルステッチ(2本)ですよね。

 オックスフォード(内羽根)ですと非常に近接した間隔でドレス感のある印象に、

 ダービー(外羽根)では間隔を開けるほどカジュアルな印象になる傾向があるように思います。

 

 で、本靴はというと、

 トリプルステッチ(3本)です!

 これは珍しいデザインだと思います。

 

 そういえば、「ミリタリーコレクション」にはもう1つ特徴的な3本線がデザインされたモデルがありましたよね?

 

 エプロンフロントのヴァンプの上に描かれた矢印型の「ブロードアロー」のステッチです!

 これは陸・海・空の3つの軍が一体となって敵を討つという意味が込められているそうです。

 

 本靴のトリプルステッチにも陸・海・空の3つの軍という意味があるのかな??

 

 さて、3つのステッチの間隔は程々の開き加減ですね。

 ダブルステッチにおけるオックスフォード的というよりは、やはりダービー的な感じですね。

 しかも、3本はステッチの存在感も大きいので、よりカジュアル寄りとも思えます。

 

 しかし、本靴が特殊なのはミリタリーシューズのデザインであるという事です。

 それも制服に合わせるタイプと思われます。

 そのため、トリプルステッチでも、ダービーであっても、正装に準じたスタイルとも言えるのかなと。

 

 このイメージがキャップトゥダービーの興味深いところで、単にカジュアルというだけでは無い、どこかカチッとしたイメージ、きちんとした雰囲気があるように思います。

 もちろんデザインにもよりますが。(笑)

 

余談

 トリプルステッチで他に思い浮かぶのは、以前触れた『クロケット&ジョーンズ』の「Veldt」ですね。

キャップトゥダービーで! (12)CROCKETT&JONES PEEBLES ② - 靴と歩む、僕の...

 ただし「Veldt」は細かなダブルステッチの間に大きなシングルステッチがあるという特殊なデザインでしたね。

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

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