スポンサードリンク

キャップトゥでもダービーで! Edward Green BORDON ⑪ ユタカーフ

 こんにちは。

 今日も晴れました。

 気温もそこまで暑くはならず、久しぶりに丁度良い感じでした。

 なんでしょうね、このめんどくさい僕の体感は・・。(困)

 

 前回の続きです。

 ユタカーフについて書いています。

 前回は鞣しについて書きました。

 クロームとタンニンのダブル鞣しで作られ、9種類のオイルが入ったオイルレザーでしたね。

 そのため、厚みのある革でも柔らかいのです。

 

 そして、油分がしっかり入った革は艶も出ます。

f:id:maeego:20220422235450j:image

 艶と言っても、

 ワックスで鏡のように光る艶では無く、

 コードバンの濡れたように瑞々しい艶でも無く、

 自然な照りのような艶です。

 上品な艶だと思います。

 

 余談ですが、僕はワックスや蝋分の入ったシュークリームをあまり使わないので、ユタカーフでは無い靴の普段のメンテナンスをした後の艶とほぼ同じです。(笑)

 個人的にカーフの質感が感じられる上品な艶が好みなので。

 

 それでも、ユタカーフは特に油分がしっかりと入っているからから、靴全体に艶がきちんと感じられ、持続するように思います。

 普段でも軽く表面を拭きあげれば艶が戻る感じです。

 これは油分によるものではあるのでしょうが、基となっているカーフの品質も影響しているのではないでしょうか。

 

 ユタカーフは型押しによる凹凸があるので、光の当たり具合によって細かな陰影が生まれます。

 そのためヴァンプやクォーター等の艶はわずかに抑えられ、落ち着いた印象になります。

 また、陰影によって文様がしっかり表れますね。

 その文様も整ったパターンなので、型押し革としては上品な印象だと思います。

  

 そして、トゥやヒールは釣り込みによって凹凸が減り、よりスムースな表面となっています。

 そのため、艶が面として現れやすく、しっかりと光ます。

 「BORDON」のキャップトゥがちょうどそこに当てはまり、そのデザインが活きるように思います。

 ここもお気に入りポイントですね。(好)

 

三越伊勢丹オンラインストア

参考

 ユタカーフの文様について引き合いに出されるロシアンカーフ。

 幻の革として崇められ、ゆえに復刻が作られたり、ユタカーフやハッチグレインが注目されるのではないでしょうか。

 そのオリジナルのロシアンカーフで作った『ジョージ・クレバリー』の靴が掲載されている記事を見つけました。(感謝)

io-shoes.jp

 赤味がかった美しいブラウンで、微妙な色斑も年季を感じさせる説得力がありますね。

 やや大きめな菱形の文様もしっかり現れています。

 迫力がありながらも上品です!

 

 引き締まったフォルムにクラシックなデザイン、

 威風堂々たるエレガンスで気高さを感じますね。

 

 

余談

 高級ブランドの中には革の名前が挙がるところってありますよね。

 エルメスなら「トゴ」や「ヴォーエプソン」他多数、

 ルイヴィトンなら「エピ」や「タイガ」など、

 プラダなら「サフィアーノ」、

 ジョンロブなら「オックスフォードカーフ」や「ミュージアムカーフ」など、

 トリッカーズなら「シーシェイドゴーズ」、

 ベルルッティ なら「ヴェネチアレザー」、

 オールデンなら「シェルコードバン」、

 などなど。

 

 もちろん、これらの革はそのブランドだけが使っているとは限りません。

 中には他ブランドでも使われるものはあります。

 そもそも革を作るのはタンナーであって、高級ブランドはそれを仕入れて製品に仕立てる側ですから。

 

 それでも、このブランドとこの革というイメージが非常に強いのは何か特別な関係があるのかもしれませんね。

 ここを掘り出すと長くなりそうなので今回はやめておきます。(苦笑)

 ともかく、その製品に特別な魅力が加わるような気がするのは僕だけでしょうか。(笑)

 特徴のある上質な革と高級ブランドの相乗効果なのかな。

 

 そして、ブランド側の顔ぶれを見ると、歴史のある、世界的に有名な高級ブランドばかりです。

 その中に『エドワードグリーン』があっても良さそうに思うのですが、意外と代表的な革の名前が浮かびません。

 うーーん、、、「ダークオークアンティーク」!??

 それが決まったタンナーの革なのか、さまざまな革についての色付けの意味なのか、どうなんでしょうね?

 「ヴェネチレザー」というより「パティーヌ」に相当するのかな??

 世界の良質な革の中からセレクトして靴に仕立てるというという靴ブランドのあり方からすれば、革の名前が結びつかない事は自然だとは思います。

 でも、高級既製靴「ブランド」という価値を考えると、、、魅力的な革の名前が上がるというのは・・・悪くは無いかと!!?

 

 ただし、その革がある程度安定して供給され、ブランド製品を作り続けられる必要がありますよね。

 この点、革は環境的に生産が難しくなっていると言われていますし、その中でも自然な個体差がある訳で、、、。 

 やはり特別な関係が必要、なのかな?

 

 ともあれ、ユタカーフに関しては、今なおエドワードグリーンの存在感は大きいように思います。

 ビスポークやMTOをされる靴ブランドでは取り扱いをされるところもあるようですが、ある程度の規模で既成靴を展開する有名ブランドとなると・・・他にヒットしませんでした。

 このまま行けば、エドワードグリーンなら「ユタカーフ」と言われる日が来るかも!??

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

おまけ

 ユタカーフを使った靴を楽天で見つけました。

 

 ラスト202のUK71/2Eです。

 状態もかなり良いですね。


スポンサードリンク