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キャップトゥでもダービーで! Edward Green BORDON ⑤ ラスト202

 こんにちは。

 今日は雨でした。

 日中はそれ程でも無かったですが、夕方にはしっかり降っていますね。

 たまになら良いのですが。

 

 前回の続きです。

  今季の気分で履いている僕のエドワードグリーン「BORDON」を取り上げています。

 採用されているラスト202について『ポルシェ』のデザイン哲学にも触れながら書いています。

キャップトゥでもダービーで! Edward Green BORDON ③ - 靴と歩む、僕の...

 「形態が機能に従うべき」という考え方ですね。

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 トゥからボールジョイント辺りまでが低く抑えられていて、

 そこから甲の立ち上がりがしっかりしています。

 

 メリハリの効いたシェイプで、イギリス靴にはこういう傾向があるように思います。

 ビスポークの伝統からでしょうかね??

 

 加えて、ラスト202のノーズがそれほど長く無い事もメリハリ感を強めていると思います。

 ノーズが短いと甲の占める割合が多くなり視線が甲に向かいますよね。

 逆に、ノーズに長さがあるとそこに視線が向く事で甲への注意が弱まりますし、甲の傾斜がやや前位置から始まって緩やかになる場合もあるように思います。

 

 ラスト202のメリハリが効いている印象というのは、無駄の無いフォルムを強調する作用もありますね。

 それによって靴に凛とした佇まいが生まれていると思います。

 ラスト202の美しさですね。

 

 特にバルモラル(内羽根)のデザインで顕著だと思います。

 

 バルモラルはヴァンプがクォーターの上にあるので、ヴァンプが強調されますよね。

 そのため、低く抑えたトゥからヴァンプを抜けて甲の立ち上がりがそのまま見られます。

 

 対して、本靴のようなダービー(外羽根)は、ヴァンプの上にクォーターがあるので、クォーターの方が強調されるように思います。

 そのため甲のラインというよりは羽根の存在感が勝るかなと。

 

 とはいえ(苦笑)、同じラスト202である事は確かです!

 メリハリの効いたフォルムはダービーにドレス感をもたらすとともにスポーティーさも引き立てますね。

 

 これは、作りたい美にフォルムを合わせていくというよりは、足にフィットするフォルムを活かしながら美を見出すようなイメージでしょうか。

 まさに機能美で、『ポルシェ』で言うところの「装飾的なバックグラウンドを持たない構造」に相当するのかなと。

 

 因みに、甲を『ポルシェ』に例えるなら、

 もちろんフロントガラスですよね!(笑)

 

 

アーチ

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 ソールのコバに注目すると、ウエストのところがしっかりくびれていますね。

 

 この点、足のアーチは地面から浮いてカーブを描いていますよね。

 そのため、地面に接する足裏の形はこのようにウエストがくびれた形となります。

 (扁平足ですとアーチが低いので地面に接する面が大きくなりますが。)

 

 その足裏に合わせたソールの上にアッパーでアーチの曲面を成形します。

 まさにアーチを模して再現する工程ですね。 

 その際にきちんと釣り込みがされないと緩んだ感じになってしまいます。

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 しっかり抉られ、緩みもありませんね!

 

 靴全体を眺めていると、アウトサイド側をはじめ全体的に膨らむ方向の曲面が多い中、インサイド側だけは抉られる曲面となります。

 おそらく釣り込みの際も加減が違うのではないかと想像します。

 ここがしっかり成形されるとメリハリが感じられますよね。

 

 そして、「ラスト202はアーチのフィットが良い」という評判にも繋がっています!

 アーチのフィットに関しては、インサイドストレート&アウトサイドカーブとも関係しているように思われます。

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 トゥがインサイド側に寄る事でウエストに「く」の字が生まれています。

 アーチに沿うような抉れが再現されていますね。

 

 また、足の親指が内側へ圧迫されない事でアーチも引っ張られずにゆったりとした状態を維持できます。

 アーチがストレス無く緩まる事でアッパーと接しやすいのかなと。

 

 アーチが適切にフィットするのは履いていて気持ちが良いですよね!

 ここも極上の履き心地と称されるポイントだと思います。

 

 

 

 靴紐をギュッと締めると、アーチに心地良いフィットが感じられます。

 ギュッと締めるのがポイントで、緩いとアーチのフィット感も緩まるので。

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

おまけ

 ユタカーフを使った靴を楽天で見つけました。

 

 ラスト202のUK71/2Eです。

 状態もかなり良いですね。

 

 


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