こんにちは。
今日は冷たい雨でした。
夜も降り続いています。
そして結構肌寒くなりましたね。
『Silvano Lattanzi』のシングルモンクを取り上げ・・る前に、
歴史をチェックしています。
80年代頃からのクラシコイタリア旋風を巻き起こし、
90年代頃からのイタリアファッションの大ブームでは、イタリア既成靴の最高峰と言っても過言では無かったのではないかと。
手縫い注文靴の作りを既成靴に導入し、徹底した手仕事で作られたアート作品のような靴は、まさに高嶺の花ですね!
しかし、あまりに高価なためか、あまりに生産数が限られるためか、次第に目にする機会が減っていきました。
今回はその後の『シルバノ ラッタンジ』についてです。
こちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)
2015年10月3日の記事です。
当時、伊勢丹でス・ミズーラ会が開催されたのですね。
そして、シルバノ氏の息子パオロ・ラッタンジ氏が来日・来店されたようです。
「既製品のラインナップに加えて」とありますので、既製品も取り扱いがあったのでしょうね。
ひょっとしたら現在も取り扱いがあるのかもしれませんね!?
記事に掲載されている靴が既成靴なのかな?
時代的な影響と思われますが、フルブローグの英国的なスタイルが目立ちますね!
しかし、傾斜や凹凸が効いた有機的なフォルム、しなやかな革と色使いから、やはりイタリアの職人技が光っていますね!
スタッフのリコメンドでは、イタリア靴らしいスタイルと、ラッタンジらしい超絶技巧が存分に発揮された作品が紹介されています。
そして、価格帯が・・・・高嶺・・。(苦笑)
さらに、ス・ミズーラ、所謂フルオーダーが可能とあります。
ハンドメイドだからこそ細かな要望にも対応できるのでしょうね!
下の方の囲み枠の中に「ス・ミズーラ詳細」という項目がありまして、、、
価格が・・・(震)
さらにさらに、
パオロ氏が新作を携えて来店されたのですね。
一体どのような作品を持ってこられたのだろう!(興味)
あらためて、伊勢丹、凄いなぁ。(尊)
もう1つ記事を見つけました。(感謝)
2017年2月1日の記事です。
シルバノ氏の息子パオロ氏のインタビュー記事です。
「工房の2階が住まいだった」とありますね。
ん!?
ボナフェ氏も確か・・同じでしたよね。(笑)
パオロ氏は「手仕事が息づいているのは、家族経営を守ってきたからだよ。」と。
あらためてシルバノ氏について。
靴職人の家に生まれ、9歳にして丸ごと一足作り上げました。
11歳には工房で働きはじめ、
長じて道場破りよろしくヨーロッパの名立たる職人のもとを訪れてプロの生きざまを肌で学びました。
1971年、20歳でみずからの名を冠した工房を開きました。
4年後には「クアリタ・イタリア」を受賞。
1992年にローマ、1996年にミラノ、2001年にニューヨーク、2016年にモスクワへ店を出しました。
パオロ氏の言葉によると、シルバノ氏がブランドを立ち上げるにあたり目をつけたのが色で、世の中には色があふれているのに、なぜ靴は黒と茶しかないんだい、との思いがあったのですね。
そして、このごろ(2017年当時でしょうか)では一足の靴に20以上の色を重ねる事も珍しくないと。
工房で陣頭指揮をとるシルバノ氏の情熱が伝わってきますね!
工房は10人の職人を抱えているそうで、生産能力は日産にして20足弱との事。
シルバノ氏が右腕として認めていたフェルーチョ氏が10年前に亡くなったそうですが、いまではパオロ氏が立派に代わりを務めておられます。
そう! パオロ氏も靴職人なのです!!
要の底付けも任され、海外のトランクショーも取り仕切る、八面六臂の活躍です。(凄)
日本でパオロ氏に注目が集まったきっかけは、イセタンメンズのオファーで完成させたオリジナルです!
2005年頃に日本でデビューしたようで、一時期確かに広告されていましたね!!
その後聞かないなぁと思っていたら、2017年現在で休止していたのですね。
その理由は、ローマの伝説的靴工房『GATTO』を手がけることになったから。
当主のヴィンツェンツォ・ガットから引き継いでくれないかと打診があったそうです。
こうしてガットはラッタンジに買収されたようです。
『GATTO』についても少しググってみました。
まずはこちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)
1912年、王族の靴職人アンジェロ・ガットがローマにて『CALZOLERIA GATTO』を創業しました。
非常に高価なビスポーク靴工房で、王室や貴族を中心に、世界中の富裕層を顧客としていました。
因みに、1ヶ月に最高でも30足程度しか制作しなかったそうです。
そういえばGATTOの靴職人ガエターノ氏は『最高級靴読本Vol.2(2004年)』でも特集記事がありましたね。
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代々引き継がれてきましたが、2006年に『Silvano Lattanzi』に買収されました。
この経緯は先ほどのパオロ氏の発言にありましたね。
その後は婦人靴が主流となったそうです。(驚)
『GATTO』の職人は『Silvano Lattanzi』に吸収される形で無くなったブランドとの事です。
買収後の『GATTO』の靴がこちらの記事で紹介されていますね。(感謝)
2017年1月13日の記事です。
『Refare(大阪)』では既成靴の『GATTO』を販売されていたのですね。
しかも、偶然にもシングルモンク!(笑)
貫禄のある優雅なフォルムですね。
そして、ますます気になるのは買収前の『GATTO』!
エレガントなオペラシューズが掲載された記事を見つけました。(感謝)
靴をオーダーする際に訪れたアトリエの飾りテーブルに飾られていたガット氏が作った昔の靴の1つにオペラシューズがあったそうです。
それを気に入ってつくってもらったのが記事に掲載されているオペラシューズです。
つまり、ガットのオリジナルスタイルが再現されているという事ですよね。
『GATTO』のラストの特徴は幅広のスクエアトゥなのですね。
ここでふと思い出したのが、こちらの靴。
近年のモデルだと思うのですが、何となくイタリアンクラシックな印象を持ちました。
ひょっとしたら『GATTO』の影響!??
そういえばこちらの靴も。
『Berluti』はフランスですが、イタリアに縁のあるブランドでもありますよね。
思いっきりスクエアトゥは『GATTO』の影響なのかも!??
こちらの記事にも『GATTO』の靴が掲載されていました。(感謝)
これはヤバイですね!!!!
「最高級」である事が画像からも伝わってきます。
あまりの神々しさに見惚れてしまいますが、、、
トゥの件でしたね。
上品な丸みがありますが、やはり横幅のあるスクェアトゥですね。
こちらの記事も。(感謝)
こちらはグンと現実的なデザインです。
とはいえ、やはり完成度の高さが半端ないですね。
革の張り艶も凄まじいですし、革のカットも完璧、ステッチもギンピングもパーフォレーションの子穴もコバの仕事も、見れば見るほど引き込まれますね。(幸)
あ、トゥの件でしたね。
丸みはありますが、やはりどっしりとしたスクエアトゥです。
『GATTO』というブランドの位置づけからしても、顧客の位置づけからしても、他ブランドへの(いや世界へのと言うべきか)大きな影響力があったとしても不思議では無いと思います。
そう考えると、イタリアのクラシックスタイルのお手本として『GATTO』のようなフォルムがあるのではないかなと。
ん?
ラッタンジの話からだいぶ逸れてる??
買収前の『GATTO』とシルバノ氏の関係は分かりませんが、さすがに靴はご存知だったはずですよね。
そして買収の話があって成立したという事は、何か通じるものがあったのではないでしょうか。
今回はここまでです。
ではでは。