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さり気なく、華やかに、シングルモンク。 (92)Enzo Bonafe 3932

 こんにちは。

 今日も晴れました。

 朝晩こそ少し肌寒いですが、1つ羽織ればいいくらいで、

 あっという間に冬は終わったのかな!??

 

 エンツォボナフェのシングルモンクを取り上げています。

 今回はこちらです。

Enzo Bonafe 3932 

 デザイン性の高いシングルモンクですね!

 

Dupuy カーフ 

 商品説明を読むと、アッパーにはDupuyの革が使われているとの事。

 正式なタンナー名は『Les Tanneries du Puy』です。

 フランスはオーベルニュ地方の古都ピュイの革鞣し業者という意味となるでしょうか。

 

 オーベルニュについてウィキりました。(感謝)

オーヴェルニュ地域圏 - Wikipedia

 フランスの中南部中央山塊に位置しています。

 山脈や休火山があり、肥沃な土地に湖や牧草地帯が広がっています。

 ミネラルウォーターの『Volvic』もピュイ・ド・ドーム山から採水されているのですね。

 首都のクレルモン=フェランには世界有数のタイヤメーカー『MICHELIN』の本社があります。

 

 デュプイのHPもありますね!

www.tanneriesdupuy.com

 1946年に設立され、約140人のチームで運営されているようです。

 ボックスカーフ仕上げの専門知識で認められ、『Fédération Française de la Tannerie』(フランスの革鞣し工場連盟)のメンバーになりました。

 2015年に長年のクライアントであるHCP(エルメスグループ)に買収され、地域社会で卓越したノウハウを維持することに取り組んでいます。

 

 デュプイの工場はいくつかの革鞣し工場で構成されるHCPグループの一部です。

 デュプイはボックスカーフで世界的に有名なAnnonay(アノネイ)と相乗効果を発揮します。

 両社は顧客の要望に応えるため、専門知識をプールしています。

 

 環境フットプリントを最小限に抑え、会社のために働く男女の健康と安全を保護するために

、持続可能な開発プロセスに取り組んでいます。

 

 話を戻します。

 デュプイのカーフは高級カーフの代名詞といっても過言では無いですよね。

 何と言ってもエルメスで採用されている事が有名ですし、ジョンロブやJMウエストンといった革でも評価の高い名門靴ブランドでも採用されています。

 本靴でもそのデュプイのカーフが使われています。

 

三越伊勢丹オンラインストア

 

フォルム

 ラスト名などの記載が無いので分かりません。

 ノーズ長は長過ぎず短過ぎないバランスで、中庸くらいですね。

 幅も広過ぎず狭過ぎない印象です。

 ボールジョイントからトゥへの窄まりも緩やかです。

 トゥは自然な丸みのラウンドです。 

 クラシカルなイギリス靴のような雰囲気ですね!

 

 でも、角度を変えて見ると、イタリアっぽい雰囲気も感じられます。

 甲は峰が立つかのようにしっかりと立ち上がっています。

 キュッと締まったフォルムが靴にシャープな表情をもたらしていますね。

 

 メリハリを強調するようなプロポーションはイタリア靴らしいように思います。

 

ウィングチップ

 トゥには翼を広げたようなW字型の革の切り返しがあります。

 その両端はサイドを抜けて踵まで伸びています。

 いわゆるアメリカンブローグ/ロングウィングチップですね!

 

 親子穴によるパーフォレーションやトゥのメダリオンなど、フルブローグのデザインです。

 しかし、淵にギンピングはありません。

 カジュアル過ぎないバランスですね。

 

 ブローギングはタンの上端にも施されています。

 逆に、羽根周りやトップライン 、ストラップはプレーンです。

 やはりカジュアルとドレスのバランスでしょうね。

 

 因みに、イギリス靴ブランドのところでもフルブローグのシングルモンクが登場しましたね。

maeego.hatenablog.com

maeego.hatenablog.com

  Crockett&JonesとChurch'sですが、いずれもクォーターの革の切り返しがあるダービー(外羽根)がベースのフルブローグでした。

 本靴とはブローグのデザインの違いが分かり易いですが、やはりフォルムの印象もだいぶちがいますね!

 

BEAMS Online Shop

 

羽根

 ロングウィングの上に注目すると、

 タンの革とクォーターの革で構成されています。

 そのクォーターの革に羽根も含まれていますね。

 

 インサイド側の羽根が伸びてストラップが構成されています。

 羽根は後方寄りに位置していて、少しVフロント気味の角度がついています。

 1ホール分くらいのコンパクトなサイズですね。

 

ストラップ、バックル

 ストラップはドレスシューズらしい細めの幅です。

 先端は剣先型でシャープな印象ですね。

 

 バックルは小ぶりなサイズです。

 ベルト通しのあるコの字型で、角のあるシャープなフォルムです。

 クラシカルなドレス感のあるデザインに、艶のあるシルバーが少しモダンさを足しているように思います。

 

後ろ姿

 両サイドの革がヒールで縫い合わされています。

 縫い目の上には市革がありますね。

 砂時計のようなくびれがあり、ヒールカップの丸みが強調されますね!

 

 コバは少しだけ出ています。

 積み上げは高くも無く低くも無い感じですね。

 仕上がりもとても綺麗です。

 

ソール

 底付けはグッドイヤー・ア・マーノ製法です。

 シングルレザーソールで、ヒドゥンチャネル仕上げです。

 プレーンな底面ですが、丁寧な仕事による温もりが伝わってきますね!

 

CASETiFY

おまけ

 アマゾンでも販売されています。

 

感想

 パッと見た感じはイギリス靴のようなクラシカルなドレス感を感じました。

 

 しかし、

 アメリカ靴のようなロングウィングチップデザインを取り入れ、

 嶺の立った甲の立ち上がりがシャープな色気を醸し出しています。

 どことなくフランス靴の『Berluti』や『Corthay』を思わせる雰囲気も感じます。

 

 しかし、

 ノーズ長は控えめで、トゥも穏やかな丸みで、

 やはり独自の美意識が感じられます。

 そしてハンドメイドの温もりですよね。

 

 やはりエンツォボナフェ、

 イタリアンクラシックを感じる仕上がりだと思います。

 

 今回はここまでです。

 ではでは。

 

 


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