こんにちは。
今日も晴れました。
あまり風が無かったからか、昨日よりは寒さも緩和された感じでした。
ジョンロブのシングルモンクを取り上げています。
1足目は現行モデルの「ASHILL」でした。
2足目は歴史と格式のあるこちらです!
JOHN LOBB MATTA2
残念ながら現行のラインナップには入っていません。
廃盤なのかな??
ところで、「2」という事は「1」もある?
あります!
こちらです。(感謝)
何が違うかと言いますと、ラストですね。
8695です。
1995年頃に誕生したと言われていますね。
更にこちらをご覧下さい。(感謝)
先ほどのラスト8695より更に前の、BONORAに製造委託していた頃の「MATTA」です。
ラストは470です。
こちらが初代と謳われていますね。(貴)
いわば「0」!?(笑)
旧BONORA製のモデルは限定的に4型のみ最高峰ラインとして展開されていたそうです。
ハンドメイドで既成靴を作るという贅沢な靴で、後にも先にもハンドソーンウェルテッド製法のジョンロブはBONORA製だけですね。
このあたりの事情について、こちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)
なんと、エドワードグリーンの工場を買収した後の製造なのですね。(驚)
つまり、自社工場を手に入れたのに、BONORAへ製造委託していたと。
工場を手に入れたからといって、すぐに高品質な靴が作れる訳では無いという事です。
やはり人なんですね。
という事で、BONORA製の初代「MATTA」は1990年代中頃のモデルです。
そして、ラスト8695の自社製造「MATTA」は1999年以降、2000年頃のモデルです。
という事は!?
MATTA「2」のラストは・・
ラスト7000
ラスト7000です!
前回の「ASHILL」と同じですね。
2000年に誕生したラストと言われています。
プレーントゥなので、ラスト7000のスマートなトゥシェイプがしっかり現れていますね!
ラスト7000を眺めていて個人的に感じるのは、
立体的でグラマラスな曲面で構成されていながら、何か全体をすーっと包むような、纏めるような、流麗な一体感がありますよね。
もちろん、靴として足にフィットするという機能性も満たした上での話です。
この点、他の名ラストでは、どこかしらに個性的な膨らみであったり、長短であったり、丸みであったり、尖りであったり、ボリューム感であったり、があるかなと思います。
もちろん、それが個性であり魅力でもありますけどね。
それに対して、ラスト7000は純粋なまでにスマートで、淀みの無い流れ、究極のプレーン、を感じます。
個性を消すかのように思われて、目を奪われる美しさがあるという、凄さ!
横顔
クォーターの革の切り返しがあります。
ダービー(外羽根)をベースとしたシングルモンクですね。
羽根の付け根からソールへのカットラインは、少し後方へ角度がついた直線です。
少し幅を開けたダブルステッチで縫われていますね。
羽根の付け根から羽根へのカットラインは、先ほどの直線の延長となる直線から、甲の中央手前でカーブを描き、トップラインへと抜けています。
羽根の下部(トゥ側)は角の丸いスクエア型に近いでしょうか。
全体として、羽根からソールへと続く直線的なラインが特徴的ですね!
クラシカルな印象のカーブラインと比べて、ミニマムでモダンな印象もありますね。
今でこそ他社でもこのようなデザインが見られますが、初代「MATTA」が作られたのは1990年代中頃です。
このような特別なデザインからも、ビスポークシューズを背景としたジョンロブというブランド、そして最上級ラインという位置づけ、を感じさせますね。
ストラップ、バックル
羽根はダービーであれば1ホール程度のコンパクトなサイズです。
ストラップの幅は細く仕上げられていて、ドレス感がありますね。
先端は上下共に斜めにカットされ、剣先型になっています。
シャープで引き締まった印象がします。
ストラップの角度は「ASHILL」のように後方へ流れるデザインでは無く、オーソドックスなシングルモンクの角度です。
クォーターの直線的なカットラインと平行になる角度ですね!
バックルはドレスシューズらしいコンパクトなサイズです。
コの字型で、ストラップの先端側は革製のベルト通し(遊革)となっています。
クラシカルなドレス感を感じます。
先に書いた通り、クォーターの革の切り返しのカットラインからはモダンな印象を受けましたが、バックルのデザインからはクラシカルな印象を受けます。
上級ラインの靴という事で、デザイン性の高さとドレス感の調和を狙ったのではないでしょうか。
今回はここまでです。
ではでは。