こんにちは。
今日も晴れて、割合過ごしやすい陽気でしたね。
ただ、朝晩との寒暖差が大きいかなぁ・・。(苦笑)
クロケット&ジョーンズのシングルモンクを取り上げています。
今回は海外のサイトで見つけたシングルモンクです。
CROCKETT&JONES LAWRENCE
あれこれググっている時に見つけた靴で、
販売は『Ben Silver』というアメリカのショップです。
その歴史を拝見すると、アメリカの多くの大学等のブレザーとジュエリー品質のブレザーボタンで名声を得たようですね。
その後、クラシックなメンズクロージングを扱うショップをサウスカロライナ州チャールストンのキングストリートにオープンし、洗練された上品な服やアクセサリーといったワードローブを提供しているそうです。
ドレスシューズでは他にAldenの取り扱いもされていますね。
カジュアルシューズも厳選されていて、まさにクラシックスタイルのお手本のようなワードローブです!(憧)
「LAWRENCE」が日本でも販売されていないかググったのですが、ユーズドで数足ありましたが完売していました。
現在ネットで取り扱いされているショップを見つける事はできませんでした。
おそらく以前は販売されていたのかな??
それでは「LAWRENCE」を見てみましょう!
オーソドックスなシングルモンクといえばプレーントゥだと思いますが、
実はシングルモンクには他にも様々なバリエーションがあるようで!!?
例えば今回のUチップ、英国流に言うとエプロンフロント、のシングルモンクです!
以前取り上げたTricker’sの「M4869」もそうでしたね。
他にも著名な英国靴ブランドで割と見つけられる事が多いように思います。
英国靴ではUチップのシングルモンクは珍しいスタイルでは無いようですね。
ラスト330
ラストについてあれこれググったのですが、なかなか情報が少なくて・・・。
こちらの記事を読ませて頂きました。(感謝)
どうやらハンドグレードラインが始まった当初に投入された歴史的なラストのようです。(驚)
ロイドフットウェアの「マスターロイド」コレクションでも採用されているそうです。
ノーズ長は中庸のラウンドトゥで、クラシックなスタイルですね。
ハンドグレードと言えば、ラスト337を筆頭とする長めのノーズの現代的でエレガントなイメージが強いので、330の中庸なノーズ長は意外と言えば意外ですよね!?!?
これはあくまで僕の超個人的な妄想ですが、
当時は高級靴ブームが始まりそうな芽生の時期だったのでは?
その前までのC&Jはジョンロブ(パリ)の委託製造もしていました。
しかし、ジョンロブは90年代後半にエドワードグリーンの工場を買収して自社製造に切り替えました。
これによってC&Jとの契約も終了してしまいました。
そこで登場したのがハンドグレード、という流れですよね。
当時の(今も)高級靴の筆頭といえば、ジョンロブとエドワードグリーンでしょうね。
特にエドワードグリーンの存在感とその影響力は大きかったと思われます。
フィット感の高い立体的なラストやクラシックなスタイル、上質な素材と手間隙をかけた丁寧な作り、アンティーク仕上げされたカーフ、「スワンネック」や「小窓」といったディテールに至るまで、他のメーカーもお手本とし、追いかけていたと思われます。
そして本靴のラスト330にもその影響を感じるように思うのです。
ひょっとしたら当初のハンドグレードはクラシックな英国靴の高級路線を狙っていたのかな!?!?(妄想)
他方で、ジョンロブパリの現代的なラスト7000の登場が世界を変えていきます。
立体的でフィット感の良いラストや上質な素材、手間隙をかけた丁寧な作りといった高級靴の基本はもちろん、やはりスーッと伸びた優雅なノーズは特徴的ですよね。
エドワードグリーンの伝統的なクラシックスタイルとは異なる、ジョンロブによる新しいクラシックスタイルです。
その影響を感じるのがラスト337等のスマートなラストでしょうか。
先のラスト330とは明らかに異なるノーズ長ですよね。
以降、ハンドグレードはこちらの路線に進んで行ったのではないでしょうか。
話を戻しますね。
ラスト330は、ノーズ長は中庸なラウンドトゥです。
古き良き英国靴の伝統を感じさせるスタイルですね。
エプロンフロント
そして、さらっと書いてしまいましたが本靴「LAWRENCE」もハンドグレードです。
従って、より上質な素材と手間隙をかけた仕事で作られています。
それがよく現れているディテールの1つがスプリットトゥではないでしょうか。
内と外のサイドの革が縫い合わされている箇所をよく見ると、スキンステッチですね。
職人技が光る手縫い仕事です。
ここも手縫いがされているそうです。
Uチップの印象を決めると言っても過言ではない箇所を職人の手縫いで行う事で、高級靴に相応しい細やかな温もりのある表情となっていますね。(美)
さて、そもそもですが、Uチップの歴史をググっていた時に、
フランスではハンティングシューズから、
イギリスではノルウェー漁師のワークシューズから、
始まった歴史がある、という事でした。
いずれにしても本来はタウンシューズでは無くカントリーで履かれるカジュアルシューズでしたね。
そして、モンクストラップシューズのポジションもフォーマルとインフォーマルの両方、オックスフォードとダービーの間、でした。
つまり、カジュアルもカバーしていますよね。
ですので、Uチップとモンクストラップの相性は悪くは無いのかな・・
って理屈っぽいですか。(苦笑)
相性の良さは本靴を見れば納得ですよね!
ただ、今一度理屈にかえると、
同じUチップでも、レースアップのダービーと比べてモンクストラップの方が少し落ち着いた印象、エレガントな印象がするように思います。
すなわち、オックスフォード > モンクストラップ > ダービー、というポジションの通りかなと!!?
やはり理屈っぽいですかね。(笑)
おまけ
クロケット&ジョーンズの英国オンラインショップには「Lawrence 2」の取り扱いがありますね。
もちろんハンドグレードです!
ラストが変更されていて140とありますね。
ラスト140
商品説明にあるラスト140についての情報を見ると、
創業140周年記念として誕生したラストのようです。(だから「140」!)
140は、330の前部と363の後部を取り入れているそうです。
という事は、クラシックなラウンドトゥの330の印象を維持しながら、よりフィット感が挙げられたラストですね。
アンティークカーフ
アッパーはアンティークカーフです。
非常に肌理の細かいヨーロッパのカーフスキンが使われていて、革の特徴を最大限に引き出すためにアニリン染色されているとの事。
そして最後に自社工場で手作業による磨きがかけられているそうです。
今回はここまでです。
ではでは。