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真っ白なテニスシューズを履きたい気分(50)Church's BOLAND

 こんにちは。

 今日も曇りから始まり、夕方からはしとしと雨が続いています。

 気温も下がって涼しいくらいかな。

 やっとしとしと雨ですね。

  今年は夕夜間に梅雨が来てる感じです。

 

 では、チャーチの白スニーカーの話に戻ります。 

 チャーチのスニーカーを取り上げるにあたって、まずは歴史を探りました。

 もともとはドレスシューズをベースに、アッパーの素材や色などのデザイン変更、スポンジ系のミッドソールやラバーソールなどを採用してスポーツシューズを作っていましたね。

 しかし、2015年に登場した「MIRFIELD」はスポーツブランドのスニーカーをベースにしたようなデザインでした。

 製造も以前はイギリス製でしたが、イタリア製に変わりました。

 個人的には、ここでチャーチのスニーカーに大きな転換があったように思います。

 これだけ大きな転換ですからプラダの影響はあると思われます。

 ただ、プラダ買収は1999年でしたので、「DEUSE」の頃は既にプラダグループに入っていましたよね。

 ですので、単にプラダの影響だけとも言えなさそうです。

 ここで思い出されるのがフィービー・ファイロ!?

真っ白なテニスシューズを履きたい気分(21)adidan STAN SMITH ② - 靴と歩む、僕の...

  2011年CELINEのショーで彼女が履いていたスタンスミスに注目が集まり、その影響がだんだん大きな流れなっていったのかなぁと。

 その流れはプラダも感じとったでしょうね。

 つまりファッション的な意味合いでクラシカルなテニスシューズの流れが起きたのでしょう。

 その流れにチャーチが乗った事の意味をどう考えたら良いのかなぁ?

 単に流行に乗って売り上げを伸ばすためと考えて良いのだろうか??

 それとも、もっと大きな視点で、現代人の服装の変化、それに合わせる靴の変化、つまり靴文化の変化を見越しての大転換なのか???

 その答えは時間が経って分かる事ですが、2021年現在の僕の感覚的には「MIRFIELD」のようなデザインが許容される場は広がってきているように思います。

 その証拠に現在も「MIRFIELD」が作られ・・・

 って書きたいのですが、、、

 既に廃盤のようです。(残念)

 

 でも、大丈夫! 

 だって、現行のチャーチには「MIRFIELD」の後継と思われるスニーカーがあるので!!

Church's BOLAND

 「MIRFIELD」とよく似ていますよね!?

 じっくり見てみましょう!

フォルム 

 低く平たい方向性、

 中庸なノーズ長、

 自然な丸みのラウンドトゥ

 長い羽根のダービー(外羽根)、

 アディダスの「スタンスミス」に倣ったような、クラシックなテニスシューズのデザインですね。

 

レザー&ロゴ

 アッパーのレザーには、ソフトなカーフが使われています。

 公式サイトでは「ナチュラルな風合いのアンティークカーフ レザー」と記載されています。

www.church-footwear.com

 シボが殆ど見えないタイプのレザーで、「MIRFIELD」とはまた違った表情ですね。

 

 タンの上部には質感の異なるレザーのパーツが付けられています。

 そこには「Church's」のロゴが刻印されていますね。

 同色であり、タンも短めで飛び出ないので、かなり控えめなロゴ主張です。

 上品で良いと思います。

 

シグネチャーデザイン 

 羽根の付け根(「アイステイ」と呼ぶらしいです!)に注目します。

 

 まず、羽根からアウトソールへ革の切り返し、すなわち、クォーターの革の切り返しがありませんね。

 つまり、ヴァンプからヒールまで一枚の革で構成されたホールカットなのです。

 一枚の革から多くの面積を取らなければならないという贅沢な作りですね。

 そして、負荷が強くかかかる屈曲部に革の切り返しが無いので、履き心地の柔らかさや靴の丈夫さにも貢献しているのではないでしょうか。

 

 そして、アイステイを見ると、半月型の「ハーフムーンステッチ」が施されていますね。

 これはチャーチの看板モデルの1つ「SHANNON」の特徴的なデザインと同じです。

 つまり、この意匠を見ただけで分かる人には分かるというシグネチャーデザインになっているのです!!

 チャーチならではのデザインセンスが光ります!

 

 これらのデザインは「MIRFIELD」を継承していますね。

 

ヒール&底付け 

 ヒールを見ると、シンプルな割り縫いです。

 その上のヒールパッチは色味を揃えつつも素材感を変えたレザーですね。

 クッション材が入っていますが、悪目立ちしないボリューム感です。

 ブランドロゴはどこにも入っていません。

 コンパクトですっきりとした印象の上品なヒールに仕上がっていますね。

 

 アウトソールの側面を見ると、ステッチが靴を一周しています。

 アッパーとアウトソールを縫い合わせているのでしょう。

 という事は、オパンケ製法でしょうね。

 ソール剥がれしずらい丈夫な作りに好感が持てます。

 

 これらのデザインも基本的には「MIRFIELD」を踏襲していますね。

 

アウトソール 

 アウトソールは「MIRFIELD」とはかなり異なりますね。

 底面を見ると「CHURCHI CO」をモチーフとしたオリジナルデザインの刻み込みです。

 ウエストには赤いロゴパッチがデザインされていてます。

 かなりポップなデザインですね。

 

ライニング 

 「MIRFIELD」と大きく変わった箇所がもう1つ。

 それがライニングです。

 「MIRFIELD」は薄いグレーのフルレザーライニングでしたが、

 「BOLAND」は「快適な履き心地で通気性に優れたキャンバス地」です。

 

まとめ

 「MIRFIELD」との違いは、アッパーの革、アウトソール、ライニング、でしょうか。

 他はほとんど同じデザインを踏襲しているように思います。

 なので、「MIRFIELD」からの流れが続いていると言っても良いのではないでしょうか!!?

 そう考えると、2015年からこのデザインのスニーカーが継続している事になりますね。

 今後しっかり定着していくか、楽しみです!

 

 完成されたテニスシューズのデザインの中にチャーチらしさがさり気なく入っていて、チャーチのクラシックスニーカーと言えるデザインだと思います。

 是非継続して欲しいな!!

 

感想

 ブランド主張は非常に控えめで、見た目はかなりシンプルな白スニーカーです。

 

 さり気ないブランド主張は分かる人にしか分からないくらいなので、全体的には癖の無いニュートラルなデザインです。

 そして、素材と作りの良さでラグジュアリー感を醸し出していますね。

 だから、ドレス寄りにも合わせやすくなり、大人が履きやすいスニーカーなのではないでしょうか。 

 靴ブランドが作るスニーカーの魅力はそこにあると思います。

 

おまけ1 

 状態の良さそうなユーズドがありました。

 

 おまけ2

 「BOLAND」にはカラー違いもありますね。

BOLAND PLUS2 

  基本的なデザインは「BOLAND」です。

 違いは、

 鳩目がアッパーと同色の外鳩目に、

 タンの上1/3くらいが別素材・別色のスエードに切り替えられていて、

 ヒールパッチも同じスエードに切り替えられている、

 点ですね。

 素材感の違いがそれぞれの素材の上質さを際立たせていると思います。

 2色使いで見た目も華やかになり、上品なカジュアル感がありますね。

 

 今回はここまでです。

 ではでは。


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