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真っ白なテニスシューズを履きたい気分 (3)歴史② ゴム

 こんにちは。

 今日は晴れました。

 気温も上がって気持ちの良い天気に恵まれました。

 

 前回の続きです。

 テニスシューズの歴史を追いかけています。

 参考にさせて頂いた記事はこちらです。

tennisconnected.com

 こちらの記事を土台にして、関連するトピックをググっています。

 

 前回はテニスシューズの原型と思われる18世紀のイギリス海軍のデッキシューズから始まりました。

 今回はラバーソール、の素材であるゴムについて!

ゴムの研究

 ラバーソールの進化に多大な貢献をされたアメリカ合衆国の発明家チャールズ・グッドイヤーについてもググりました。

チャールズ・グッドイヤー - Wikipedia

  ゴムの研究に並外れた情熱を持って取り組み、偉大な発明をした、

 その波乱万丈にとんだ人生に驚きました!!

 

 「1831年ごろ〜」の記述の中に当時のゴム製品は湿度に影響されやすくて冬は低温でかちかちに固まり、夏は熱でべたべたに溶けてしまう性質があったとありますね。

 アメリカでの事情ではありますが、やはり当時のゴム加工技術はそれ程高くは無かったのではないでしょうか。おそらくイギリスでも同じくらいだったのかなと想像します。

 

 1837年の恐慌の前に、酸化硫法を発見していて、ゴム靴などのゴム製品の生産をしていますね。その特許も取得しますが、未だ硬化したり溶解したりする未完成の技術だったようです。

 そして1839年の冬、遂にゴムの耐熱性に関する重要な発見をします!

 それが硫黄でした。ゴムに硫黄を混ぜる事で耐熱性が向上したのです。

 その後も品質安定のための研究を続け、一定の結果を得た事で1842年にはゴム工場を立ち上げました。

 1844年6月15日に加硫ゴムの特許を取得します。その後は特許侵害が頻発し、訴訟を強いられるようになりました。

 

 そして、同時期にイギリスでゴムの研究をしていた発明家トーマス・ハンコックも重要ですね。

 彼について分かりやすくまとめられた記事を見つけました。(感謝)

トーマス・ハンコックとバルカナイズ製法 – バルカナイズの歴史 | スニーカー見学

 1842年、グッドイヤーはゴムのサンプルをイギリスのゴム会社に送りました。そのサンプルを分析したトーマス・ハンコックは表面に硫黄が付着していることに気づきました。ハンコックは実験を重ね、グッドイヤーの4年後の1843年に加硫ゴムの製造法を再現することに成功しました。

 1843年11月21日、ハンコックは特許を取得します。グッドイヤーが特許申請をした8週間前だそうです。そのため、両者はイギリスで訴訟することになりました。

 結局1950年代の終わり、アメリカではグッドイヤーが、イギリスではハンコックが特許権者となったようですね。そこからゴムベースの製品生産において両国の間で激しい競争が始まりました。

 

 この頃に誕生した加硫ゴムの製造方法が大きなターニングポイントでしょうね!

 この技術によってラバー製品の可能性は大きく広がったのではないでしょうか。

 ラバーシューズはもちろん、ラバーソールシューズにおいてもそうだと思います。

 

 両者とゴムについて調べ始めると止まりませんね・・・。(笑)

 こちらの記事でも興味深い話が書かれています。(感謝)

知ってた? 輪ゴムの誕生秘話 | ギズモード・ジャパン

 ゴムの歴史は3000年前のメソアメリカ文明にまで遡るのですね!!!(驚)

 16世期の大航海時代にスペインの探検家達が南アメリカに到着し、ラテックスを知りました。ヨーロッパでゴムが研究されていくのはこれ以降でしょうね。

 

 因みに、トーマス・ハンコックはゴム引きのレインコートで有名な「マッキントッシュコート」の共同開発者だそうです。

 1823年にチャールズ・マッキントッシュが発明した世界初の防水布「マッキントッシュ・クロス」は2枚の綿布の間に溶かした天然ゴムを挟み熱で圧着させたゴム引きクロスです。

  ただ、やはり初期のマッキントッシュ・クロスには寒い時に硬くなり暑くなると溶けるという問題はあったようですね。

Mackintosh - Wikipedia

 チャールズ・マッキントッシュの死後、工場の経営を引き継いだハンコックは加硫ゴムの技術を応用し「マッキントッシュクロス」を完成させました。

 

 トーマス・ハンコックが1857年に発表した著書『イングランドにおける、天然ゴムとインディアゴム製造の起源と進歩(の個人的な物語)』の中に「バルカナイゼイション(VULCANIZATION)」という言葉があるそうです。「硫黄」と「熱」の使用を表現する言葉としてローマ神話の火と鍛冶の神ウルカヌスVuldanus(英語ではバルカンVulcan)の名前を拝借したものだそう。それが現在のゴム製品のための基本工程の名前となったそうです。

 

 

 こちらの記事(↓)では、19世期半ば頃の様子が書かれています。(感謝)

Sport Shoes: History of blue chip sneakers

 1860年頃のイギリスにおけるLawn Tennis(芝のコートで行う庭球)の話の中では、グリップ力があり芝を痛めないソールパターンとして特許取得されたローカットのプリムソールが履かれていたとありますね。

 また、アメリカの様子も書かれています。

 ベースボール(1846)やバスケットボール(1891)でハイカットキャンバスのプリムソールが導入されたとありますね。

 

 1876年頃の話の中で、The Liverpool Rubber Companyが作った靴でしょうか??、「plimsolls」が登場していますね。

 キャンバス生地は、夏は涼しく、濡れても乾きやすいという事もあって、白いプリムソールが人気だったそうです。夏場の週末に海辺の遊歩道を歩く際のファッションアイテムとなったようですね。

 この「1876年」というのが本当に靴に関する情報なのか?、と気になったのでもう少し調べました。

 すると、どうやら船の方に関係する年なのではないかと・・・。 

 というのも、そもそもプリムソールラインというのは船体が水面と出会う喫水線に関する安全基準に基づいて船体にマーキングされるラインの事で、イギリスの国会議員サミュエル・プリムソルによって考案されたのが1876年だそうです。

https://nipponkaigi.net/wiki/Waterline

 それについてはこちらの記事で分かりやすく説明されていました。(感謝)

プリムソルのマーク――満載喫水線

  ゾッとするような背景があって誕生した偉大なるラインだったのですね。(義)

 さて、

 「プリムソール」という靴が同年に登場したとはちょっと考えにくいかな・・・。

 靴の名前として利用価値が生まれるにはもう少し時間がかかるのではないでしょうかね??

 真偽の程は分かりませんが、少なくとも「プリムソール」という靴の名前が登場するのは1876年以降でしょうね。

 

 ここで今一度プリムソールシューズについて考えました。

en.wikipedia.org

 「A pump」はイギリスでは布素材でゴム底の運動靴という意味があるようですね。

 1830年代にリバプール・ラバー・カンパニーがビーチウェアとして作ったキャンバスのアッパーにラバーソールの運動靴となっています。

 そのソールについては、厚みが8〜9mmの硬いゴム素材で、側面まで上がらずに接着されている、となっています。

 当初は「sand shoes」と呼ばれていて、その後1870年代に「plimsoll」というニックネームが付いたようですね。

 という事は「sand shoes」がバルカナイズ製法が誕生する前のデッキシューズでありテニスシューズだったのかな。

 

 最後にもう一度、前回の歴史①の終わりにご紹介したあの靴について考え直しました。

 こちらです(↓)。(再度、感謝)

NORTH SEA CLOTHING | SHIPS(シップス) | SHIPS 吉祥寺店 | シップス(SHIPS)公式ショップブログ

 英国海軍(ROYAL NAVY)のデッキ用スニーカーを元にデザインされたというスニーカー「PLIMSOLL」です。

 

 今僕が考えられるのは、この靴はバルカナイズ技術が誕生した後のプリムソールをデザインソースにしているのではないか、という事です。

 バルカナイズ製法以前のラバーソールと底付け方法が分からないので確信は無いのですが、紹介されている靴にはバルカナイズ製法の恩恵があるように思います。

 また、「PLIMSOLL」という名前がデザインソースとなったデッキ用スニーカーから来ているのであれば1876年以降という事になりますよね。

 

 今回はここまでです。

 ではでは。


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