こんにちは。
今日も晴れて、過ごしやすい冬日でした。
年末の雰囲気をじわじわと感じるようになりましたね。
バタバタとする事もあって、ちょっと疲れ気味・・・。
気を引き締めて、無事平穏な年越しができるように。(願)
さて、サイドゴアブーツも遂にラストです。
前回はジョンロブのロウリーでした。
今回もジョンロブのロウリーです。
えっ!??(笑)
JOHN LOBB LAWRY NEW STANDARD
https://www.johnlobb.com/ja_jp/mens-shoes/lawry-new-standard-single-leather-sole
「NEW STANDARD」という名前が入っていますね。
新たな標準・規格・基準、といった意味合いでしょうか。
すなわち、一過性の流行りでは無いですよ、という事ですよね。
ジョンロブが言うのですから、重みを感じます!(畏敬)
それでは、ニュースタンダードとはどういう事なのか?
それを窺えそうなヒント??となりそうなのが、こちら。
WILLIAM NEW STANDARD
https://www.johnlobb.com/ja_jp/mens-shoes/william-new-standard-14937
そう、あの有名なウィリアムにも「NEW STANDARD」が付いているのです。
つまり、ニュースタンダードはロウリーだけでは無い!?
そうです!
他にも、「CITYⅡ NEW STANDARD」もありますよ!
でも、、「Ⅱ」はラスト7000だからⅡだったのでは・・・??
それはさておいて、
これらに共通するのは・・・ラスト0015!?
ラスト 0015
前回のラスト8695のお話の中でも触れましたが、
ジョンロブではラスト番号の下2桁の数字が、そのラストの制作年を表しているそうです。
ですので、ラスト0015が作られた年は2015年となりますね。
ジョンロブの2015年といえば、ブランド初の女性アーティスティック・ディレクターであるパウラ・ジェルバーゼ氏が登場した年ですね。
そして、パウラ女史が手掛けた新しいラストが0015との事です。
就任初コレクションで新作シューズとともに発表されました。
当時は賛否両論あったように思います。
老舗ブランドが全く新しい事をすれば、それは必然でしょうね。
逆に言えば(逆?)、彼女はそれだけ新しい事をきちんとやってのけた!、という事でもありますよね。
そして、真価が問われるのはそれからだと思います。
5年経った現在、ラスト0015はジョンロブの主力モデルに「NEW STANDARD」として採用されています。
個人的には、僕が言うのも大変僭越ですが、一定の成果を上げられたと思っています。
これを5年前に誕生させたのですから、
流石パウラ女史、流石ジョンロブ、だと思います。
更にこれから、本当にニュースタンダードとなれるのか。
大きな挑戦ですね!
前置きが長くなりましたので、
そろそろ靴を見ましょうね。
丸みの大きなラウンドトゥで、ボリューム感のあるラストですね!
伝統的な考え方(であっているだろうか)からすれば、カジュアル向きのラストでしょうね。
例えば、カントリーシューズやスポーツシューズ、『コテージライン』がそうですよね。
でも、現在のファッションはボリューム感が増してきていますし、リラックスしたコンフォートなデザインもだいぶ許容されてきています。
そういう中では、ラスト0015がカジュアル向きだけとも言い切れなくなってきているように思います。
だからジョンロブはニュースタンダードという名前を付けたのかな?
だとしたら、凄い宣言ですね!!
デザイン
アッパーのデザインは「LAWRY」ですので、前回取り上げた事と変わりはありません。
クラシックで正統なデザインですね。
底付け
オールアラウンドグッドイヤーウェルト製法です。
出し抜いのステッチが踵までぐるりと靴を一周していますね。
張り出したコバをよく見ると、アッパーの淵のところをギザギザとした物が囲んでいます。
ノッチドウェルトですね。
アウトソールも厚みのあるラバーソールです。
ライトウェイトウォーキングソールです。
独特のソールパターンで、耐久性とフレキシビリティに優れたゴム製EVAソールとなっています。
その名の通り、歩きやすいソールでしょうね!
総体的にカントリーシューズと同じような底付けですね。
そして、アウトソールは現代的な進化を遂げたラバーソールです。
つまり、これがニュースタンダード!
まとめ
ここ数年じわじわと感じていたファッションの変化は、
コロナ禍によってコンフォートさを求める気分が上がったように感じる中、
更に変化の流れは進むのかなぁ、
と思う事があります。
今年の伊勢丹靴博2020においても、そのような提案を感じました。
そういう思いでロウリー ニュースタンダードを見ていると、
これが新しい靴の姿なのかも、というワクワク感と、
ここまでスタンダードは変わるのだろうか?、という懐疑とが入り混じって、
それを僕は楽しんでいます。(笑)
正直、ラスト8695のロウリーの方が伝統と新鮮さとのバランス感が綺麗で、サイドゴアブーツの最後にふさわしいとも思いました。
それは僕の好みでもあるのだと思います。(好)
でも、今年最後の1足として、
靴の王様であり、靴のお手本とも言えるジョンロブの、
新しいスタンダードへの挑戦に敬意を持って、
ラスト0015のNEW STANDARDを選びました。
だからと言って、ラスト8695や7000が色褪せる事は無いと思います。
むしろ、これらの名作に0015が加わる事ができるのか、ですよね。
ニュースタンダードが新しい美となるのか、
楽しみです!
ではでは。