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フルブローグと英国靴。 ⑪ STRAND

 こんにちは。

 今日は曇り時々雨でした。

 気温も下がり、だいぶ涼しかったですね。

 

 前回は美しいフルブローグとして、ジョンロブのSTOWEYを取り上げました。

 ため息が出るほどの美しさで、

 ここまで来ればもう十分だと思うのですが、

 本当にフルブローグのドレスシューズとして最高の美しさだと思いますが、

 ジョンロブは更なる高みへと挑戦していますね。(驚嘆)

 それがこちら。

STRAND

https://thumbor-gc.tomandco.uk/unsafe/trim/fit-in/1730x1153/center/middle/smart/filters:upscale():fill(ececec):sharpen(0)/https://www.johnlobb.com/static/media/catalog/product/5/4/548180le1r_strand_black_side_6_4.jpg

 2020年のイヤーモデルです。

 

 細かいことを言うと、

 メダリオンやギンピングが無いですし、

 パンチングも子穴だけなので、

 フルブローグと言って良いのか分かりません。

 子穴は有るのでブラインドブローグでも無いですよね。

 

 非常にすっきりとしたフルブローグで、

 スーッと伸びる曲線と直線が実に美しいデザインで、

 極上のエレガンスに溢れたロングバンプのフルブローグ・・・

 というだけでは無いのです!

 

 この靴の何が凄いかと言いますと、

 ホールカットなのです!!

 すなわち、フルブローグなのに一枚の革で作られています!!

 

 こちらのブログで分かりやすく説明されていますよ。

https://stat.ameba.jp/user_images/20191020/07/amelme/6e/c0/j/o1080108014619102206.jpg?caw=800

 John Lobb イヤーモデル(2020年) - Saint Crépin 2020 | 30代の趣味ブログ

 

 りんごの皮剥き(の逆再生)のように、一繋がりの革を巻くと立体的になるという構造です。

 逆に言うと、立体的な靴の形になるように計算をして型を設計しなければなりません。

 しかも、釣り込んで靴になった姿が美しくなければいけない訳です。

 よくそのような事を考えたなぁ、という事にまず驚きますね。

 

 その型に沿って革をカットする訳ですが、

 それに要する革の面積の広さにも驚きます。

 通常のフルブローグの2倍近い革を要するそうです。(絶句)

 もちろん、ジョンロブですので、しかもイヤーズモデルですので、

 超極上の革を一足のために惜しげもなく使っているのです。(嘆息)

 

 そして、カットされた革を実際に立体化し、

 それを縫い上げなければなりません。

 その縫製技術にも驚きです!!

 

 実は2009年のイヤーズモデルでもこのアイディアはあったようですね。

https://cdn.clipkit.co/tenants/576/wp-content/uploads/2009/10/7661/327_05_327.jpg

JOHN LOBB│10月25日、イヤーモデル「JOHN LOBB 2009」発売 - Web Magazine OPENERS(ウェブマガジン オウプナーズ)

 

 2020年と2009年の違いについて書かれているブログも見つけました。

ジョンロブイヤーモデル 2020

 

 11年越しで復活したスパイラル構造ですが、

 はたしてその間、他所でこのような靴が作られた事があったでしょうか!??

 

 ジョンロブでなければまずあり得ない靴でしょうね。

 最上級の贅沢と最上級の美しさ、

 フルブローグのドレスシューズの頂点ではないでしょうか。(嘆息)

 

 因みに、次のイヤーモデル2021について、少しづつ情報が出てきたようですね。

 今年が名作ウィリアム誕生から75周年という事を記念して、「ウィリアム 75 2021イヤーモデル」となるそうです。

 楽しみですね!

 

 ではでは。


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