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フルブローグと英国靴。脱線編  Church'sの3モデルと色。

  こんにちは。

 今日は曇りで、涼しかったはずなのですが、、、

 日中はまだ蒸し暑さが残る感じがしました。

 

 チャーチの定番フルブローグ「Grafton」、「Burwood」、「Chetwind」を見てきました。

https://www.british-made.jp/wp-content/uploads/2015/12/201512_fashion_001-1.jpg

 左から、Grafton、Chetwind、Burwood。

 この画像だけでも見惚れてしまいます!(笑)

 

 カントリーシューズに由来する無骨さ、

 タウンシューズに適した上品さ、

 ドレスシューズに相応しい美しさ、

 場所や時代性によってフルブローグに求められる要素も変わってくるのでしょう。

 チャーチの3本柱はそれぞれ異なる表情を見せて、様々な要求に応えてきたのかもしれませんね。

 ゆえに3モデルとも名作であり、今も現役なのかなと。

 

 そういえば、アッパーのカラーもいろいろあるのですが、全然触れませんでしたね。

 同じ靴でも色が変わるとだいぶ印象も変わりますよね。

 今回はアッパーのカラーをテーマにそれぞれを勝手に鑑賞してみたいと思います。

 

 カラーといえば、

 ポリッシュドバインダーカーフでは、ブラック、ライトエボニー、サンダルウッド、バーガンディーの4色が展開されていますね。

 また、樹脂加工されていないカーフ (ネバダカーフ)や型押しされたグレインレザー、コードバンも各色あるようです。

 1つ1つを取り上げるとあまりに長くなりそうなので、

 ここではポリッシュドバインダーカーフを中心に4色について考えてみたいと思います。

 

GRAFTON

 グラフトンは、張り出したコバとダービー(外羽根)という仕様から、3モデルの中で最もボリューム感がありますね。

 合わせる服も、軽・薄よりは重・厚な方が相性が良さそうですね。デニムとの相性も3モデルの中で一番かも!?

 

 そして、ロングバンプに施されたブローギングがアメリカンブローグを思い起こさせます。

 (アメリカンブローグについても別に書いてみたいと思っています。)

 そういう意味で、ブラックやバーガンディーからはアメリカントラッドがイメージされます。

 確かアメリカントラッドにおいても、上等なブランドでは英国靴が採用されていましたよね!??

 そう、グラフトンはやはり英国靴なのです!

 

 それに対して、ライトエボニーやサンダルウッドのグラフトンからはカントリーシューズがイメージされます。

 履き込んでエイジングされた姿もカッコ良さそうですね。

 バートン(トリッカーズ)を牧歌的なカントリーシューズとするならば、

 グラフトンは都会的なカントリーシューズでしょうか!?

 

 あと、グラフトンは173ラストとの相性が良いように思います。

 ダービー(外羽根)の立体感や張り出したコバの幅感が、ノーズの間延びした印象を防いでいるように思いますね。

 ゆったり&どっしりとした雰囲気で貫禄があります!

 

BURWOOD

 バーウッドは、丸みがありながらもコンパクトなフォルムで、バルモラル(内羽根)のキチンと感も相まって、古き良き英国靴を思わせます。

 

 特にブラックはクラシカルな英国スタイルな感じが強まるように思います。

 そこが逆にモードな服とも似合ってしまうのかもしれませんね!?

 そういうイメージから、米国的なファッションよりも英仏的なファッションとの相性が良さそうですね。

 

 逆に、茶系のバーウッドからはカントリーシューズのイメージも浮かびます。

 グラフトンよりは軽快な印象なので、ボリューム感がありつつも重過ぎない服の方が合いやすいように思います。

  

CHETWYND

 ノーズが長くてスリムなフォルムが現代的なフルブローグですね。

 ボリュームのあるトゥとカチッとした作りに英国靴らしさも感じます。

 

 特にブラックは現代の英国ドレスシューズの基準かもしれませんね。

 ライトエボニーはブラックよりも少し柔らかい印象でしょうか。

 ドレスシューズはブラックに限らないという感覚も現代的かもしれませんね。

 どちらもドレスシューズらしい色なので、173ラストのノーズの長さもドレッシーに思えます。

 

 それらに対して、サンダルウッドやウォルナットとなると、、、

 カジュアル感が強く、、、ノーズがちょっと間延びしたようにも見えるかなぁ。

 明るい色味とロングノーズでイタリアっぽいと言いますか、ドレスなのに派手かなぁと。

 でも、

 例えば夏場のドレスシューズのようなイメージを思い浮かべると・・・

 アリですね!(笑)

 そうなると、やはり英国靴らしさを感じるんですよね。

 

感想

 

 僕が思うチャーチのフルブローグの魅力は、芯のある堅さが感じられるところですね。

 それは一体どこからくるのでしょうね?

 アッパーの革、すなわち、

 ポリッシュドバインダーカーフの硬質感からでしょうか。

 超高級靴の1つ下のランクのカーフが持つ質感、

 毛足が短くて張りのあるスエード、からでしょうか。

 それともソール(実際チャーチのレザーソールは硬い)、からでしょうか。

 いや、ガチッとした作りからでしょうか。

 いずれにしてもチャーチの靴には堅さが感じられるように思います。

 それがフルブローグにはよく似合うように思うのです。

 

 僕のこの感覚は一体何故なのでしょう??

 何となく思うのは、

 フルブローグのらしさ、カッコ良さや美しさ、のルーツにありそうなのが、トリッカーズなのかな、という事です。

 そんなトリッカーズも硬いですよね。(苦笑)

 硬さがあるけれど、丈夫で、ガンガン履けて、自分の足に馴染んできて、味わいが増す。

 それがフルブローグの英国靴らしさなのかなと。

 

 次回から書きますが、更に上のクラスにある超高級靴ブランドのフルブローグの多くは、

 素材も更に上質だからでしょうか、

 柔らかい印象になる靴も多いように思います。

 まぁ、実際に上質な素材は柔らかいのですが、、、。(笑)

 それがエレガンスへと繋がれば、別枠のカントリー“ライク”シューズとして魅力的ではあります。

 が、そうならない場合には正直ちょっとチグハグな印象が・・・。

 だったら、僕はチャーチやトリッカーズの方がカッコ良いと思うかな。

 でも、おそらく、超高級靴というのはそもそも別世界の靴なのだと思います。これが階級社会ってぇ奴でしょうね・・・。(苦笑)

 

 ではでは。


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