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フルブローグと英国靴。 ① 歴史

 こんにちは。

 朝晩は若干涼しくなってきたでしょうか。

 日中は相変わらず暑いですが。

 秋服は・・・まだ先かなぁ。

 

 クロケット&ジョーンズのコードバン靴をいろいろと発見した事をきっかけに、

 クラシカルなカジュアルシューズの魅力について想いを馳せてきました。

 第1回目がUチップ。

 第2回目がローファー。

 そして第3回目の今回は、

 フルブローグです!

 アメリカと日本ではウィングチップと呼ぶ方が一般的でしょうか。

 

 そもそものきっかけはこの靴です。

 CROCKEtt&JONES PEMBROKE2

 

  コバの張ったフルブローグのダービーで、いわゆるカントリーシューズのスタイルですね!

 しかも、ホーウィンのシェルコードバン仕様という贅沢な一足です!!

 

 そう、このデザインはカントリーシューズとして有名ですよね!?

 というのも、この靴の影響が絶大でしょう!

Tricker's Bourton 

  7ホールのブーツモデルMaltonと並び、

 トリッカーズを、

 いや英国靴を、

 代表するカントリーシューズ ですね。

 

 さて、フルブローグの歴史についてちょっと調べてみたのですが、、、

 調べるうちに、、、

 ブローグ(brogue)から始めるべきなのかな、

 と思いました。

 何のこっちゃ??・・・ですよね。(苦笑)

 

 「フルブローグ」、

 すなわちbrogue(ブローグ)がfull(いっぱい)なデザインという意味ですよね。

 fullという事は・・・fullでないブローグもあるということ?

 いぇす!

 「セミブローグ 」や「クオーターブローグ」もあるのです!

 

 「セミブローグ」はブローグがsemi(半分)なデザイン。

 例えばこんな靴です。

Church's Diplomat 

 キャップトゥのキャップにメダリオンやブローギングなどの装飾があるデザインですね。

  因みに、セミブローグのデザインが完成されたのはジョン ロブ(ロンドン)でオーダーされた靴からみたいですね。

 

 「クオーターブローグ」はブローグがquarter(四半分)なデザインです。

 例えばこんな靴です。

CROCKETT&JONES BELGRAVE 

 キャップトゥのキャップにメダリオンが無く、一文字のブローギングが入ったデザインです。

 ブローグシューズの中ではドレス度の高いデザインですね。

 他の革の切り返し箇所にもブローギングが入るデザインなどもあります。

 

 という事で、フルブローグはブローグシューズの中のデザインの1つなのですね!

 ・・・

 んんんん??

 ブローグ(brogue)?

 そう、ここからが歴史のお話!(やっと・・・)

 

 「brogue」の語源はゲール語の「bróg」靴から派生したものだそう。

  (ブローグシューズ - Wikipedia)

 その発祥は16〜17世紀頃と言われているそうで、スコットランドアイルランドの高地で暮らすケルト系民族のゲール人が履いていた労働靴がルーツだとか。

 その靴は「Cuaran」や「Rullion」と呼ばれるそうです。

最も装飾的な紳士靴「ウィングチップ」の歴史や定番モデルを紹介 | メンズファッションメディア OTOKOMAE

  そのCuaranをググってみるとこんな記事が。

Traditional Scottish Clothing – Traditional Living Project

https://traditionalivingproject.files.wordpress.com/2015/06/wpid-198375_10150217291249745_734669744_8993249_5980969_n.jpeg?w=544&zoom=2

 この記事を見る限りでは、ウィングチップというよりもモカシンやギリーの原始的な靴のような感じ??

 

 となると、、、

 brógのポイントは湿地帯で水に濡れた靴の排水をよくする工夫なのかな、と。

 であれば、、、

 靴に穴をあける工夫もその1つでしょうね。

 そうなると、、、

 穴は靴の中まで貫通させないと排水できませんよね??

 

 Wikipediaに戻ると、

 スコットランド語の「ブローグ」は、ブレイドルまたはボーリングツール、およびそのようなツールで穴を開ける動作を示すためにも使われる、との事。

 (ブローグシューズ - Wikipedia

 

 でも、現在のブローグ(brogue)にそのような穴は・・・無い!

 たまにブローグシューズの説明で「水はけを良くする」という説明を見かけるのですが、、、

 貫通していないパーフォレーションに排水機能があるのかな??

 

 むしろ、

 現在のブローグシューズ(カントリーシューズ)は靴内に水を侵入させない方向性のように思います。

 防水性を高めた革を使い、

 革に厚みを持たせたり、革を重ねたりして、水の侵入を防ごうとしているような。

 ダブルソールにストームウェルト仕様も水の侵入を防ぐ工夫ではないかと。

 

 こんな感じであれこれと考えていると、

 brogueというのは、

 brógの機能的なデザインである穴をbrógの特徴と解釈し、

 それを装飾的なデザインとして取り入れたものなのかな、と思います。

 だから、brogueの意味は穴飾りのついた靴、つまり「飾り」なのかなと。

eow.alc.co.jp

 

 さて、現在目にするトリッカーズのようなフルブローグが広まったのは19世紀末のイギリスと言われています。

 英国貴族達が田舎(カントリー)での散策やハンティングで使用する靴としてカントリーブーツが誕生したそうです。

 その後1900年代初頭には短靴も誕生したとか。 

最も装飾的な紳士靴「ウィングチップ」の歴史や定番モデルを紹介 | メンズファッションメディア OTOKOMAE

 

 そして、

 第一次世界大戦が終わった1920年代にアメリカに渡ったそうです。

 そして米国で独自の変遷を遂げて「アメリカンブローグ」が誕生したそうです。

 それがアメリカントラッドを代表するアイテムとなり、現在へと続いているのですね。

 

 フランスではどうだったのでしょうね??

 フレンチトラッドでフルブローグのイメージは・・・無いかぁな。

 その代わりにUチップが入ったのかもしれませんね。

 

 今回はここまでです。


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