こんにちは。
今日は雨が降ったり止んだり。
気温も上がらず、肌寒かったです。
さて、間が空いてしまいましたが、前回はアニエス・ベーとA.P.C.のフレンチファッションが似ているようで違うと感じる事について、あれこれ書いてみました。
今回はその続きです。
アニエス・ベーとA.P.C.は、基本的にはシンプルな服が多いのですが、
服から受ける印象は意外と違うように思います。
アニエスベーは、綺麗で、ソフトな雰囲気で、でもちょっと尖っていて(エスプリと言うべきかな)、アートの香りも。
デニムやカーゴパンツ、レザージャケットのような男っぽいアイテムもアニエスさんのデザインが入ると綺麗で柔らかな印象になります。
基本的に細身で、黒のイメージが強いです。
アニエスさんご自身がアートや旅などにも関心が高いそうで、彼女の感性から生み出されるデザインが服に独特の雰囲気をもたらしているように思います。
僕の印象としては、アニエスさんが自由な発想でデザインし、コーディネートした服がアニエス・ベーなのかな、と。
A.P.C.は、無機質で、クリーンで、ちょっと無骨な感じもあって、ミニマム。
「Atelier de Production et de Creation(生産と創造の工房)」というブランド名にも現れていますが、デザイナー名を使っていないんですよね。
何となく、人間味が消えて工業的なイメージがしませんか?
A.P.C.は、ワークやミリタリーなどの完成されたアイテムをベースに、
何かを足すのではなく、
削ぎ落としていくような、
削ぎ落とした結果残ったディテールの機能美や全体のバランスを計算するデザインの美しさ、のようなものが魅力なのかな。
ベースとなる服がワークやミリタリーという事もあって、ストリートな雰囲気も感じられます。
僕の印象としては、デザイナーの個性を消して、機能的な服をリ・デザインしているような印象かな。
端的に、両ブランドのロゴデザインにも現れているように思います。
小文字筆記体で手書きのアニエス・ベー、大文字ブロック体のA.P.C.。
つまり、フリーハンドのアニエスさん、型に沿ったジャンさん。(笑)
具体的なアイテムを挙げてみますね。
例えば、
ジャージー素材のカーディガンプレッションやジャケットなどは伸縮性もあってソフトな気心地です。
コットンギャバジンもアニエス・ベーでよく使われる素材で、ドリズラージャケットやパンツは長年作り続けられている大定番ですね。
シャツではコットンポプリンも定番で、ふわりと柔らかい印象です。
襟の形にもアニエス・ベーっぽさが現れるように思います。
レザーもラムやカーフなどの柔らかい革が多いと思います。
個人的には、ベレー帽やサイドゴアブーツといった小物も印象にあります。
A.P.C.では、
リジッドのデニムは象徴的なアイテムですね。
装飾の無いデザインで、足に沿って無駄の無い直線的なラインです。
ミリタリーシャツもよく見るような気がします。
デザインもボックスシルエットが多いように思います。
ワークウエアも少し硬めの生地で丈夫に。
レザーも厚くて丈夫な印象ですね。
ベースボールキャップやローテクスニーカーのイメージもあります。
時間が経った今になって実感している事なのですが、
どちらのブランドも、
当時の僕が夢中になった服の多くが今も定番となっていて、
あらためて名作であり、ブランドのオリジナルなんだなと。
そういう服を持つブランドってやはり魅力的ですし、強い!
アニエスベーオムでは、
ボーダーカットソー、コットンギャバジンのドリズラージャケットとパンツ、コットンジャージーのカーディガンプレッション、レザーのナポレオンジャケット、などなど。
これらのコーデで1つのスタイルが完成しますね!
A.P.C.オムでは、
無地のカットソー、リジッドデニムのパンツ、マックコート、ワークシャツ、リブニットなどなど。
やはりこれらのコーデで1つのスタイルが完成します。
これらのように定番品として今も販売されているという事は、フレンチファッションとして認められたという事ではないでしょうかね。
僕は個人的にアニエス・ベーが好きだったのですが、あれこれ書いているうちにまた着たくなってきてしまいました。(笑)
今回はここまでです。
ではでは。