こんにちわ。
今日は手袋を装着しました。
朝晩の冷え込みを感じます。
前回は僕の秋冬の短靴から1足、『エンツォ・ボナフェ BEAMS別注』のダブルモンクストラップシューズを紹介しました。
今回はその続きです。
手書き
僕がドレスシューズに興味を持ち始めた当時、憧れの高級靴には特徴的な要素がいくつかありました。
例えば、「ノルベジェーゼ」。
これは『ステファノ・ブランキーニ』を頂点として、サントーニ等の他ブランドも作っていました。
ただし、ノルベジェーゼは高価なので、「張り出したコバ」というエッセンスだけ取り入れたマッケイの靴なんかもありましたね。
で、「手書き文字」というのも特徴的な要素の1つでした。
手書き文字というのは、インソックに入るブランド名等の表記を、プリントや型押しでは無く、手書き文字で記載された事です。
ハンドメイドシューズである事を象徴しているようなデザインですよね。
これは『シルバノ・ラッタンジ』、『ジンターラ』が頂点だったでしょう。
そして、エンツォ・ボナフェも手書き文字なのです。
ソックシートの手書き文字
堪らんですね!(笑)
カーフ
アッパーは肉厚なカーフが使われています。
足当たりが柔軟で気持ちが良いです。
ただ、大人になった今だから分かるのかもしれませんが、場所によってはカーフの品質に疑問を抱いてしまうのが正直なところです。
個体差の問題なのかもしれませんが、、、。
もちろん、靴としての機能は全く損なわれていません。長年履き続けてきて、まだまだ履ける事が何よりの証です。
あくまで、ドレス要素としてのカーフの品質という意味です。
これは、ジョン・ロブのカーフがハイレベルである事を知ってしまったからなのかもしれません。
聞くところによると、ボナフェでは出来るだけ革の無駄が出ないようにする方針だとか。
これに対し、ジョン・ロブでは最高の靴を作るために革を惜しまない方針のようです。(最近はニュークラシックというラインで革の有効活用に取り組んでいるみたいです。)
お気に入りのカラー
カーフの色味については大満足しています!
バーガンディと言うべきなのでしょうか。
赤味のある焦げ茶色です。
これがクラシカルな雰囲気を醸し出しています。
そこに(前回書いた)ゴールドのバックルが加わると、良い!!
控えめなエレガンス、ですね!
エンツォ・ボナフェのスタイル
ボナフェの靴は、まるで英国靴のような控えめで落ち着いたデザインが多いですよね。
個性的な靴を作るブランドが多いイタリアのイメージとは全く異なる立ち位置です。
ただ、英国靴程堅くは無く、曲線や質感のしなやかさはやはりイタリア靴ですね。
僕個人の評価では、年配寄り過ぎるデザインかも(?)と思う時もあります。
それくらいクラシカルな所からボナフェの靴のデザインが生まれているのかなぁ、なんて想像してしまいます。
そんなボナフェの靴の中で、ダブルモンクは僕にも受け入れやすいデザインでした。
履き心地
ハンドソーンウェルテッド製法の9部仕立てだからなのでしょうか?
英国靴のグッドイヤーウエルト製法に比べて、ソールの反りが良いです。まるでマッケイ製法のよう!?
インソールの沈み込みもあります。
これも足馴染みが良い要因ですね。
加えて、先にも触れましたが、アッパー(ライニングも)の足当たりが良いです。
ですので、総じて履き心地はしなやかで良いですね。
レザーソール なのですが
レザーソールのヒドゥンチャンネル仕上げ、、、でした。
というのも、ハーフラバーを貼りまして...。
コレです。
ハーフラバーを貼ったのは、オリジナルのレザーソールが擦り減ってきたからです。
つまり、オリジナルソールの寿命を延ばす為ですね。
履き心地に関しては、気持ち反りが硬くなったかなぁ、、、くらいで、殆ど変化は無いです。
ですので、一番の課題は❝見た目❞ではないかと思います。
ハーフラバーを貼る際に気を付ける事
僕にとって、この靴とTricker'sのローファーが最初のハーフラバー貼りでした。
ハーフラバーの知識も殆どなかったので、レザーソールに近い色のラバーを貼ってもらいました。
これが明暗を分けましたね...。
どういう事かと言うと、ハーフラバーを貼るとソールの裏面から見てラバーが目立つのはもちろんなのですが、側面から見てもラバーが目立つのです...。
???
まだ分からない方もおられるでしょう。
レザーソールを良く見て下さい。
裏面の色と側面(コバ部分ですね)の色は同じ色ですか?
裏面をカラス仕上げ等で塗っていれば、側面(コバ)とほぼ同じ濃い色だと思います。
しかし、通常は側面のコバは黒や焦げ茶等の濃い色であるのに対し、裏面はそれより明るい(薄い)色だと思います。
そして、後者の場合に❝事件❞は起きるのです!
ソールの色である明るい色に合わせたラバーを貼ると、、、側面から見ると濃い色のコバの下に明るいラバーの色が!!!!
一気にカジュアルな雰囲気になりますのでご注意を。
(だから、直し屋さんは黒をしきりに勧めていたのですね...。)
ただし、手間分を上乗せすれば、側面からラバーが目立つことが無いように仕上げてくれる所もあるようです。
僕の場合、このボナフェの靴に関しては焦げ茶のハーフラバーを選択したので側面から見ても違和感が無く仕上がりました。
まさに、ビギナーズラックです。
ハーフラバーについては、また機会があればお話ししたいと思います。
今回はこの辺で。
では、では。